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麻生悌三のブラジル不思議発見 41  狂犬病を媒介する吸血コウモリ
麻生悌三さんの4月のブラジル不思議発見は、その41になりました。後数回でこのシリーズも終了するとの事で名残惜しいですが、今回も盛り沢山の付録が付いた豪華版です。
狂犬病を媒介する恐ろしい吸血コウモリの話に付録は、アマゾン森林の伐採と開拓、水面を歩行するトカゲ、世界最小のモルモット、レンカクと盛り沢山です。写真もそれぞれ見つけて呉れています。
ブラジル南部に生息すると云うレンカクが私が行くベレンノーボゴルフ場にもいるとの事ですが、確かに見かけます。名前を聞くとカフェジニオとか教えて呉れますがこれは、レンカク(ジャサナン)なのですね。次回プレイの際には、見つけて写真を撮って紹介します。
ブラジル不思議発見が1カ月でも長く続く事を願っています。
麻生さん宜しくお願いします。


ブラジル不思議発見 − 41 狂犬病を媒介する吸血コウモリ

狂犬病はビールスを病原体とする人畜共通感染症であり,全ての哺乳類に感染する。
日本では1956年以来(飼い犬のワクチン注射と野犬駆除により)発生を見ないが、全世界では、毎年、数万人が感染し死亡している。このビールスは動物の咬害により伝染し,人から人への伝染はない。 咬害により、ビールスが体内に入り、潜伏期間を経て、発病するが、潜伏期間にワクチンを注射しないと、100%死亡する。日本では犬の咬害により発症するが、各地により、犬以外の動物が媒体となり,咬まれる事により発症する。
北米ではアライグマ等、インドでは猿、猫、牛等、中南米では吸血コウモリ等、欧州では
狐等である。中南米、特にブラジルには吸血コウモリが棲息しており(英名 Vampire Bat)
体長7−10センチ、体重140−220グラムの小型のコウモリで、盲目であり、超音波を発信し、その反射で障害物を避け、飛翔する。地上1−2mの低空飛行を夜間を行い、
動物が寝ている時、体に齧り付き、吸血する。唾液には蚊と同じく、血液を溶かし、吸血を容易にする成分があるらしい。同時に狂犬病ビールスも媒介する。動物の血液だけを、餌とする唯一の哺乳類で、放牧中の牛が被害にあい、発病すると,狂犬病と同じ症状が出て、興奮し攻撃的になり、頭の上下運動を行い、後半身が麻痺し、歩行困難になる.よだれも過剰に出る。狂犬病は世界で年間,5万人位が死亡しているが、公表データーではインドが最も多く、年間3万人が死亡している。一方、飼い犬数が世界ダントツの1,5億頭の中国は野犬頭数も合せると4,5億頭位、いると云われ狂犬病の発症もかなりの件数と思われるが、データーの公表が無く、不明である。ブラジルでは飼い犬の予防注射は義務ずけられているが,畜牛にはワクチン接種は行っておらず、発症したら、即、屠殺処分で対処している。
吸血コウモリが人を襲う事は,あまりないが、2004年アマゾンのパラー州の村で、吸血コウモリが異常発生し、多数の村人が睡眠中咬まれ、その内13人が狂犬病で死亡する事件があった。 森林破壊がすすみ、一般に大きな群れをつくらない吸血コウモリが環境変化で異常発生し,人をも襲うようになった。
一般的に云われる狂牛病とは、狂犬病ではなく、BSE(牛海綿状脳症―牛の脳に空洞ができ、スポンジ状になる病気で伝染病)と呼ばれる病気で、発症すると、2−6カ月で牛が死亡する。発症原因は餌として、牛に当たられた、肉骨粉と考えられ、日本に於いての発症原因は餌として牛に与えられた、代用乳と考えられ、罹病した牛肉を食べれば、人にも感染する。とくに,頭部、脊髄部が汚染危険部位とされている。人が感染すると、ヤコブ病と云う、アルツハイマー病そっくりな症状を示す。脳のタンパク質の一種プリオンが変異してスポンジ状化するらしい。これに汚染された肉を加工した製品を食べても発症すると云われ、伝染病(食べることで移る伝達病。細菌やビールスとは異なる伝染病で異常蛋白質毒素が加熱しても死滅せず残り、それを食べると発症する病気でこの毒素の正体はまだ良く解明されていない)である。BSEも吸血コウモリが媒介する狂牛病もポ語では
両方とも、Vaca Loucaと呼ばれる。然し、一般的には、発症例の少ない、BSEではない。
ブラジルではBSEの発症の例は2010年にパラナ州で1件発症を見たが、他には発症の例は、今のところない。狂牛病(BSE)が物儀をかもしていた頃、時の大統領のFHC氏は、ブラジルには狂った人は枚挙にいとまがないが、狂った牛はいないと述べ、外電で世界に伝えられた。(写真は吸血コウモリ)

附録 アマゾンの森林の伐採と開拓
アマゾンが大森林地帯になったのは,およそ6500年前(恐竜が滅びた時代)と云われており、その前は海の底だったとか、サバンナだったとか,色々異論がある。世界の肺とも云われる程、酸素排出量と炭酸ガス吸収量は大きい。又、その河川は世界の淡水量の
20%を占めると云われ、広大な熱帯雨林に被われた、総面積750万平方kmの世界だ。
そこには、4,4万種類の植物、2500種類の魚類、450種類の哺乳類、1300種類の鳥類、450種類の両生類、370種類の爬虫類がおり、1959−2009年の10年間に1200種類の新種が発見されており、これは、3日に1新種の発見である。まだ、新種発見が続く筈である。生物の多様性(多種類)には富んだ地帯だが、個々の生物の数は少ない(群生、密集していない)。樹木は1Ha当り480本を数えるが、決まった種類が密集していなく、バラバラに存在する。 一方、アマゾンの土壌はラテライト土壌で、アルミナ、酸化鉄が多く、有機質に乏しい土壌であり、PH 3,9−4,9の酸性土壌である。樹高30−50mの巨木も多いいが、直根は短く2m位しか地中に入っていない。支根は浅く張り、巨木を支える為の,板状根を持つ樹木も多いい。巨木も倒れやすく、2台のブルトーザーに船舶用の鎖を繋ぎ、樹木を引っ張れば、巨木も倒れる。ジャングルはもろい、ガラスの森である。斧と鋸で伐採を行った昔と比べ、現代の伐採はチェーンソーの普及により、効率があがり、5−6人の労働者のグループで乾期の6カ月に約1千Haの原始林を伐採出来る。T日当たり6,6Haの伐採面積である。今は材木が高価で販売出来るため、伐採目的が材木採集も目的の一つで、1Ha当たり大体30m立法の木材が採集可能であり、1千Haの伐採で3万m立法の木材を採集する。伐採し有用材を伐採した後は、火をつけられ山焼きされる。これからが焼き畑農業のスタートであり、米、大豆が植えられ、地力が落ちれば、牧場に転換し牛を放牧する。粗放的放牧では1Ha当たり1頭の牛が放牧される。牧場が乾燥化すれば、砂漠化する。
1940年にはアマゾンに410万平方kmの原始林があったが、2006年では340万平方kmしか残っておらず、年間日本の四国の面積(1,8万平方km)の原始林が伐採されている。原始林を伐採し、もとの原始林に戻るには、300年間かかると云われており、現在の伐採スピードを続ければ、アマゾンの原始林も、後180年位でなくなるだろう(写真は森林伐採後火をつけ山焼き)

附録 水面を歩行するトカゲ
コロンビア アマゾンから中米コスタリカにかけて、小沢地帯に棲息するイグアナの仲間のトカゲ、バジリスクトカゲ(英名Basiliscus Lizardは、キリストが水の上を歩いたと云う故事にならい、別名イエスキリストトカゲとも呼ばれる。体長6cmで長い尾を持つトカゲで普段は水辺の樹上に生活している。 短距離だが秒速15mの速度で、水面を2足歩行する。足の皮膚は水をはじく、疎水性があり、片足が沈む前に、表面張力を壊さず、
もう片方の足を踏み出す。潜水も得意で、水上を走る姿は、オーストラリアのエリマキトカゲそっくりである。長い尾は走る時の、かじ取りの役目を担う。
(写真はイエスキリストとかげ)

附録 サンタカタリーナ州の離れ島に生息する世界最小のモルモット
凡そ8千―1万年前の氷河時代には海岸線が後退し、数km奥まで、大陸と陸続きとなった。その後、氷が解け、海岸線が進み、離れ島の多くは、水没したが、サンタカタリーナ
州の州都フロリアーノポリスより、8kmの大西洋上にilha de Molequeと呼ばれる、面積凡そ0,142km平方の島があり、島の70%には植生がみられる。そこに、絶滅危惧種の天竺ネズミ(南米に棲息するモルモットの一種)が棲息しており、その数は凡そ30−50匹。数千年前に陸続きであった時代に、取り残された種が独自の進化を遂げて、生存している。アイランドルールと云う生物学の法則があり、孤立した島での哺乳類は、ウサギより小型の生物は小型化すると云う法則があり、このモルモットもルール通り、
手のひらに載るほど、小型化進化している(写真はそのモルモット)

附録 特異な繁殖形態の鳥レンカク
和名レンカク(蓮鶴)と云う、チドリの仲間の鳥はポ名Jacana(ジャサナン)と云い6種類ぐらいが世界中の熱帯、亜熱帯に生息している。ブラジル特に南部にいる種類は、体長20cm、位の茶褐色の体に、黒い首,尾は短いが、足は長い鳥で、淡水の水辺、湖沼
地帯に生息し、水草の種、昆虫、カエル、等を捕食しており、泳ぐ、潜る、走る、飛ぶの
万能で、長い脚と長く角度のついた指、爪で体重を分散し、輪カンジキのような効果で、水連やヒシの葉の上を、歩く芸当も持っている。雌雄同色だが、体はオスの方が大きい。オスは縄張りを持っており、メスが求愛し、番いになり、卵を産むと、メスはオスから去り、別の縄張りのオスと求愛する。残されたオスは抱卵から、育雛まで一切、雛の面倒をみる。メスは繁殖期に次々に、4羽位のオスを渡り歩き、1回4個ぐらいの卵を産む。
ダチョウのような走鳥類はメスを数羽、従えたハレムをつくるが、レンカクはハレムを作らない。反対の1妻多夫である。タマシギと云う、ハチドリに近い仲間も同様の習性があり、自然災害で、卵や雛が流されて子孫が途切れないために、子孫を分散しておく措置と云う学者もいる。メスのオスへの求愛も熱烈で、育雛中のオスのなわばりに、侵入し、求愛し、雛を殺し、オスを乗っ取り、産卵するケースもある。ハレムをつくるライオンなどは、余所のオスライオンが侵入し、ハレムの主を追い出し、子ライオンを侵入オスが殺すと、子育て中のメスライオンが発情し、新主の子を宿すそうである。レンカクもライオン
のように、侵入メスが雛を殺すと、オスが発情するのかも知れない。ポルトアレグレ郊外の池の多いべレンノーボゴルフ場など、レンカクが至る所で見られる。
(写真はレンカク)

2013年4月1日
麻生  




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