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【夢を実現しました】 大島先輩のマッターホルン登頂記が届きました。
4月の訪日時に飯田橋の駅近くの海老専家で早稲田の海外移住研究会のOB会の席上お会いした大島先輩がこの夏に4年がかりでスイスのマッターホルン登頂を実現させたという嬉しいお便りを頂きました。今年は、日本人では3人しか成功していないとの事でその偉業が讃えられます。お願いして置いた写真が届きましたので寄稿集にも収録させて頂くことにしましたが、送って頂いた2枚がどちらも捨てがたく1枚しか使用できないとのことですので合成しようかと思っていますがやはり登頂記念のガッツポーズを選ばせて頂きました。凄い先輩がいるものです。大島先輩は、市民運動として現在の東京マラソンの基礎になった夢舞いマラソン実現の市民運動について書かれた下記本も出版しておられます。紹介文は、下記URLに掲載しております。
http://40anos.nikkeybrasil.com.br/jp/biografia.php?cod=984

『市民マラソンの輝き──ストリートパーティーに花を!』
〈東京夢舞いマラソン〉呼びかけ人によるヒューマンドキュメント  岩波書店より新刊!(大島幸夫著、定価 1995円、10月26日刊行)


親愛なるW大移住研OB会の皆さん
                                2008/08/22

せっかく企画してくれたアルプス報告ミーティングをぼくの入院で白紙にしてしまってごめんなさい。
やっと退院できましたので、遅ればせながら、以下、わがアドヴェンチャーレポートをお届けします。         
            *      *        *

  あこがれのマッターホルンに、ついに登頂してきました! 夏のヨーロッパアルプスに通いはじめて4年目。 1年目にアルプス最高峰のモンブランに登頂し、2年目からマッターホルンにターゲットを絞ってチャレンジを続けてきました。 一昨年、昨年は共に天気と雪のコンディションに恵まれず、登山のトライ自体ができないという不戦敗続きで、この間、スイス最高峰のドム登頂やエギューユミディ・コスミック、針峰群レムなどの岩稜登攀を経てきました。 3度目の正直を期した今シーズンは、ぼくも71歳。がんの入院治療を控えている病気の身でもあるし、もう、後がない。これがラストチャンスと、これまでになく気が入っていました。  ところが、ところが、現地入りしてみると、大自然はそんなに甘くない。 今年も山のコンディションは決して良好とは言えず、雪も断続して降る。 で、まずは7月28日、4000m峰のブライトホルンに高度馴化で登頂し、31日、羽衣のような雲をたなびかせるマッターホルンに無理を承知でアタックしたものの、岩稜登攀半ばからの猛吹雪に撃退されてしまいました。 新雪をかぶったマッターホルンは、翌日から登頂不能の状態に。ということは同じ岩山タイプのアイガーも暫らくは登頂トライが出来る氷雪コンディションではない。日本を出る時は、うまく行けばアイガーも、とマッターホルンとのダブル登頂を期していたのですが、もう、そんなチャレンジプランどころではなくなりました。

 ままよ、と、アルプス第2の高峰として名高いモンテローザ(これはこれでナイフリッジの岩稜が続くダイナミックな堂々たる巨峰でした)に登頂したり、リッフェルホルンという岩山でロッククライミングを楽しんだりするうち、予定した日程は消えてゆくばかり。 8月9日、帰国直前ギリギリの晴天をとらえ、2回目のアタックを敢行しました。ここは何が何でも。と、必死の気力を振り絞り、えんえんとクライミングを続けて、なんとか、マッターホルンの斧の鋭い刃先のようなピークに登りつめました。骨まで凍るような寒さと吹き荒れる烈風の中、両手の指先にひどい凍傷を負ってしまいましたが……。 大学山岳部にいた時、ウインパーの『アルプス登攀記』を熱読して以来、ずっとずっと夢に抱き続けたマッターホルンでした。宿願をようやく達成し、今は野球なら、9回裏の逆転満塁ホームランをかっ飛ばした気分。もはや思い残すことはなく、ただただ感激!

気難しいマッターホルンは、マンツーマンガイド登山でも登頂可能な日はひと夏でほんの数日しかなく、登頂率も極めて低い。今夏はピークに立てた日本人はぼくでわずか3人目とか。この年で、よくぞ登れた、とわれながら感じ入ります。ぼくが登頂した後、マッターホルンは大雪で早くも真っ白に冬化粧してしまいました。

 帰国次第、早速報告を、と思いつつ、凍傷治療のため真っ黒に日焼けした顔で入院、どうにか指の切断はまぬがれたようです。退院してこのメールも指に包帯して打っている始末ですが、至極ハッピーな達成感に浸っています。                  大島幸夫



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