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金属工から大統領へ・ルーラ氏堂々の当選・即日の開票に勝利宣言・「全ブラジル人の大統領に」サンパウロ新聞より転載。
 二十七日、全国で行われた次期大統領選決選投票では、単に今までの圧倒的な予想を確認する結果だけに止まった。野党PT(労働者党)とPC・DO・B(ブラジルの共産党)連合のルーラ候補が一方的に与党PSDB(ブラジル社民党)のジョゼー・セーラ候補を破った。二十八日午前一時三十五分の時点では九九・四三%を開票済み、時にルーラ候補五千二百五十七万六千五百九十三票で有効票の六一・三二%、対立候補のジョゼーセーラ氏には三千三百十七万七百八十九票(三八・六八%)、同候補及びカルドーゾ大統領はルーラ候補に電話を入れ、その当選に祝いの言葉を述べた。かくして一介の金属工からのし上がったルーラ氏は来年一月一日に第三十九代目ブラジル大統領として就任する


 二十七日、全国で行われた次期大統領選決選投票では、単に今までの圧倒的な予想を確認する結果だけに止まった。野党PT(労働者党)とPC・DO・B(ブラジルの共産党)連合のルーラ候補が一方的に与党PSDB(ブラジル社民党)のジョゼー・セーラ候補を破った。二十八日午前一時三十五分の時点では九九・四三%を開票済み、時にルーラ候補五千二百五十七万六千五百九十三票で有効票の六一・三二%、対立候補のジョゼーセーラ氏には三千三百十七万七百八十九票(三八・六八%)、同候補及びカルドーゾ大統領はルーラ候補に電話を入れ、その当選に祝いの言葉を述べた。かくして一介の金属工からのし上がったルーラ氏は来年一月一日に第三十九代目ブラジル大統領として就任する《前途に課題山積》 ブラジル共和国史上、今まで東南伯ペルナンブコ州から大統領が出た試しはなく、今回のルーラ当選大統領をもって初めてとする。 最高学府を出ていない、元金属工、市長、知事などの公職を経験したことのない人物の大統領当選もまた初めてのこと。 当夜サンパウロ市目抜きのパウリスタ大通りではPT党員やシンパ約五万人が赤い党旗を振り回しながら喚声をあげどよめいていた。 ルーラ氏は二十七日午後十時三十分、サンパウロ市のホテルコンチネンタルから勝利宣言したが、その中で「私はPT党から出馬してこうして当選したが、全ブラジル人のための大統領となることを約束する」と述べたことが「光った」とメディア評。 ルーラ氏はまた「ブラジルは平和のうちに変貌しつつある。願望は恐怖に打ち勝った。今日、ブラジル国民は幸福になれることを忘れずに投票した、と断言できる」などと語った。 その勝利宣言のあと、PTの同志及び外国政府の代表者らとの会合に臨み「ブラジル国民のみならず、愛するラテンアメリカの全国民のため統治する」と決意を述べた。 PTのジョゼー・ジルセウ党総裁はきょう二十九日に次期政権発足前の過渡期の五十人(または五十一人委)の結成について発表を約束している。これは先週から二十九日の発表を約束されており、「政治的性格でなく技術性格」が改めて同総裁の口から確認された。 今回の選挙ではPTは大きく転換しまた成長した。他党との協調や協力を受け入れ、右翼の者であっても人材として優れているならそれの登用をためらわない姿勢を作り、市場経済、企業経営者、財界に逆らわない。 また現政府の政策についてもそれを是とし、維持方針を立てているものが少なくない。その中にはインフレ目標、IMF(国際通貨基金)との約束などがある。これらは常にPTが非難していたところでもあった。 行政機関の長として経験を持たないルーラ氏が大統領に就任する前から至るところに大問題が横たわっている。対内外債務が多すぎていよいよモラトリアムないしはデフォルトに陥るリスクの中でルーラ氏は国の経済成長をはかり、世界最大規模といわれる貧富の懸隔を縮め、同時にカルドーゾ政府がここ八年間において保健面や教育面で達成した前進、経済安定、民主主義の徹底を維持しようとする。 しかもPT内部は政権掌握から派閥争いが早くも激化している。 例えば経済政策においてはメルカダンテ議員(今回、史上最高の得票で上議に当選)と今回のルーラ氏大統領当選に大きく働いたアントニオ・ペロッチ氏(リベイロン・プレット市長)、ギド・マンテガ教授(経済理念指導家)の間では早くも権限、影響力のスペース争いが起きている。 その中でPTは何よりも先に貧困社会層の所得援助を策している。しかし、資金が無い。そこで差し当たり連邦と地方自治体(州市)の所得補完援助を統合しようとする。 課題は余りに多く、気持ちだけが先走りしている。PTが目指す社会・経済政策を実際に打ち出すことができるまでには二年間の整備と準備期間を要するだろう、とされる。【写真=大統領当選のルーラ氏とファースト・レディーとなるマリザ夫人(本紙特約フォーリャ・イマージェン)】 



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