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第5回バチャル座談会 ブラジルのサッカーを語る!!(後編)
今回は、多くの皆さんからご発言を頂き字数がはみ出さないように気をつける苦労がありました。ご発言内容をすべて網羅出来たかどうか?もれてしまっているようであればお許し下さい。サッカー評論家としてのサッカー専門家の沢田さんにお願いして置きながら発言の場が少なかったの残念ですが毎週、〔スポーツ報知〕に『熱狂のカーニバル』というコラムを書いておられるのでそれを転載させて頂くコーナを作り皆さんにも紹介して行きたいと思います。写真は、スポーツ写真家として世界を駆け回りトヨタカップの南米代表チーム取材で毎年ブラジルにも来ておられる北川外志廣さんのオリジナルの写真を提供頂きました。ブラジル選抜軍の試合を観戦するサポーターの嬉しそうなツウショットです。


和田:字数の関係で話が盛り上がるとカットとなるパターンを繰り返しておりますが、まだまだ沢山の方の発言を頂いております。沢田さんの「情熱のブラジルサッカー 華麗・独創・興奮」は第7章に2002年W杯南米予選の苦闘と本大会の展望ではたしてブラジルは優勝できるのかと書いておられますが日本で文句なしのペンタカンペオンを果たしたことから改定版にはこの日本に於ける決勝リーグの詳細を掲載する必要があると思いますがそのさわりと言うか要約を先ずお願いしたいですね。

沢田:ブラジルサッカーの最大の強みは選手個々の高い技術であり、高い技術を備えた選手たちがチーム戦術を守って勝利のために最大限の努力を行なったとき、ブラジルにワールドカップ優勝のチャンスが生まれます。
2002年ワールドカップで、ブラジルはご存知のようにロナウド、リバウド、ロナウジーニョ、ロベルト・カルロスといった世界でも最高のレベルの選手たちを擁していました。そして、これらの選手が身勝手なプレーを封印してフェリペ監督の決めたシステムと戦術を忠実に守ったことで、初めて優勝が可能になったのだと思います。
細かいことを言いますと、フェリペ監督は、ワールドカップ南米予選では3−5−2の布陣でボランチ二人を起用し、ロナウドとリバウドが欠場して手薄になっていた攻撃陣を固い守りで補って辛うじて予選を突破しました。ところが、ワールドカップのグループリーグでフェリペ監督はボランチを一人(ジルベルト・シルバ)に減らし、代わりに攻撃的MF(ジュニーニョ)を起用しました。これは、グループリーグの対戦相手がトルコ、中国、コスタリアとブラジルにとっては比較的楽な顔ぶれだったということもあり、守備には多少目をつぶってでも攻撃的に戦ってチームに勢いをつけることを狙ったのだと思います。結果的にブラジルはグループリーグを3戦3勝(得点11、失点3)で突破し、チームはすっかり波に乗りました。
ところが、決勝トーナメント1回戦のベルギー戦でも引き続きボランチ一人で戦ったところ、勝ちはしたものの非常に苦しい試合を強いられました。すると、準々決勝のイングランド戦では南米予選のときのようにボランチを二人(ジルベルト・シルバとクレベルソン)起用し、イングランドの攻撃をオーウェンの一点だけに押さえ込んで勝ちました。この時点で、ブラジル選手たちは優勝の手ごたえをつかんだと言っています。そして、準決勝のトルコ戦、決勝のドイツ戦でもイングランド戦と同じシステム、戦術で戦って、最終的に優勝の栄冠を手にしたというわけです。
ブラジル選手の中からMVPをあげるとすればロナウドとリバウドになるのでしょうが、本当のMVPは、チームを完全に掌握し、控え選手も含めたすべての選手の潜在能力を最大限に引き出したフェリペ監督ではなかったかと私は思っています。

和田:お忙しい中、「情熱のブラジルサッカー 華麗・独創・興奮」の改訂版追加に属する2002年W杯の総括にあたる、分かり易く説得力のある解説有難うございます。その他の書込み等への感想等も適宜お願いしたいと思います。特にブラジルのサッカーの歴史、シルバーアマチアーサッカーの組織や動き等に付いても教えて頂きたいですね。
日本とのサッカー交流の中でカズ選手、ラーモス選手、ドゥンガ選手、それにファルコン監督等の存在は、大きいと思いますが沢田さんご自身が観戦したり直接取材をしたりした時のエピソードも是非聞かせて頂きたいですね。皆さんが興味をお持ちだと思います。

沢田:ブラジルサッカーの歴史については、前編で簡単にではありますが説明しています。 シルバーアマチュアサッカーについてですが、ブラジルでは一般に30代から40代まではフットサルなどを盛んにプレーしますが、太って走るのがつらくなるせいか、50代になるとボールを蹴る人が非常に少なくなります。従って、熟年者だけのサッカーチームというのはほとんど見当たらないように思います。
日本とブラジルのサッカーの交流についてですが、カズは82年の末、15歳のときにブラジルに渡り、8年半ほど滞在しました。私がサンパウロに住み始めたのは86年の末で、88年3月22日のプロ入り初ゴールを取材しました。カズのまたぎフェイント(ボールをまたいで相手を幻惑する)はブラジルのファンにも人気があり、「日本のガリンシャ」(ガリンシャというのは、ブラジルサッカー史上最高のドリブラー)と呼ばれていました。
ラモスは77年に日本に渡ったので、ブラジル時代のラモスについては知りません。ただ、2001年に日本と韓国で行なわれたコンフェデレーションズ・カップを取材、観戦してブラジルに戻るときの飛行機にラモスが乗っていました。同じ飛行機には大会に出場したブラジル代表の一行も乗っていて、不成績の責任を問われてレオン監督が解任された直後でした。このことについてラモスに「どう思いますか」とたずねたところ、「いやあ、ブラジルはさすがに厳しいねえ。日本も、これくらい厳しくやるべきだよ」と暗に「トルシエに甘い日本サッカー協会」を批判していました。
ドゥンガとは、去年の5月にサンパウロで日本領事館の主催でドゥンガの講演会が行なわれたときに少し話をしたことがあります。これは日本で生活した経験のあるドゥンガがブラジル人に対して日本と日本文化を説明するという趣旨のものでしたが、ドゥンガが日本人、日本文化についてかなり深いところまで理解しているのが印象に残りました。
ファルカンとは、直接話をしたことはありません。彼は現役時代は素晴らしいボランチで、インテルナショナル(ブラジル)とローマ(イタリア)でプレーし、82年のワールドカップ・スペイン大会のブラジル代表だった名選手です。94年に短期間だけ日本代表の監督を務めました。

和田:沢田さん有難うございます。では日本の皆さんの発言に入りましょうか。

小林:日本において、サッカーが本当に子ども達にとって身近に感じられたのは「キャプテン翼」という漫画からでした。別にナショナリズムとか、そういうものを抜きにして文化的なスポーツという面白さから爆発的に流行したのです。
「キャプテン翼」が流行した時のその頃の男子小学生はかなりの数がサッカー少年になりました。みんな、カッコイイ漫画の登場人物に憧れていました。主人公の翼少年は、「ブラジル」に修行にいっていた監督の元でその才能を開花させ、ブラジルに武者修行に行きます。まさに「カズ選手」なのでした。そのイメージを前面に背負って登場したJリーグ開幕。物凄く私の世代では盛り上がりました。今の20代後半から30代前半にかけての世代です。そこにはナショナリズムとかの概念は全くありません。
アジアの強豪である韓国や中東の選手達も「国のために」闘っているのではなく、「自分自身のために」闘っているのだと思います。時としてそれが政治のネタになるのかも知れませんが、サッカーを愛する人々と政治の話はひとくくりに出来ませんね。

MASAYO:いえいえ、そんな一面もあるなと思いながら聞かせていただきました。
今回のサッカー談議、いろんな方のお話が聞けてとても楽しいです。ありがとうございます。

桐井:全くスポーツ音痴の私も大変興味関心をそそられます。最近、日本で何故あそこまでサッカー熱が盛り上がったのか、全く知りませんでした。小林さんのお話しでやっと分かりました。
私自身の経験は学生時代(大学)、体育の時間にサッカーをしたことが少しあるだけです。それもいつも人の後ろについてまわるだけでした。それでも成績は優でした。真面目に出席をしたから?でしょうか。
後に就職した高校で体育の先生と仲良くなり、その先生が監督するサッカー部の試合を見て面白いスポーツだとは思っていました。

川辺:サッカーは、日本ではメジャーなスポーツではなかったけれど、戦前(1945年以前)から、英国発の紳士のスポーツとして、根強い人気がありました。今80歳以上の金パンツプレーヤーはそういう方々です。当時は、サッカーと言わずに、“ア式蹴球”(アソシエーション・フットボールの略/ラグビーと区別)と言っていました。前の日本サッカー協会会長の岡野俊一郎氏は、東京都立小石川高校の出身ですが、すでに当時、小石川高校ではサッカーが学校全体の“校技”で、生徒全員がサッカーをやっていました。われわれの年代では、アマチュアリズムへのこだわりが強く、長い間、企業チーム主体の日本リーグがトップ集団を形成していましたが、Jリーグができて、ガラッと様子が変わりました。今、子ども達が見違えるような技術と走力でサッカーを楽しんでいるのを見ると、隔世の感とともに、本当に素晴らしいことだと思います。

小林:今のサッカー世代とは全く雰囲気が違う世界の話をお聞きしまして、かなり興味深く感じております。小学生の時には公園などでよくサッカーで遊んでいました。その時の私たちの感覚としては「サッカー」は「スポーツ」ではなく「遊び」というものでした。漫画の主人公になりきるという「OOごっこ」の要素も大きかったと思います。
夢中になって遊んでいました。5人ほどのチームで遊ぶものでしたが、このような場所からたくさんのサッカー少年が誕生したと思っています。私の世代はちょうどカズ選手から中田選手の間ぐらいの世代です。なんというか、アマチュアリズムでもなく、プロ志向でもなく、自分本位のスタイルでプレイを楽しんでいる所がありますね。そのように自分では感じております。
ただし、これが日本代表戦ともなるとチームの雰囲気が全然に違いますが。またJリーグの開幕当初の雰囲気はお祭り騒ぎでしたが、現在の雰囲気はかなり変わって来ているように思います。中田選手以降はプロ志向の技術がかなり大切にされてきており、今後は一体どうなっていくのかと楽しみにしております。観客の目も肥えてきました。今は世界を意識して日本のサッカーを見ますから、そういう部分が変わったのであると私は思います。

SSさん:こんばんは、SSです。W杯後、ベッカム様やイルハン様や宮本ツネ様やトッティ王子、ちょっと変わったところではカーン様がサッカー界のイケメンとして人気を博しておりましたが、私の職場では何故かロナウジーニョが大人気でした。ツネ様よりもロナウジーニョが女性社員の間で話題に上がっていた職場って、多分うちだけではないでしょうか。うちの職場は仕事中にW杯観戦OKでした。日本戦以外でも。そこでイングランド対ブラジルをサッカー好きな社員たちが集まって観戦していたのですが、皆さんご存知のとおり、この試合でロナウジーニョは退場処分となってしまいました。その瞬間「えっ、退場?ボク退場なの?!」と、信じられないというリアクションのロナウジーニョでしたが、終始はちきれんばかりの満面の笑み。この瞬間、女性社員のほとんどが爆笑しながら彼に恋してしまったのです。(笑)あの見るからに性格の良さそうな笑顔と陽気なラテン人気質。本当に魅力的ですよね。帰国する際の太鼓を叩いている姿も妙にかわいくて、女性社員の間ではポイント高かったです。あ、もちろんプレーも素晴らしいです。ちょっと俊輔っぽいなと思う時があります。もちろんロナウジーニョの方が上手いですけど。(^_^;)スカパーで見られるように、セリエAかプレミアあたりに移籍してくれないかしらと切に願っています。
とんでもなくミーハーなネタですみません。m(_ _)m 真面目にブラジルサッカーについて語ったり、質問したりするほど知識がないもので・・・

MASAYO:SSさまと同じくミーハーの私がまたこういう話題の時には登場いたします。(笑)まったくそうでしたね。今回のWカップは今までサッカーに縁のなかった私たちをすっかりとりこにしてしまいました。ひとつひとつの判定に皆と同じようにブーイングしSSさまのおっしゃるようにロナウジーニョのあの表情に魅了されました。そしてドイツのカーンに人生をみました。
そしてその話題でネットの皆様ともりあがりこんな楽しい大会は初めてでした。一生忘れることはないと思います。やはり自国で開催するというのはそういう意味でもリアルタイムにゲームを楽しめじかに選手たちを見ることができ大いに親しみを増しますね。

TeaBreak: カフーといえば、今シーズン(ヨーロッパ)終了後,つまり7月くらいからJリーガーでしたっけ。横浜Fマリノスに移籍することになってたハズ。久々の超大物です♪どうしても現在のJリーグの資金力では,元大物か将来の大物が精一杯で,まあそうして通過点とされることも悪くはないのですが,一時期,ドゥンガ,レオナルド,ジョルジーニョ,サンパイオ,等々と勢揃いしていた時と比べると,最近はなんだか寂しくて。これが新たな流れになればJリーグもまた活性化されて楽しみです。
小林:サッカーが国の文化とまで定着しているのが南米と欧州なのでしょうか。アジア地域のサッカーとはまた全然に雰囲気が違いますね。南米選手のド派手なパフォーマンスぶりには、Jリーグ開幕の時には度肝を抜かれましたね。
日本とブラジルといえばカズ選手ですね。そろそろ彼の逸話が話されるのでしょうか。彼の華麗なドリブルは初期のJリーグを大いに湧かせていましたね。ブラジルサッカーはJリーグとカズ選手で日本に完全に定着したかと思われます。

横田:ラグビーも同様その戦い振りにお国柄が出てきて南米の場合は音楽リズムとあいまって華やか何だろう考えます。ボールに集中する上では日本選手もかなり上達していても大局的見地から試合の行われている会場&観客の目を奪い取るほどのエンタテーナー感覚の総合的なプロに日本の選手がなりえないゆえに、お国の政治や経済状態の困窮にあって心を1つにさせる程の人間的な面白みを覚えさせてくれる伯剌西爾を含む南米サッカーのスターはスターとしてのありとあらゆる要因を肌に染みつかせているがゆえに戦い=闘いは熱いと思うのです。かけひき、謀略、反則行為を一瞬の神業にして見せてくれると
再現スローモーションにしたとしてもそれは華麗な業となってみるものをうならせるのがサッカーも見どころだと信じております。
道徳感や精神論を良しとされる相撲道をみるまでもなくあの貴乃花も考えてみればサッカーの中田・小野にしてもまだ30際前後の兄ちゃんなのであり構造改革ママならぬお国の英雄の限界で万人を満足させるエキスを求めるのは酷だと思います。へたをすると一触即発の国境が背中あわせのヨーロッパに伯剌西爾選手が流出して活躍する辺りは一応経済大国とされている日本のスター選手の流出も含めてサッカー本来の戦略とは異なるマネーゲームというおそるべき戦争の道具にもっとも平和的な手段としてサッカーが11人のチームの和と個人プレーも合わせ技でラグビーの荒々しさとは異なる女子供も巻きこめる<スポーツの名を借りたまさしく戦争だと思います>。

小林:そう言われてみれば、韓国戦は凄かったです。国を挙げての戦意発揚の雰囲気。まさに戦争の雰囲気でした。あれはサッカーが政治と結びついているのをとても実感させられました。

和田:横田さんのサッカーはスポーツの名を借りた戦争であるとのご意見大胆な発想で現在の世界の世相を反映した名言だと思いますが、矢張りブラジルではサッカーはスポーツであり大衆エネルギーを革命、政治改革等に集中させないための安全弁でありカーニバルと共に為政者が使う大衆エネルギーの発散場所でありお祭りだと思います。ブラジルが世界1になると首都のブラジリアで大統領が全選手に謁見し地方出身選手は各州に凱旋,州の英雄として消防車でパレード特別休日に早変わりします。昨年は、ポルトアレグレでもフェリペ監督を先頭にグレミオの選手、ロナルヂーニョ、ポルガ、インテルの選手ルシオを迎えて大変でした。80年代にインテルがブラジル一になった時には、停滞する州経済を立て直し州民に勇気と歓喜を与えて呉れたとの理由で優勝決定の翌日の月曜日を州の特別祭日と宣言、州知事自らお祭りを主催すると言った事が平気で行われた事もあり戦争と言うより平和への道として大衆エネルギーの発散場所、安全弁としてのお祭りと考えてた方が良さそうですね。

小林:モノの観方次第なのでしょうか?ブラジルサッカーは確かに民族の祭典というか、国家というものや戦争というものにはくくれない気がします。明るくて陽気で、そういう雰囲気をあまり持たないような気がします。南米にもサッカー戦争と称される事件がありましたが、一部の過激派の暴動なのかも知れません。あの時代は世界中が過激派の動向に手を焼いたと聞きますから。
一方で、北朝鮮サッカーやイラクサッカーなどは国威の発揚とかのイメージがどうしても湧いてしまいがちです。実際にはどうなのかは分からないのですが、韓国や中国、中近東などアジアのサッカーにはかなりそういう雰囲気も感じています。
しかし、アメリカ大会でのイランVSアメリカで見られたような、友好ムードの高まりもある訳でして、一概にはなんとも言えませんね。アメリカVS韓国の試合では、あまりにも「大韓民国」の叫びが凄すぎて、ブラジル応援団などサッカー先進国の応援とはかなり様相が異なっておりました。
一流ではないサッカー文化後進国では、まだサッカーそのものを愛するという前に愛国心の発揚の方が先にいってしまうのでしょうか。そういう所が気になる所なのです。
ただし、国際交流の場の機会を積むごとにサッカーを通じた国際的な交流は深まってゆくものと実感しております。
ソウル特別市VS大分選抜の試合の話もありましたし。これからの話なのでしょうね。

横田:それでは少し視点を変えて、まもなく上映されるサッカーに関連した映画の話しをしてみましょう。サッカーって盛りあがるんですね。札幌コンサドーレは2部に落ちてしまいましたがここ札幌でも映画とともに人気があります。
映画「ベッカムに恋して」ですが、世界ナンバーワンのプレイヤーと賞賛されるイギリス貴公子の名を冠したベッカムの最大の功労は女性がスポーツサッカー好きにさせた事かもしれません。サッカー競技に関わる今までの選手に対する偏見は、ごろんとして冴えないだとか、マッチヨ感覚でムキムキ筋肉マンが好んでいると言ったサッカー競技へのイメージが大勢を占めていた様に思います。ベッカムは奥さんを大事にする。両親や親戚を大切にする。子供にとって最高な良き父親を実践する。それでいてサッカーそのものへの集中力で誰にも負けないプレーをごく自然にやってのけると言った今までのイメージをことごとく打ち破りました。
イギリス中がサッカーにのめりこんで対アルゼンチン戦で負けた試合の時にパブから飛び出した男が号泣しているのを見たこの映画の監督は、我を忘れた男をインド人の女の子に置き換えたならどうなるかとの発想で作り上げたのが他ならぬ映画「ベッカムに恋して」製作への発端であります。
ローアングルショットを写し取れるカメラの開発に成功した監督は大家族、階級制度、貧困といった様々な困難を抱えながら暖かく寛容で明るく前向きで陽気な女の子を主人公に据えました。出来あがった映画は、スポーツの概念を乗り越えた人間の本質に迫りステレオタイプなものの味方への警鐘を映画鑑賞する全ての人に示唆させる不思議な味わいをもたらせてくれます。
サッカーボールの行方を追っかけている楽しみと同時に見事なひねりを利かせたこの映画を鑑賞すると気持ちが高揚して楽しい気持ちにさせてくれるのでした。

和田:「ベッカムに恋して」紹介有難う御座います。是非みて見たいですね。ブラジルでもサッカーの王様ペレー、日本選抜軍監督のジーコ等の映画が作成されているようです。映像を通じてのサッカー普及力は威力がありますね。そのうち映画をテーマに取り上げたいと思いますのでその時には宜しくお願いします。サッカー談義への違った接近、ご発言に感謝します。まだまだ語り尽くせないテーマですが字数制限によりこの辺で後編も終了させて頂きます。



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