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ブラジルに外国資本をいかに誘致するか(後編)
『ブラジルに外国資本をいかに誘致するか』後編です。前編の総論から具体的な各論に入り11の提言を挙げ日本からだけに留まらず世界からの外資導入の具体的な諸策を説いておられます。この5月5日(水)には、桜井さんの提言を実施する形でポルトアレグレにあるFIERGS(RS州工業連盟)においてブラジリアの開発庁とJICAの共催による日本―ブラジル間のビジネスチャンス拡大を目指すセミナーが開催されJETROの澤田吉啓次長がJETRO業務の紹介と対日輸出促進策に付いて35分間話されました。内容は、外資導入というより日伯間の貿易促進と日本市場の特殊性と難しさを判り易く説明しておられました。参加者は、約100名に上り質疑応答では、当州の産品である、大豆、鶏肉、花崗岩、石灰石(カオリン)、家具、果てはブラジル音楽(CD?)の輸出希望者の質問まで飛び出し澤田さんを困らせていました。JICAの専門家、堀 SIZUOさんはJICAの紹介と老齢化社会に突入した日本社会の現状を詳しい数字を駆使して説明されていました。
写真は、公演中の澤田次長(左)と堀専門家(右)のお二人を会場で撮らせて頂いたものです。


3) 具体的提案

     では、以上の現状認識に立って、ブラジルは、外資誘致のために一体どうすればいいのであろうか。以下11の提言を行いたい。

  提言1 外資誘致の重要性につき合意を形成するとともに、外資誘致の仕事は、非常に難しいことを十分に認識し、本格的に取り組むこと

      外国資本の誘致は、地域経済の発展、技術革新の進展、雇用の増進、人材育成等に貢献するといったメリットがあるが、外資の誘致に当たっては、連邦政府(外務省、開発商工省、財務省、計画省、農業省、鉱山動力省、労働省等外資誘致に関係するあらゆる役所)、地方政府、政府機関(INVESTE BRASIL, SEBRAE, APEX等)、経済団体(工業連盟、商業連盟等)、労働組合、警察、消防署、地元企業、地元民が外資の重要性を認め、歓迎するという姿勢を明確にすべきである。大統領や関係大臣、州知事等からの不断の外資誘致歓迎のメッセージは、大いに有効である。
       このような大筋の合意があると、外資導入のためにどうすればよいかについてより熱心に考えるようになるし、それを行動に移すようになる。また、各種の手続きの簡素化やスピードアップの必要性も理解できるようになる。
       しかしながら、これらの合意を取り付けることは、非常に難しいことである。そのため各省、政府機関、地方庁、経済団体のトップが率先して、外資導入の重要性をあらゆる機会を利用し、繰り返し訴え、その考えを組織の末端まで浸透させることが必要である。

  提言2 他の競争国がどのような投資誘致策をとっているか、外国では州間でどのような競争が繰り広げているかを調査すること

       自国の外資誘致策をより競争的にし、自国の投資誘致機関をより効率的にする最も手っ取り早い方法は、前述したような誘致に成功している5〜10の国をピックアップし、成功の秘訣を調査することである。ブラジルの外務省のルートで調査することは簡単であろうが、政府の外資誘致担当責任者が直接に出かけ、ゆっくり時間をかけて取材することが望ましい。またうまく機能している投資誘致機関の経験、ノウハウを学ぶという姿勢も必要である。そのような機関にブラジルから研修生を送るという方法も考えられる。彼らがいかにポテンシャル・インヴェスターや既進出の外資企業を大切にしているということも理解できよう。国の誘致機関と州・市の誘致機関の連携、協力、競争の実態も知ることができるし、ライバル国、ライバル州・市との間で激烈な競争が行なわれていることも理解できよう。それらのことを調査した上で、ブラジルに適応できることは果敢に実行に移すべきである。

提言3 INVESTE BRASILの機能を格段に強化し、将来は、ONE STOP SERVICEに持っていくこと

      INVESTE BRASILは、2002年に設立以来、活発な活動を展開しているが、下記のような問題を抱えている。
@ 予算が年間200万ドルとAPEXなどと比較しても格段に少ない。まともなプロモーション活動を行うには全く不十分である。外資誘致は即輸出振興に繋がることが多いということを考えると予算の飛躍的増額が望まれる
A アウトソーシングができると言っても、現在の職員数も25人と少ない。
B 組織形態が半官半民ということであいまい。各省庁、業界団体とネットワークを構築しているとのことであるが、このような形態の組織がうまく運営されるとは考えがたい。
C 外国とのネットワークが弱い。主要先進国にあるブラジル大使館が支援することになっているが、片手間にならざるを得ない。
D 事務所の本部が、ブラジリアではなく、リオにある。

ブラジルが真に外資を導入したいという熱意があるならば、下記のような点を改善すべく検討を始めることが望まれる。
@ 半官半民というあいまいな組織ではなく、政府が100%予算を拠出すべきである。ただし組織のトップについては、民間のビジネスマンを起用し、民間的センスで運営するのは良い。
A 予算を大幅に拡充し、人員を増やすとともに、プロモーション活動を強化すること。外資導入がブラジル経済に与える影響を考えると十分にPAYする。
B 国別中期戦略を立てること。
C 海外の主要都市に何らかのネットワークを持つこと
この点については後述する。
D 将来の課題として、外資の申請を1ヵ所で済ませられるようなONE STOP SERVICE機能を持てるような組織に変えるために最大限努力すること

ブラジルにおいて製造業が操業を始めるまでの手続きが複雑で時間がかかると言われている。企業設立・拡張の手続きの簡素化、透明化、手続き数の減少、手続き承認期間の短縮等を期待したい。これらの問題を解決するための方法としてONE STOP SERVICEがある。投資申請窓口を一本化し、その事務所に申請書類を提出すれば、すべての関係機関(連邦政府、地方政府、商工会議所、警察、消防署等)での許認可をとってくれるようにする。
投資申請窓口の果たす役割は、極めて重要であるが、うまく機能させることは非常に難しい。なぜなら、それぞれの許認可を持った組織の理解と合意が必要だからである。

 INVESTE BRASILを強化する上で大いに参考になると思われるのは、韓国のKOTRAである。1997年末の韓国金融危機後に、金大中大統領の強力なイニシアテイブのもとに、外資法の制定、KOTRAの中にKISC(KOREA INVESTMENT SERVICE CENTER)をつくり、一挙にONE STOP SERVICEを実現したのである。KISCには、そのために12の省から出向しており、ほとんどの案件はKOTRA内ですべての手続きが可能なのである。外資誘致に従事する職員数も一気に110名以上になったのである。ONE STOP SERVICEの実現はいずれの国でも極めて難しいが、大統領の権限とイニシアテイブ強力な権限をもつブラジルなら実現が可能だと思われる。
  

  提言4 中長期の国別投資誘致戦略を策定すること
      
      闇雲に投資誘致活動をしても具体的成果は望めない。投資誘致は、当然のことながら外国に投資する能力のある国、企業、個人に対して行うべきである。したがって、外国に拠点を持つことが必要なのである。
ブラジル政府も企業もせっかちに具体的成果を求めがちであるが、誘致活動は、1年や2年で成果の出るものではなく、長期にわたり粘り強く取り組むことが必要である。国別の投資誘致戦略も立案しなければならない。さらにFTA,FTAA、メルコスール等世界的に巻き起こっている自由貿易協定の動きを反映した戦略も考慮に入れる必要があろう。そのためには、
@全般的な外資誘致戦略を立案すること
ここでは、特に持続的発展に役立つ業種、優秀な技術を持ち競争力のある中小企業を誘致するにはどうすればよいかを考えること。
Aブラジルは、各州、各都市は、どのような業種の企業の進出を望むのかについての合意を形成すること
B ターゲットとする国を絞ること
C 絞った国に対し、3〜5年のタームでどのようにアプローチするかを決定すること。具体的なプログラムとしては、当該国の言葉による投資ガイドブックの作成、ニューズレターの作成、CDロムの作成、誘致ミッションの派遣、投資セミナー・説明会の開催、ポテンシャル・インヴェスターの受入れやパーソナルコンタクト、新しいブラジルのイメージを紹介するためのジャーナリストの招聘等が考えられる。
D 決定したことを実践し、1年毎に評価し、翌年の事業展開に反映させるようにする。

  提言5 ブラジルの新しい側面、ブラジルの変化を積極的に知らせる

      ブラジルと言えば、世界中の誰もが、「サンバ・カーニバル、コーヒー、サッカー」の国というイメージを持っている。また「インフレ」の国、「治安の悪い国」としても有名である。しかし、このようなイメージは、投資誘致の観点からは、必ずしもプラスには作用しない。今やブラジルは大きく変化した(変化しつつある)というイメージを強烈に打ち出すことが必要である。例えば、航空機の大輸出国、石油掘削技術、アルコール生産技術に優れた国といった「技術の国、ブラジル」といったイメージである。インフレももはやなく、堅実な経済運営を行っている国というイメージもアピールしなければならない。これらのメッセージは、ブラジル政府がイニシアテイブをとって行うべきであるが、サンパウロに存在する外国商工会議所や外国貿易振興機関にも協力を求めることも一案である。

提言6 いわゆる「ブラジルコスト」を少しでも軽減する努力をすること

      外国人投資家の間で常に話題になるのは、いわゆる「ブラジルコスト」である。この問題は、外資系企業のみならず、ブラジルの企業にも当てはまる。具体的には、@金利が高い、A課税システムが複雑かつ税金が高い、B過剰なほどの官僚主義、Cインフラの不備、D港湾コスト、海上運賃の高さ、E労働市場が硬直的、F治安問題、Gビザ、滞在許可問題等々である。
       最近の新聞や雑誌をみても、ブラジルの金利は、世界でアンゴラに次いで世界で2番目に高く56,6%に達する。ちなみに他のエマージング・カントリーをみると、ロシアが12,5%、南アフリカとインドが11,5%、メキシコが6,6%となっている。(フォリヤ・デ・サンパウロ2004年2月23日)
現在、税制改革が国会で審議中であるが、それでもまだ複雑で税金も非常に高い。道路等のインフラも十分でない。ビザの取得、滞在許可、労働許可を取得するのが容易ではなく、時間もかかりすぎる。リオやサンパウロを中心としたブラジルの治安の悪さも投資誘致の面で極めて悪い影響を及ぼす。
さらにVEJA誌は、2004年1月28日号の「何故ブラジルは世界1でないのか」という特集号で世界の133の国と比較してブラジルはどのように位置付けされているのかを紹介している。
@ 企業の設立に要する日数は、ブラジルは、152日かかり、世界銀行が133の国を78のグループに分けた中の下から6番目の73位
A 企業を閉鎖するに要する日数は、10年で、世界銀行が133の国を48のグループに分けた中の下から2番目の47位
B 労働法の質では、133の国を79のグループに分けた中で、最後から2番目の78位となっている。同じ特集号で、VEJA誌は、ブラジルに進出している外国資本に対し、「今後5年間で投資を最も受け入れる国はどこか」という質問に対し、1位、中国、2位、メキシコ、3位、アジアのタイガー諸国、4位、インド、5位、その他のラテンアメリカという回答になっており、ブラジルは10位の中に出てこない。また「1995年以降、ブラジルに投資した企業の業績」については、54%が儲かっている、46%が損していると回答している。同誌は、損失を出している企業のパーセンテージは高すぎるとコメントしている。

以上のことから引き出せる結論は下記のとおりである。
@ ブラジルは、長年にわたって良好な投資誘致の環境をつくることに最大限の努力をしてこなかった。
A グローバル・スタンダードに近づく努力が十分でなかった。
B 「ブラジルコスト」が高く、かつ誘致努力が不足→もっと来るはずの外資が来ない→ブラジルコストが改善されない→外資が敬遠する という悪循環に陥っている。もっとたくさんの外資が来れば、経済成長も望めるし、雇用も税収も増える。さらに「ブラジルコスト」を改善することによってさらなる外資を引き込むという好循環にもっていくべきである。

   「ブラジルコスト」の問題は、外資系の企業のみならず、国内企業にとっても大きな問題である。コスト高のためにブラジル企業の国際競争力も弱める原因になっているのである。


  提言7 州単位の外資誘致プロモーション活動を強化すること

      発展途上国を含め世界の主要国をみると、州政府、市役所が、国の投資誘致と並んで重要な役割を担っている。その理由は、中央政府の外資誘致機関と州政府の誘致機関とは、目的は同じでも最終の狙いとするところは異なるからである。すなわち、国の投資誘致機関は、ブラジルの投資市場の魅力を他の諸国との比較でアピールし、投資有力国、とりわけ欧米諸国、日本、アジアに売り込み、外国資本をブラジルに誘致する業務を行う。一方、州の機関は、自分たちの州の投資市場としての魅力を他のブラジルの州との比較で訴え、自分たちの州に外資を引っ張ってくるのが仕事である。
       したがって、これら2つの機関は、協力できる場合もあれば、競合する場合もある。ブラジルの27の州・連邦直轄地には、経済的に裕福な州もあるし、そうでない州もある。外国に名の売れた州もあれば、知られていない州もある。国の誘致機関は、通常の場合、1州に肩入れせず、各州平等に扱わないとクレームを受けることになる。例えば、サンパウロ州は、ブラジル全国の30%を超えるGDPがある。しかし、仮にINVESTE BRASILが全体の30%のエネルギーを使ってサンパウロ州の投資誘致を行えば、ブラジル東北部への誘致には、十分なエネルギーが使えなくなるだろう。フランスの投資誘致機関であるDATARや英国のUK TRADE & INVESTMENTなどもこの点につき十分な配慮をしており、それぞれの業務分担を認識した上で協力している。

       ブラジルは、過去に優良な外資誘致プロジェクトをめぐって、各州が税制による恩典をオファーし、あたかも「税制戦争」を繰り広げたことがある。
      しかし、ブラジルのような大国は、税制恩典供与を競うのではなく、しっかりした連邦政府の投資誘致機関に加え、州ベースでも投資誘致局や投資誘致機関を設置し、積極的、組織的,計画的に誘致活動を行うべき時期にきている。

  提言8 投資を希望する分野の業種別プロファイルとブラジル側のポテンシャル・インヴェスターのプロファイルをつくること

       投資誘致を目的とするセミナーを外国の都市で開催すると、必ず「どの分野の投資を勧誘したいですか、その背景・理由は」という質問を受ける。投資家は、当然ながら、それぞれの業種にあった投資候補地を考える。したがって、投資受け入れ側は、その国、州、都市の産業構造や地理的適性等にあった業種を特定して勧誘すべきである。
       さらに、特定された業種の市場性などを調査したマーケット・プロファイルを少なくとも英語(可能であればターゲットとする国の言葉も)で作成することが望まれる。ここまで用意すると、外国の投資家にも、その地域の外資誘致にかける熱意や意気込みが十分に伝わってくるものである。
       また、投資には、外国資本が100%を出資して、新規に工場等を立ち上げる場合、ブラジル企業とのジョイント・ヴェンチャーを設立する場合、M&Aや国営企業の民営化の場合もある。さらにセールス・オフィスや駐在員事務所も考えられる。受け入れ側の国・州としては、地元の企業の中で、ジョイント・ヴェンチャーを希望するところがあれば、それらの企業のプロファイルを作成しておくことが望ましい。これらの方法によって、ターゲットを絞ったプロモーション活動が可能となろう。  

提言9 在ブラジルの外国商工会議所、外国貿易・投資振興機関、大使館、領事館と密接な関係を保ち、情報交換を常に行うこと

      ブラジルには、数多くの外国商工会議所、外国の貿易振興機関、大使館、総領事館が存在する。ブラジル外務省発行の「BRAZIL、Facts and Figures」をみても40か国、70の会議所リストが掲載されている。また会議所以外にも、主要国、例えば、イタリアのICE,日本のJETRO,韓国のKOTRA等の貿易・投資促進機関が事務所を持っている。これらの組織は、ブラジルの投資関連情報を含むブラジルの情報を、本国に送ったり、会員企業に知らせたり、ビジネス・マッチングを行っている。

       ブラジル在住の外国人ビジネスマンは、ブラジルとのビジネスの進め方を最も熟知している人々であり、ブラジルのポテンシャリテイや大きく変化している実情をよく知っている。したがって、ブラジル政府、州政府、投資誘致機関は、積極的かつ定期的、組織的にコンタクトし、常に情報交換する体制を整えておかなければならなのである。ブラジル側が、投資環境につき、継続的に彼らに情報提供すれば、ほとんどコストを使わずに全世界にブラジルの投資環境を情報発信できるのである。

       現在、国会で審議中のPPPのような重要情報については、ブラジル政府が、各国の商工会議所の会員企業対象に説明会を開催するくらいの積極性を期待したい。

  提言10既進出外国企業と密接なコンタクトを保ち、投資に関わる問題点を取材し、政策に反映すること

      外国企業が、投資を考え、候補国・候補地を探す場合、いろいろな調査を行うが、その際必ず行うのは、自国の既進出企業を取材し、広範囲な意見を求めることである。既進出企業がブラジルの投資環境につき、ネガテイブな発言をしたり、それらの企業が、業績、労働問題、各種許認可、地元との関係等で必ずしも満足すべき状況にないとすれば、進出しようと考えている企業の決定に悪影響、悪印象を与えることになろう。
        投資誘致機関にとっては、新規の投資家を誘致するのが、主目的であるが、既進出企業の幹部とは、常に密接な関係を保ち、投資や企業経営に係る問題点について、十分に意見交換を行ったり、支援することが必要である。なぜなら既進出企業は、常に自社の発展を考えており、将来工場の拡張や新規投資を実行する可能性が高いからである。また既進出企業は、新規投資の勧誘方法等について斬新な意見や提言を持っているかもしれない。このような地道な活動の継続・蓄積が新規投資や既進出企業の追加投資につながることになろう。お客様は常に大切にする必要があることを忘れるべきではない。

提言11海外の主要国に投資誘致機関の事務所・連絡先をつくること

      東京には、世界の主要国の投資誘致機関や州政府の事務所が、多数存在することは、前述した。ブラジルが、本格的に外資を誘致したいと考えるならば、INVESTE BRASILあるいは、それに変わる組織が、欧州のロンドン、パリ、フランクフルト、ミラノ、マドリード等、米国のニューヨークやロサンゼルス等、日本の東京などに足場を設け、日常的に誘致活動を行うことを考えるべきである。またブラジルの誘致戦略に応じ、アルゼンチン、チリ、メキシコ等ラテンアメリカ諸国、急速に発展する中国、韓国、台湾等東アジアにも眼を向ける必要があろう。
       海外の主要拠点に事務所を持つというと、まずコストが最初に問題となろう。事務所の借館料、駐在員の給与、住宅、アシスタントの人件費、事務所運営費、事業費等膨大な経費がかかる。しかし、物は考えようで、投資促進のみならず、他の外国機関がやっているように投資促進と輸出促進の2つの機能、場合によっては観光促進機能も合体させるというアイデアもある。

       また事務所形態といってもいろいろ考えられる。以下4つの例をあげる。
@ 独立事務所
A 既存のブラジルの組織に入る方法  
例えば、ブラジル大使館、BANCO DO BRASIL、VALE DO RIO DOCE,BRADESCO,等の事務所の中に入れてもらう。
B コストのかかからない方法としては、その都市に住居を持ち、ブラジルとのビジネスに精通し、ブラジル語とその国の言語や英語ができるブラジル人ないしは、その国の人をリテインする方法である。この方法だと、借館料、住宅費、アシスタント雇用費等が不必要になるので経費の大幅な節約につながる。発生するコストは、給与、プログラムを実施する上でかかる経費のみとなる。日本の例でいうと、ブラジルに駐在し、ブラジルとのビジネスに精通した日本人がたくさんいる。また日本とのビジネスに精通し、日本で永住権をもったブラジル人も多い。彼らの中には、定年退職後で、ボランテイア的に働き、給与についてはそれほど執着しないという人物もいる。彼らの中から最も優秀な人物を探すという方法もある。
C PRエージェント、投資コンサルタントをリテインし、年間プログラムを実施する。

上記のBやCの方法であれば、比較的予算の少ない州政府や市でも海外に拠点を持つことが可能であろう。 

 以上、11の提言に加え、2国間や多国間の要人往来も外資誘致にとって非常に重要な役割を果たす。なぜなら2国間の経済交流が活発になると必然的に国家元首、首相、主要大臣、財界のトップの往来が盛んになる。ルーラ大統領や主要閣僚が投資誘致対象国を訪問すれば、ブラジルのメッセージが伝わるし、反対に相手国の元首、閣僚のブラジル訪問も盛んになる。それによって投資。貿易等経済交流に拍車がかかることになる。
         
以上、11の提言を述べたが、ブラジルがこれらのことを地道に実現に移せば、質・量ともに優良な外資は間違いなく進出してくることであろう。            

                                以上



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