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貢献した豊和工業野球移民 【ニッケイ新聞より転載】
ブラジル野球を“近代化” 「10人、4年契約だった」残留した名取投手語る。との見出しで平成13年10月3日(水)のニッケイ新聞に同船者名取さんに付いての記事が掲載されています。下記転載しておきます。
ブラジル野球が活躍している。八月にアメリカで行われたボーイズ・リーグでブラジルチームが優勝、ホンジュラスで行われたプレ・ジュニオールのパン・アメリカン大会で準優勝している。日本に野球留学している選手もいる。これまでブラジル野球が発展するきっかけは何だったのか。一九六二年ブラジル豊和工業野球チームに「野球移民」と呼ばれた十人が来伯しているが、現在唯一ブラジル在住の名取満臣さん(五八)に話を聞いた。


豊和工業の野球移民は政経産新聞社の企画で実現し、六大学野球解説者として有名な故河合君次氏が選手を選出した。名取さん始め滝川道夫、川上尚武、小島孝三、広瀬英一郎、加藤剛一、久保田典男、西俊太、西田丈志、藤野憲明さんが四年契約で渡伯した。投手だった名取さんは神奈川県麻の高校出身、神奈川大会初の完全試合を果たした。
野球移民を迎えた豊和工業野球チームは、太田佩監督と故福泉雅春主将の指導の下で練習に励んだ。太田監督は早稲田大学中退後、近鉄に入団、その後ブラジルに渡った。福泉主将は柳井商業出身、三番打者で甲子園に出場した。豊和チームは平日午前八時〜午後二時に仕事、その後後五時まで野球の練習、週末は試合で各地を巡った。
当時は娯楽が少なかったので、野球は非常に盛んだった。全伯野球選手権を報じた一九六二年五月一四日付けサンパウロ新聞では豊和の野球に付いて「日本直来野球選手によって形成された攻守陣という感を強くした位、今までのコロニアの野球チームに見られなかった一つの新しい形が生み出されていた」とある。
名取さんが投手として苦労したのはストライクゾーン。一メートル六五センチ六十キロと小柄だったので球を深く握るのためか、直球を投げても変化球気味になる。当時ブラジルの審判は捕手が補給した位置で判定していたようで、日本ではストライクになった球もボールにされる事が多く、苦渋を嘗めさされた。
豊和は一九六四年に全伯野球選手権で優勝した。一九六六〜七年、家族の強い要望もあり、ほとんどの野球移民はブラジルを引き上げた。名取さんは父の勤めもあり、ブラジルを拠点に仕事を続けている。滝川さんはカンダへ移住、加藤さんは昨年病死した。
野球移民が引き上げるのに前後して、佐藤允禮さん(五五)が豊和工業の野球チームに入部している。現在イビュナ市ヤクルト球場で野球指導している佐藤さんは、「野球移民がブラジル野球近代化のきっかけとなった」と話す。豊和工業野球チームはセントラル地区の強豪として鐘紡などと共に活躍した。野球チームは八二年で廃部、豊和工業も昨年ブラジルから撤退した。
名取さんが来伯した当時もブラジルにはいい野球選手が大勢いた。しかし平日は仕事、週末まとめて練習するために体に負担がかかり、残念なことに十七〜八歳で肩を壊して野球を離れる選手が多かった。
佐藤さんは日本式のトレーニング方法を取り入れ、体を作るまでランニングや体操などの基礎体力作りを欠かさない。現在のブラジル野球について名取さんは、「本当によくなった。指導者の功労」と讃える。

巨人OB達のサイン色紙 名取さんの“宝もの”
写真の色紙、ここには往年の巨人軍選手のサインが書かれている。“魔術師”三原脩、“慶大リンゴ事件”の水原茂、ベーブ・ルースを呼んだ鈴木惣太郎、三宅大輔、等々。一九六一年一二月三日市岡忠男さんの七〇歳を祝おうと巨人軍OB達が集まった時に書かれたものである。
この色紙所有者は宝石販売輸出業の名取満臣さん(五八)。豊和工業の野球移民として一九六二年に来伯するに当たり、記念にと手渡された。家のどこかにあるとは思っていたが、ずっと放置されていた。今年初め、ネズミ駆除のため整理した際に三八年ぶりに発見し、今は額に入れて飾っている。色紙上の人物は故人ばかりとなっている。「一人だけのサインは沢山あるが、これだけ多くの名選手のサインが一枚に揃った色紙は珍しいのではないか」と名取さんは話す。鑑定すれば相当価値があるかもしれない。

(平成14年3月20日 タイプアップ/和田 好司。この名取さんの“宝もの”のコピーは、編集部にも届けて頂いておりますが、五月一二日の四十年祭には、本物を展示して頂く予定です。)



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