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【不治の病を詠む】 早川 清貴さんの短歌集です。
以前にもこのホームページに【ブラジル移民の詩】、≪移民を詠う≫を掲載させて頂いている早川さんが、この度不治の病を患われ闘病生活をしておられますが、揺れ動く自分の心との葛藤を歌に寄せて吐露されておられる短歌集をバッテパッポと云うリオの山下さんが主宰するメーリングリストに投稿されておられるのを見て是非このホームページの2015年末、開設以来400万回のアクセスを記録した年の締めとして掲載させて頂きたいと思い許可をお願いした所、奥様との記念のスイスアルプスの麓で撮られた写真と共に許諾のお知らせを頂きました。来る年も鋭意ホームページの更新に努めて行く所存ですので宜しくお願いします。早川さん有難う。


【不治の病を詠む】
―淡々と腫瘍を告ぐる医の声をひとり聞くなり他人事めき

医者から『貴方には腫瘍があります、、、』と告げられた瞬間『まさか自分が癌、、、』家族がその系統故に自分なりに毎年検査を実施して無罪放免となって来ただけに、一寸信じ難く、しかしその跳ね返りは“ガアン!”と頭上に大きく跳ね返って来た。

―祖母や父姉妹もおなじ病とぞ問えば応えぬ我の定めも

母方の祖母、伯母、親父、姉妹全て癌で他界している、この点を医者に問い合わせたが、確固たる<遺伝としての証>は現在の医学会には立証されていない、が傾向としてあり得る、とのことだった。

―喜寿が来て不治の病かいみじくも生きとし我の来し方おもふ

今年喜寿を迎えた、何か良きことを期待したが、、、『自分もこれまでか、不安定な命にもう少し生きたかった』と来し方をつくづく思う昨今である

―昨日までゴルフに興じし我なるに今日は病の孤独に耐える

紺碧の空輝く太陽の下白いボールを追って歩むが、何か、釈然とせず従来の満足感が無い、『自分はこの環境で何時まで出来るのだろうか、、、』等誰にも聞けず、誰も答えは持ち合さず孤独に耐えるしかない。

―行く末を想い眠れず夜の闇に嗚咽堪ふる妻の声聞く

医者から宣告されたその夜万感胸に迫り眠れない、隣の部屋でも女房の嗚咽が聞こえる、、、堪えているようである。

―わが内の心の如く冬枯れて庭は冷たく夜を静もる

ヴェランダに座して裏庭を眺める、秋だと言うのに気象異変であろうか冷気が漂っている、同情した如くの静かな夜半である。

―澄み亘わたる寒月の下独り行く光あびつつ命を抱きて

術後のリハビリとして医者から『毎日出来るだけ歩きなさい!』と勧められている、満月こうこうたる団地の道を歩む、無性に、掛替えの無い命の大切さが込み上げてくる。


―万物の命尊し何故か病みて想へり今生きている

病を患って、初めて、命の尊さがしみじみと分かる周囲に生息する草花、樹木あるいは動物、全て、命を得て生きているのだなあ!と感ずる。

―生検の結果はよしと二度三度崩れゆく己が心支へむ

術後15日程して生検の結果が判明した、腫瘍が転移した場所4か所を4センチ四方に切り取ったもので、その各部位には中心に癌細胞が占有して、周囲には転移の傾向は確認されていない、この点、生検結果は“Negativo”と明記されている、嬉しい安堵感が生まれたが、其れはつかの間『中心に生尽く癌細胞が侮れない』と専門医は危惧する。

―乱れたる心を詠めと祖国より友の励ます強くいくたび

小生短歌の師匠は学友である、彼から引切り無しにメールで連絡があり、現状を隠さず病状の一過性として『想ったままを奇麗ごとせずに詠みなさい!』と指導されている。因みに小生はこの同人雑誌へ毎月投稿している。

(コメント集)
早川:バテパッポの皆さん 実は小生、既に、8年以上短歌を嗜んでいます、そして日本の同人雑誌へ毎月投稿しています。
今回不治の病に襲われて、日々の、己の生きざま等を別添の如く詠ってみました。小生の日々の心の揺れ動きが、少しでも、皆さんにご理解頂けたら嬉しいです。

和田:早川さん ご無沙汰しています。バッテパッポへの復帰と連日の揺れ動くブラジルの政治経済界の速報、詳細な解説をFLWさせて頂いています。その努力に敬意を表します。
早川さんの時局速報を重宝しアプリシエートしていますが、私はむしろ歌人としての早川さんがより好きです。
「不治の病を短歌に詠む」をまたお借りして私たちの40年!!のホームページに残して置きたいと思うのですが、御許可頂けますか?もし御許可頂けるのであれば近影の御写真か、散歩時に撮られた適当な写真を1枚提供頂けると有難いです。
私たちの40年!!ホームページは、今月400万回のアクセスを記録TOP PAGEの一部書き換えを実施現在401万回のアクセスを記録しています。これもひとえにバッテパッポのメンバーの皆さんの貴重な書き込みの記事の御蔭と感謝しております。政治、経済関係欄には、山下さん、赤嶺さん、古谷さん。渡辺さん、西郷さん、桜井さん、河野さん、工藤さん等の記事も掲載させて頂いていますが、移住者、同船者の欄に掲載させて頂いているのは、早川さんだけです。
【ブラジル移民の詩】 早川清貴さんの短歌集です。
http://40anos.nikkeybrasil.com.br/jp/biografia.php?cod=895
<移民を詠う> 早川 清貴さんからの寄稿です。
http://40anos.nikkeybrasil.com.br/jp/biografia.php?cod=1154
以上宜しくお願いします。

早川:南の和田さん 本当にお久しぶりです、訪日されるなどお元気のご様子嬉しく思います。ところで和田さんが主幹されている<40年誌>のアクセスが400万回の記録素晴しい実績ですね、今後も回を重ねて継続して新記録樹立を期待しています。又小生の扱いを移住者、同船者の欄扱いとして頂けるとのことで大変に光栄です。今回小生の短歌に就いては、拙作揃いですが貴誌読者に何らかの形でご参考になるなら、どうぞ掲載下さい。写真は小生単独で撮ったものが、生憎、手元にありませんのでヨーロッパ旅行の折にスイスアルプスの麓で女房と共に撮ったものを別添しましたので、もし使えるようならご使用ください。
小生現在術後の<化学療法、Quimio Terapia>を一週一回、月3回程度実施しています。静脈から投入する方法です特効薬は<Geneitabina>と言って、寧ろ、劇薬で時として耐えがたい副作用も否定出来ません。この療法を全21回来年の5月頃まで継続することになっています。この病は現代医療の粋を以てしても未だ治療方法はありません、誰にも相談出来ず、又誰も回答を持ち合わせていません、この状況から孤独であり又自己との戦いでもあります。面白いもので上記劇薬で副作用多発ながら当該劇薬を体内に注入している間が何か命が保証されたようで、最も、至福の時です;
 ―体内を特効薬が染みわたる全て忘れて至福のときなりー
最後に良き新年をお迎え下さい、来る年が、貴殿、ご家族の皆々様及び貴誌など更なる発展の年であるよう祈念致します。

和田:早川さん 早々の御返信有難うございます。私たちの40年!!への掲載快諾頂き感謝します。また写真も奥様とご一緒の写真を送って頂きこれに増す写真は無いと喜んでいます。今年最後のホームページの更新を早川さんの闘病中の揺れ動く心の葛藤を歌った短歌の名句で飾らせて頂きます。短い説明が付いているのが嬉しいですね。これがなければ状況の正確な理解が出来ません。これからも句作は続けて下さい。
まだ来年の5月頃までキミオテラピアを継続されるとの事、副作用を伴う劇薬の投与とか体力も消耗するでしょうし無理をせずに時局解説も程々にしてご静養ください。早川さんの時宜を得た速報を待っておられるメンバーの皆さんには叱られそうですが。。。
早川さんの今後の健筆を皆さんと共に楽しみにしています。バッテパッポを盛り上げて下さい。お願いします。
お礼かたがた南の和田です。

加藤:早川 様、短歌など始めてですが。
―夏だものとばかりに輝く朝の太陽に、友よ前に進めと祈るー

早川:加藤さん 励ましのお言葉ありがとうございました。仰る通り前進あるのみですね。頂きました字句を次のように修正してみました。
−躍動の光輝く夏だもの陽光浴びて友よ進め

加藤:早川 様、どう考えても、早川さんには前進あるのみです。
それにつけても、師が手を加えて下さると、このように生き生きした短歌になるのだと更めて思いました。
全く趣味のない小生です。なんだか、短歌の奥深さに引き込まれる思いです。有難う御座いました。



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