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<10か条の楽観視/Dez razoes para otimismo> VEJA誌の特集記事を早川さんが纏められました。
ブラジルの週刊誌VEJAの3月4日号表紙に【ラジルと危機】楽観視を裏付ける10カ条の理由と人目を引く記事が掲載されておりますが、ブラジル日本商工会議所のコンサルタント部門の皆さんが自由に意見を述べ合うBATEPAPOのメーリングリストに早川清貴さんがこの記事の全文を上手く日本語の纏めて投稿しておられます。早川さんの了解を得て5回にわたる掲載文をここに纏めて収録して置きます。世界同時金融危機、100年に一度の経済危機と大きく取り上げられていますが、ブラジルが比較的にこの経済危機の影響が少ない理由を10項目に分けて説明しておりなるほどと頷ける点が多くブラジルは、何とか最小限の影響で切り抜けられるとの事、有難いことです。随所にある早川さん個人のご意見『早川曰く』が冴えますが最後に高山さん、伊豆山さん、赤嶺さん等のコメントも一緒に掲載させて頂きました。『ルーラと麻生さんの支持率』のブラジルの家庭、日本の家庭での会話は、ブラジルと日本との比較論として非常に興味があるコメントです。是非一読下さい。
写真は、雑誌VEJA誌の表紙を使用しました。


早川です、此処数日<アメリカの弱体化?>に関して皆さん夫々薀蓄をご披露しています、なかなか読み応えのある内容です、特に、軍事評論家である古谷さんの投稿が冴えますね。
さて、小生はもっと次元の低い話ですがブラジルも現在世界的な経済、金融危機の真っ只中にありますが、日常生活において、皆さん極度の<危機感>を抱いておりますか?、勿論、大量の解雇者、銀行の貸し渋り、輸出の激変、対外収支の極度の悪化、国内税収入の落ち込み等が表面化していますが、その度合いは先進国程の<悲壮感>もなく、何となく、前に進んでいるようです、先に国際金融機関(IMF,OECD,世界銀行)等の見解ではブラジルは危機に直面しているが、その影響は比較的軽い国の一国であるとしたコンセンサンスを発表しています、この点に関してブラジルの著名なエコノミスト、元蔵相、中銀理事その他の御仁が<Veja>誌と共に調査と研究を行った結果が、今週の、それに<10か条の楽観視/Dez razoes para otimismo>として掲載されています、小生この記事の抜粋を毎日二か条づつ5回に亘り、ご参考までに、お届けします、今日はその第一回、外貨準備高と銀行の健康状態について下記します;

01)外貨準備高
危機が表面化(顕在化)して既に半年にならんとしている、ブラジル政府も日増しに落ち行く輸出結果のグラフ統計を見て国内輸出業者への為替先物取引用外貨の調達、経常収支の赤字補填等で手持ちの外貨保有高の使用を余儀なくされているが、半年前には残高2050億ドル前後の残高は先月末日で2000億ドルと50億ドルの取り崩しに終わっている、これは同じ境遇のロシヤの約1000億ドルの持ち出しを考えた場合ブラジルの危機にたいする影響の緩和さが想像される。
この事実は精神的、また物質的にもブラジル全般に比較的安心感を与えている、それは1998年から2002年の危機においてIMFより緊急融資を受けた事実を考慮するとなお更である、現在のブラジルの対外的な状態は債務者より脱して<債権者>であると、元中央銀行理事の”AlexandreSchwarsman”は語る、又国内への通貨供給の点でも半年前には一般銀行から供託された資金残高が、中銀に、2700億レアルあったが現在の残高は1860億レアルで、今後金融市場での極度の資金難に、即時、対応出来る余力があるとしている。(下記、ブラジルとロシヤの外貨保有高比較)
        ブラジル         危機前      2050億ドル
                     二月末日     2000億ドル (−)50億ドル

        ロシヤ          危機前      5810億ドル
                     二月末日     4850億ドル (−)960億ドル

                               (データ出所:中銀)
2)危険度低い銀行
北米の財務省は先週最大銀行の一つである”Citibank”の40%の株主となった、又その業界筋では”BofA”への介入も<焦眉の急>とされている等”WallStreet”の噂である、云うまでも無くこの結果は、無闇矢鱈に、買い求めた<腐れた債権>”Subsprime”の結果かであるが、幸か、不幸かブラジルの金融機関は、極く、一部を除いて無傷であり北米、ヨーロッパ一様に直面している銀行破綻のリスクは、現状、<他山の石>である、このため先週は今後の支払い不履行への対応策として、任意の法定準備金の積み増しを総額70億レアル実施したばかりである。
この一般銀行の健在性について1995年から2000年にわたり導入された<銀行強化奨励策>すなはち”Proer”計画によるとろが大きい、この計画は資本的に弱小な銀行の合併を奨励(合従連衡)と大銀行の資産に対する資本比率の見直しを時限的に、中銀が、強制したものでその結果として確りした経営の銀行へと生まれ変わっている。
下は、ブラジルの銀行と北米のそれとの比較である、自己資本に対する貸し出しの比率、通常は01ドルに対して12ドルまでの結果が許容値とされている;(データ;2007年、Economatica)

1)MerrilLynch.….……….….  31ドル (病弱)
2)GodmanSachs…………  25ドル  同
3)Citigroup………….……… 18ドルル 同
4)Bradesco.….……….……  10ドル (健康体)
5)Itau.….…………….….……  09ドル  同


早川です、昨日に続いて今日は第2、と3項を下記します;
3)融資の”Bubble”と不動産業界の実質成長
北米、イギリス、アイスランド、イルランド、ハンガリーの如き融資の”Bubble”は存在しなかった、融資企業、及び個人の懐はそれなりの自重で"SobControle”と云う状態であった、これはとりも直さず他国が<濡れ手に粟>の如き儲けを取得する機会に、ブラジルは、乗り遅れて逸したと言うことになるが、今にして見れば<不幸中の幸い>と言わねばならない。
”Ibeme”大学教授の”ClaudioHaddad”氏はブラジルの金融市場での融資額は”GDP”に対して40%程度と試算する、この数字は同じEmergentesのグループの中でも最低の状況で、勿論、先進国のそれ等の水準には遠く及ばぬ実態である、就中、アメリカの249%には。
この一般融資の低い事由としてエコノミスト”JoseJulioSerra氏はブラジルの経済制度の欠陥として、高い金利、超過的な金融税、優先投資計画への資金の流れによる市場の枯渇等を指摘する、<レアル計画起案者>の一人である”EdmarBacha”氏は幸いに上記の状態が、未曾有の状態に至るを防いだが平時には真っ先に改革せねばならない項目と語る。

”GDP”に対する総融資比率; (データ:Informatica)
     アメリカ……………249%
     オランダ………… 166%
     南ア…………… 141%
     チリー…………… 63%
     ブラジル…………40%

4)強い国内消費と人口比率による消費力の増加
ブラジルの所得者階級”C”(月間所得1.115,00(¥46,074)〜4.807,00(¥198,640))がブラジル社会構成における最大の人口層である、この階級が今回の危機に発生する影響を免除された、これはEmergente 諸国の人口構成の特徴であるが、ブラジルの場合は所得の実質成長が、確かに見られた、又ブラジルは中国、インド等と並んで国民が未だに消費市場に組み込まれていない数少ない諸国の一カ国でもある。
”FGV”経営大学の”MarceloNeri”教授は政府の貧困からの脱出支援、この間、消費市場は減退することなく前進した、更に最近政府により発表されたこの所得階級への.大幅な、住宅購入資金融資の再開はこの階級の購買力の成長を更に助勢するものと思われると語る。
      低所得者の改善結果 (データ;FGV,IBGE)

   1)Classe−C       2002年;43%⇒2008年;54%
   2)Classe−D       2002年;15%⇒2008年:12%
   3)Classe−E       2002年;30%⇒2008年:18%


早川です、掲題に関する<そのー3>と下記します;
5)世界で最も豊かな”緑のエネルギー源”と石油の自給自足体制
ブラジルで現在使用されている半分のエネルギー源は水力、砂糖黍殻のエタノールからの再生エネルギーである。
ブラジルは、未だ、巨大な水力エネルギーの開発が可能な水利を北東伯に確保している、これ等再生エネルギーの使用は、勿論、大気汚染の心配は無く再生が可能である点現今の生活環境と両立するものである。
ブラジルは世界でも水力資源と技術を持ち合わせた数少ない国の一つである、それれから海底6000メートル(Pre−Sal)に存在する強大な原油の埋蔵量の開発がある、これは今後の計画として民間企業を巻き込んだ事業の対応形態さえ整備できれば、中国からの100億ドルの資金を援助を得て開発に着手する段階にある。

6)政治の安定化と民主主義は国の資産として定着
一国で<経済の先行き見通し>は継続的な国の発展の<礎>である、それは政治の<ガラス張り>にすることから始まる、この政経二本立ての原理を異にするヴェネズエラのチャーヴェス大統領は在国内の外国資本を国外へ追放した、と元中銀理事で現在はFGVの国際中央研究所理事の”CarlosLangoni”氏は語る。
更に同氏は、ブラジルの民主主義の定着は海外投資家に安心感を与えるばかりか、これは一種の現政権の、将来如何なる政権になろうとも、<遺産>として継続されるものであろう、そしてこの政治哲学はルーラ大統領を遡ること15年ほど前から保持されて来たものでると語る。


早川です、掲題に関する第四回目を下記します。
7)経済(政策)の安定化
1986年から1994年までに4種類の異なった通貨が発行されていずれも短期間で消えてしまったこと、皆さん未だご記憶されておられるでしょうが、この期間につまり<レァル計画>以前にはインフレが猛烈な勢いで蔓延した時代で日々貨幣の値打ちは下落した、当時は<硬貨>が道路に落ちていても、子供さえ拾わず、誰も拾う人はいなかった事実を。
1994年に<レアル計画>が実施に移されて、既に、15年、使い方によっては、未だに硬貨一レアルはお金であるようだ、こんな場面にも、其れなりの、経済の安定性が伺える。(早川曰く;小生先般北東伯に旅して、州によっては、一レアルの重みを肌身に感じました)
ブラジルが為替の固定制度から流動制度へと、又インフレ目標値の採用と中銀の政策金利によるインフレの抑制などなど政策へ移行して既に十年となる、これに加えて基礎的経済指数(Superavits Primarios)等経済の先行きを見通す重要な要素が確定したことで国内発展の礎となる国内投資の隆盛期を招くことになった、さらには現政権が勇気をもって前政権が構築した経済政策を継承その上を走ることになった、この安定した経済状況が、長く続く限りにおいては、今回の世界的危機に対する、完全とは言い切れないが、大きな防壁となる事は確かであると元大蔵大臣の”MailsonNobrega”氏は語る。

8)世界最大の<穀物>輸出国は如何なる国際状況のおいても大量の輸出を保証
現状の如き世界的な経済危機(不況)に直面して一般国民はそれとの共存方法を否応なし確立して行くことになるつまり贅沢品は可能jな限りに避け、長期融資により車、家電その他は避ける、そして最低限度生きて行くために必需品に集中する、それはとりも直さず<食料品>である。
現在”Commoditeis”、就中、穀物の国際相場のブームは去って生産国には決して有利状況には無い、しかし今後の値幅の動きを考慮してもブラジルの穀物、生肉など今年の輸出は500億ドルを下らないと専門家は予測する、この背後にはブラジルはアマゾンの密林を、一センチたりとも、伐採することなくして3,55億ヘクタールの耕作可能な土地を有する、そして現在では僅かにこの20%程の使用に終わっているこれ等面積はドイツ国家の10倍の面積であり全世界に存在する耕作可能な、土地の、面積12%に匹敵する。
先週の金曜日に発表されたブラジルの農務省のレポートでは今後短期間で農産物を主とした
”Agronegocio”最大の国へと飛躍する潜在的な能力を指摘する、又今後増加する世界人口に比例して世界的に農産物の必需性増大は当然であるが、この現象に対してブラジルの果たす役割は益々大きくなると断言している。


早川です、掲題の投稿もこれで最後です。
9)多角的な輸出先と付加価値の大きい輸出品の増加
北米市場と中国市場が<風邪>ひくと日本は高熱、クシャミどころか<肺炎>に罹り現在その兆候が顕著です、そうかと云ってこの二カ国が必要とする輸出量、額をその他の国に求めようとしてもそう簡単な話ではないでしょう、此処に日本の戦前、戦後に亘る100年以上の<貧しい国の>宿命を感ぜざるを得ません.(早川曰く)

商工省、輸出局発表によるブラジルの多角的な輸出先諸国、地域;
1)南米、カリブ諸国….….………… 26%
2)ヨーロッパ共同体………….………24%  (ブラジル政府から発表されるデータには日本
3)北米.….…………….….………. 14%   が削除されて久しく、替わって中国が目立つ
4)中国….….………………….…… 9%   日本は一山幾らの中か?)
5)アフリカ諸国.……………….……  5%
6)中近東諸国……………………  4%
7)その他の市場……………….…… 18% 
  (データ;商工省、貿易局)      (100%)

近年ブラジルの対外貿易による外貨流入は直接投資と相俟って外貨獲得に於ける車の両輪となり、中央政府のみならず州、市又一般民間企業等官民の顕著な躍動が目立つ、上記の如くブラジルの輸出先は上記我等祖国の如く一極集中型ではなく分散しており、この状況は今回の如く世界的な不況に対してその影響は緩和されることは確かである。
例えばメキシコは輸出の、実に、80%が北米市場(Nafta)とされる、これは当国の”GDP”の20%に相当すると云われている、省みてブラジルは北米市場は、僅かに、1/7程度でこれを”GDP”との比率で見ると2%程度であると”FGV”教授、エコノミスタ”ElianaCardoso”氏は語る。
上記よりブラジルの最大輸出地域である南米、カリブ諸国は、勿論、emergentesであり支払い資金の潤沢性に欠ける、この欠点を補填した来た国際銀行の(融資)前貸し制度に厳しい規制乃至中止などの兆候が見られ昨年9月(3772億ドル)の枠との比較で現状は(2763億ドル)で、既に、1000億ドルの枠削減が見られる。
かようにブラジルも、決して、影響から逃避することは出来ないが、要は、程度の問題であろう。

10)世界大不況の中でも、ブラジルは、本年度”Positive”な成長が期待される
今を遡る2年この方ブラジルは年間5%前後の経済成長を遂げて来た、この数字は20年来見たことのない成長率である、この実体は90年代に世界経済と云う列車に乗車を拒否された苦い経験を思い出さずにはいられない。
今年の経済成長率は、現状、1,5%と予測されている、これは世界平均0,5%を超えるものである世界銀行ラ米地域を管掌する副頭取の”PamelaCox”氏はブラジルとチリー両国はラ米諸国の中で最も、危機の、影響を受ける度合いが少ない諸国であろうと発言している。
又、”OECD”レポートは;『全ての経済一般状況解説のレポートは経済の強力な減退(forte freada)を指摘しており、これは勿論、かっての石油危機以来の最も激しい現象である』としているが、ブラジルは只一カ国減退に対して強力(Forte)なる言葉を、現状、使用するには躊躇されるとしている。
”FMI”及び中央銀行等の予測による今年度世界諸国、地域の経済伸長、減退率;
1)ユーロ圏            -2,0%
2)北米              -1,6%
3)ロシア              -0,7%
4)世界全体平均        0,5%
5)ブラジル            1,5%
6)インド              5,1%
7)中国              6,7%
"Tendencia Consultoria"の調査による2009年度ブラジル各分野の”PIB”状況;

1)経済伸長の分野
 包装用紙(パウラスチコ)業界          9,8%
 石油業界(新たな油田の営業開始)      8,6%
 直接消費(飲料)業界              3,5%
 食品業界                     3,0%

2)経済減退分野
 農業、穀物分野                 -0,9%
 薬品業界(”Generico”以外)        -2,4%
 自動車、建築用資材業界          -10,0%
 資本財(投資、中止、延期)         -11,8%
 車両(融資の限度が見える)         -16,0%
(データ出所:Tendencia Consultoria)

十カ条の翻訳を終えた後の感想は、内容的には、云われて久しい『ブラジルは21世紀の国である』等の一般概念論を少々詳しく掘り下げた内容に様に思われる、一方、通常当国の経済指数の見通しは、世界の動向を横睨みしても、外れる場合が多々あるがましてや先行きが如何なる国の誰にも読めない現状であれば、精々、この程度の内容とならざるを得ないかとも又思われる。
前後の中で『ブラジルは国民は、未だ、消費経済と一体となっていない』と専門家が指摘したがこの辺に購買力が減退しない大きな秘密があるのかも知れない、いずれにしてもどっちに転んでも食うには困らない国である事は確かだ。(早川曰く)


(BATEPAPOでの投稿コメント集)
高山です。
ブラジル人のOtimismoについて
ブラジル人のOtimismoには、ラテン的な国民性が底流にあると思います。ノー天気とでも言いましょうか、本来が楽天的な国民性なのです。それを培った歴史や風土、文化、ブラジルの豊かさがあります。
それにブラジルの教育水準の低さを考えた場合、北部、東北部、特に農村地帯では世界が金融危機に陥っていることなど、知識もなければ、実感もない、その日暮しの人たちです。そのような人たちには内外の政治や経済状況よりも、ルーラさんが支給してくれるボルサファミリアが支給される方がはるかに大切なことなのです。それが保証されている(つまりおなかが満たされている)限り、大半のブラジル国民は幸せなのです。
いろいろな経済要因は、確かにあるのですが、何があっても「どうにかなる」という野放図さがこの国にはあり、それがブラジル人の国民性を形成しているように思います。
今回に限らず、ブラジルはこれまでも幾多の経済危機を経験してきました。対外債務危機、ハイパーインフレ、度重なる経済パコッテの失敗など、外から見れば、まともな経済活動などとても考えられない状況下にありながら、ブラジル国内では人々が平然と暮らしてきました。そのようなしたたかさがこの国のOtimismoを支えていると思います。
 実は、この国のムード(国民感情)というものが非常に重要です。同じ状況にありながらも「ダメだ!ダメだ!」といっているような日本では、本当に人々の気持ちも萎えてきます。「何とかなるさ」と考えている国民の方が数段、幸せではないでしょうか。

高山 さん
早川です、掲題に関して高山さんが仰った内容は<何も足りず、何も足さない>と云う何処かのウイスキーの宣伝の如く<そのものずばりです>。
このラ米の国民性が、観点により劣勢的な見方をされる要因にも思えます、これはラ米ばかりではなくアングロサクソン人種の国以外の<南半球>諸国に相対的に当てはまる国民性でしょう。
ブラジルでは過去のインフレの時代を振り返ると良くお分かりでしょうが、高山さんがご指摘された地域の住民以外の消費者の気持は先進諸国と同等非常に<敏感>です、ブラジルは全体的に見たら数パーセントの州が国庫を養い、総人口から推したら数パーセント(15%)の人間が税金を払っているのみです、この階級に属する人間達の動向が、極端ですが、即ち、ブラジルの動きではなかろうかと愚考します。
最後に小生が翻訳した内容は、小生の見解ではなく飽くまでブラジルの第一線で活躍されているテクノラート、調査機関、研究所、大学の教授、元蔵相、中銀理事等の見解を総合的に雑誌が纏めたものです。
                                         

ルーラと麻生さんの支持率
ルーラ大統領の直近の国民支持率は歴代大統領最高の84%、麻生さんは今や一桁台の末期症状だそうです。日本では定額給付、ブラジルではボルサファミリアと、同じバラマキ政治をやってもブラジルと日本では全く評価が違うのは面白いですね。両者を家庭に例えてみると、こんな会話が聞こえてきそうです。
日本人家庭
「うちの親父は、マンガばかり見て、ろくに漢字も読めないし、言うことはコロコロ変わるし信用できねえよ全く。少しばかりの小遣いで、ご機嫌とろうたって、そんなすずめの涙、いらねえよ!」
ブラジル人家庭
「うちの親父は、勉強する機会はなかったけど、一生懸命働いて、旋盤工で小指落としたけど努力家で偉いと思うよ。俺たちのためにやりくりしてお小遣いくれて、ホントにありがたいよなあ・・・」
ちなみに、日本のGDPはブラジルの3.3倍、一人当たりの国民所得に至っては5倍です。しかし、お金は持っていてもどちらの家庭が幸せなのは一目瞭然です。つまり、お金があっても常に強いストレスや不満、不安にさらされている現代の日本人は、なかなか幸福感に浸れないということでしょうか。経済政策よりも精神構造に問題がありそうです。そんな家庭では、誰がお父さんでも大変です。
高山

高山さん、皆さん  伊豆山です。
面白い書き込みを頂きありがとうございます。
同じばら撒きでも、ブラジルのボルサファミリアは、極めて貧しい層への生活補助金として、目的が明確になっていますが、麻生さんの定額給付金は、全く目的が分からない。 
もし、景気への刺激策であれば、一番有効なのは、消費税の一時的減税であろうことは、誰でも気付くことなのに、日本では話題にもならない。 
もし、ブラジルが過去に、又、今、自動車へのIPIの減税を行って成功しているように、日本でも、消費税の一定期間の減税を行えばもしかすると、消費拡大で、税収が減らないかも知れないとも思えるのですが。
日本の政治家、官僚がそれほど馬鹿とは思えないので、多分、私の知らない政治の裏があり、消費税一時的減税など、誰も口に出来ない空気があるのでしょう。 
何方かこの辺の事情をご存知であれば教えて下さい。
因みに、ボルサファミリアは、日本でも、母子家庭への補助として、取り入れればいいと私には思えます。 

高山さん 伊豆山さん 皆さん  赤嶺です。
 <ウチのルーラ父さんのツキ>
 久方ぶりにとっつき易いお二方の文章を拝見しました。先ず、伊豆山さんのご指摘の通り、ブラジルのBolsa Familiaと日本の定額給付金とでは、給付する目的の明確度において、文字通り雲泥の差があるように感じられます。高山さんは、Bolsa Familiaをお小遣いのように解釈している嫌いがありますが、従来1ヵ月あたり平均100レアル弱でしかなかった支給額が特に東北伯の最貧困地帯においては、必要不可欠というか、無くてはならない主要な収入源になっています。豊かな日本では、一人当たり平均1万2000円の定額給付金など、大方の国民が別に貰わなくたって、特に痛痒も感じないけれども、折角くれるというものを貰わないという手などないよ、と言った程度の受け止め方だったのではないか、と思います。言わずもがなのことになりますが、ここのBolsa Familiaの支給の性格や目的が明確であるのに対し、地球の反対側の定額給付金の支給のそれをボヤけさせたのは、自ずから2つの国の貧富の差だったと考えられます。(字数がOVERしそうですので後略)
 




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