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バイア州日系社会の現状 サンパウロ新聞WEB版より 川口裕貴記者
鹿児島県人会(園田昭憲会長)の実習生川口裕貴サンパウロ新聞記者が署名入り記事ととしてバイア州日系社会の現状として3回に分けて現地の事情を報告している。南伯にも来てくれて記事を書いて呉れているが、今回のバイア州の訪問記事は、余り馴染みの少ないバイヤ州日系社会の現状を良く伝えているので纏めてHPに掲載して置くことにしました。
私も一昨年10月にJK移住地を恵子と一緒に訪問しているだけに懐かしい限りです。
まだ同船者の1家族、安藤さんが娘さん達とJK移住地に住んでおられるとの事ですので是非また訪問して見たいと思っています。私のJK移住地訪問記は下記です。
http://40anos.nikkeybrasil.com.br/jp/biografia.php?cod=1511
写真は、3回連載で毎回地元の写真が掲載されていたのですが、あえて川口裕貴君がポルトアレグレに来られた時に撮らせて貰った颯爽たる裕貴君の写真を使用することにしました。今後も頑張って良い記事をブラジルに残して行って下さい。


バイア州日系社会の現状(上) 州内最大のサルバドール文協 12/12/10



8月末に開催した日本祭りの様子
日系コミュニティーの場として設立

【バイア州サルバドール市発・川口裕貴記者】11月初旬、バイア州を訪問した際、サルバドール日伯文化協会、バイア日伯文協連合会、日系コロニアのJK(ジョタカ)移住地を取材した。3カ所の各代表に今の状況と今後の目標について話を聞くと、聖州付近のコロニアとは違った現状があることが分かった。その内容を3回連載で紹介する。

サルバドール日伯文化協会の水島藤男会長(58、2世)に現在の同文協の状況、今後について聞いた。
同文協は1975年に設立されたバイア州内では一番大きい文協だ。現在会員は約120家族200人で、同会員のほとんどが同市の工場に勤務、または自営業者となっている。

設立当時から現在も日本人が少ない同市に「日系コミュニティーの場」としてできた協会だ。
同文協設立から数年後、同市内にある会館には日本語学校も開校された。92年からはJICAのモデル校となり、現在は100人前後の生徒が主に週末授業を受けている。

会長になって8年目の水島会長。「協会の一番の催しごとは」の質問に対して真っ先に「日本祭り」と返答した。
同市内のブラジル銀行が管理する広場で開催される「サルバドール日本祭り」は、今年で6回目。8月25、26日に開催され、約3万人が来場したという。以前まで「盆踊り祭り」として同協会設立年から催していたが、日本文化を一層普及させたいという水島会長の思いから規模拡大に至った。

しかし、いきなり拡大したわけではなく、経験を踏まえて年々大きくして現在の規模に至る。またアイデアを得るために、聖市の県連(園田昭憲会長)主催日本祭りを参考にしたという。

県連主催日本祭りの視察は毎年欠かさず行っており、その際興味を持った団体・個人をサルバドールへ招待している。今年は広島県人会の神楽(かぐら)を招待して好評を得た。

水島会長はそうした視察を踏まえて、聖市とサルバドール市の日本祭りの違いを「こっち(サルバドール)は圧倒的に日系人が少ない。来場する9割が非日系人だ」と説明する。そうした非日系人のために、祭りでは分かりやすい日本文化の「テーマ」を決めていている。

今年は「マンガ」をテーマにした。多くの若者が興味を持ったという。来年のテーマは「生け花」と決まっており、企画を進めている。同祭は後援団体も着実に増え、同市の定番行事として定着しつつある。

その他の同協会の活動としては、11月初めに運動会を企画し実行。今年も約200人が参加した。またゲートボールの集い、魚釣り大会も年に2回行うなど積極的に活動している。

さらに非日系人の若者が中心となり、太鼓団体「和同」(2009年設立)を結成。各イベントに参加するなど祭り以外でも日本文化普及に尽力しており、太鼓の会員は40人に達する。

衰退する他のバイア州の文協とは違い、設立当初から現状を維持または規模を拡大している同協会。取材を通して同文協の勢いを感じることができた。

現在、同市近郊に川崎重工の工場建設が進んでおり、完成すれば100人単位で日本人が来伯し、同協会に参加する見込みがある。同地域の経済発展と共に唯一の日系コミュニティーの場としてその役割がますます大きくなる。(つづく)
2012年12月8日付



バイア州日系社会の現状(中) バイア日伯文協連合会 12/12/11


事務所前で、多原会長(右)と水島サルバドール文協会長
9カ所の文協を管理

バイア日伯文協連合会(多原敏弘会長)は、バイア州に9カ所点在している日系移住地の文協を管理している協会だ。1983年に設立され、来年設立30周年を迎える。サルバドール市内に会館があり、同敷地内に同市文協、日本語学校がある。

現在の会長は多原敏弘さん(65、石川)。多原会長は2000年に同会員となり、2年前から会長を務める。毎年3月末に9団体の各代表を招集した総会が行われ、決算報告や役員選挙(2年に1度)が実施されている。

多原会長に今の連合会の状況について尋ねると「負担が大きい」と意外な返答だった。
その理由について地理的な問題を挙げた。「日本より面積が広いバイア州で、最大で900キロ離れている移住地が存在する。総会で招集するにも一苦労で申し訳なく感じる」と胸の内を語った。

また地理的な問題として領事館が同州にないことも挙げる。3年前に在ブラジル大使館(ブラジリア)の管轄となり、隣りのペルナンブコ州レシフェ市に出張駐在官事務所があるものの、サルバドール市から車で9時間程掛かるという。

多原会長は、遠方に国の機関があることで「同連合会が『領事館』に近い役割を担っている」と述べ、またそれは同時に「緊急を伴った連絡が多い」と嘆く。

例を挙げると今年7月、日本の豪華客船「飛鳥」に乗船していた1人(男性)がサルバドール港に寄港する直前に脳梗塞(こうそく)で倒れる事態が発生した。寄港後直ちに同市内の病院へ搬送された。

後日領事館から電話で「様子を見に行ってくれないか」と多原会長に連絡があり、病院を訪ね状況を領事館へ報告したという。同船が帰港後も患者とその妻は病院に滞在したため、通訳なども行った。

また先日はサルバドールに滞在している日本人女性から「妊娠してしまった。中絶したいのだが病院へ案内してくれないか」と身勝手な連絡もあったという。

事例を踏まえて多原会長は「サンパウロは援協など日本語が通じる病院がいくつかある。しかしここ(バイア)にはない」と不安げな顔で語った。

不安を口にするのも無理はない。来年6月には同州のスタジアムでサッカー・コンフェデ杯の開催も決定。日本代表も参戦するため同スタジアムで試合をする可能性もある。また14年にはサッカー・ワールドカップ、16年にはリオ五輪と立て続けにビックイベントが続く。当然日本人観光客も増え、緊急性を伴う事故などの連絡が今以上に増えることが予想される。

日系人はいても日本語を話せる人がわずかなのが同州の現状。今後同連合会では予想される旅行者の対策を大使館側と調整、また来年の同連合会総会でも議案にする予定だ。

今後、バイア州の文協が力を合わせて旅行者の「予期せぬ事態」に備えたいとしており、そうした意味で30周年を迎える同連合会の結束力が試されることとなる。(つづく、川口裕貴記者)
2012年12月11日付



バイア州日系社会の現状(下) JK移住地 12/12/12

11月11日に開催した「敬老会」
「現状を維持したい」

バイア州サルバドール市街地から車で約1時間半。マッタ・デ・サンジョアン市郊外にある日系移住地の「JK(ジョタカ)移住地」は1959年、当時の大統領ジュセリーノ・クビチェックの頭文字からその名が付いた戦後移住地だ。

現在同市から移住地へ行く道はアスファルト舗装されているが、入植当時に舗装されたままの状態。老朽化が進んだ道路は至る所で亀裂や穴が空き、車は徐行運転を余儀なくされる。

入植当時、同移住地では原生林を開拓してトマト、キュウリなどの野菜栽培を始めた。しかし多湿のため、作物の病気の発生や開拓の苦労などから10年足らずで多くの居住者が聖州やサルバドール市へ移住した。

さらに日本での出稼ぎブームもあり、最盛期の60年代に110家族約200人いた日本人も現在は25家族70人程度。高齢者が大半を占めている。

現在の同移住地の文協会長は本田進さん(57、愛媛)。同地で有機野菜を栽培している数少ない農業従事者だ。
本田会長は今の植民地の状況を「若い人が出て行くのは当然のこと。ここには若者が働けるような仕事はない」と冷静な口調で語った。

日本語学校も同移住地にあるが、生徒は10人程度。全盛期には50人近くの生徒が通っていたというが、現在は週末のみの開校となっている。2010年まで運動会も恒例行事だったが、参加する人も少なく、移住当時から続けてきた催しも打ち切った。

今後の同地ついて本田会長は「今住んでいる高齢者を大切にし、現状を維持していきたい」と話す。時代の流れと共に移住地が変化するのは当然のことだが、現在同文協は高齢者のために同文協が巡回診療を設けたり、ゲートボール大会、敬老会などを主催するなど、会員が楽しく安心して暮らせる環境づくりに尽力している。

11月初めに同移住地文協施設内で催された敬老会には、同移住地出身者はもちろん、サルバドール市内から家族連れで参加する人も多く活気にあふれていた。

前文協会長の井関幸夫さん(75、愛媛)は「老後のんびり暮らすには気候も良くこの上ない場所。たまにサルバドール市から遊びに来る息子、娘もこの場所を気に入っている」と現在の状況に満足した様子だった。

同移住地に住む人は先を見据えるのではなく、今をより楽しく過ごせればいいという考えで、そうした考えは若い世代、高齢者の共通の認識のようだ。(おわり、川口裕貴記者)
2012年12月12日付



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