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【注目の<ルーラ再選>の可能性を占う】 赤嶺 尚由さんの年頭紙上座談会をお届けします。(後編)
赤嶺さんの紙上座談会後編(最終)です。蔵相に新好敵手が登場、現知事の去就にも注目、野党が蔵相に温かい手、性質の悪い友軍の砲火、百年でも河清を待つ心と展開して行きますが、赤嶺さんは、『ひとまず今年10月1日の大統領選挙の投票日には、日頃、政治というものに無関心を装っている一般有権者も、その観点から改めて見るべきものをちゃんと見て、これからの4年間、自分たちの運命を本当に任せるのにふさわしい指導者を選んで欲しい。そう願う今の気持ちには改めて切なるものがある。』と結び他人事としての関心事として出なく我々自身が自らの選択をすべきであるとの結論ですが、残念ながら外国人として投票権を持たないことから幾分の責任逃れの一歩身を引いた立場を取る事になってしまうのは、私だけでしょうか?
写真は、サンパウロ市長のジョセ・セーラ候補者です。


蔵相に新好敵手が登場
T 先刻、ジルセウがオレもグシケンもパロッシも弱体化の目に遭わされた云々のことを述べたという話が出たが、蔵相にはロウセフをあてがって競い合わせるという腹が大統領には確かに強い感じがする。閣内では、今のところ、この二人しかそそり立つ者は、見当たらず、後はドングリの背比べみたいな状況だ。確かに、レアル高とドル安などの逆風の中で、とりわけ、昨年の輸出額が前年比で23.1%アップの1183万ドルを記録(今年は1320万ドルの輸出見通し)、450億ドルをやや下回る史上最高の貿易黒字を達成したフルラン商工開発大臣、ロドリーゲス農務大臣などの実務型で、高い実績を挙げている閣僚はいるが、好き好んで自分の方から紛争の火種を探し求めたり、渦の中へ飛び込んでいくタイプではない。
A ジルセウ官房長官は、パロッシ蔵相と共に大蔵大臣さえ務まる位の資質を有している、と高く評価されたこともある。専門雑誌のForumには経済面に就いても語っているが、その中で「実は、2004年の末にルーラがパロッシの経済政策を支援し続けようと決めたあの時に、オレは、閣外へ去っているべきだった。元々、この経済政策は、暫定的な性格のものでしかなかったが、ルーラが(その継続に)固執し過ぎた。今頃になって、パロッシは、貿易の開放、固定性のCPMF(金融暫定取引税)を永続的ものに移行させること、4.25%から5%台へ基本財政黒字の目標引き上げること、中銀の独立性を認めること、等の経済政策面での調整を言い出してきている」の各点が注目に値する。
T ところで、今年10月1日に実施される大統領、各州知事、上下両院議員、州議員を巡る世論調査が次第に活発化してきている。中でも焦点は、<ルーラ再選>を軸とする大統領選挙の行方だろう。
A とりわけ、再選を狙うPTのルーラ現大統領にライバル政党であるPSDBから誰が出てくるかが注目を集めている。PSDBには、サンパウロ市のセーラ現市長、サンパウロ州のアウキミン現知事、同じくミナス州のアエシオ現知事など多士済々の実力者が数多くいるが、ルーラ現大統領に勝ちその再選を阻みそうな候補はだれか、という観点から見ると、私は、最終的にはセーラ現サンパウロ市長に絞られてきそうな気がする。PMDBの反主流派に属していて、ポプリズム(大衆迎合主義)の肌合いを有するガロチーニョ前リオ州知事(現保安長官)の場合、前回の大統領選挙にも出たほか、世論調査でも確実に10%前後の支持率を記録していて、虎視眈々と出馬の機会を狙っているが、足場となる支持基盤が一枚岩ではなくて、いつも揺れ動いている感じがする。しかし、元ラジオアナウンサー出身の経歴を持つだけに、口調が滑らかで、顔は絶えず笑っていて、波瀾を起こしそうな不気味な感じのする政治家だ。更に、この国にもこれ位真剣に<憂国の情>を抱いている政治家がいるかと感心させられるようなジェッフェルャ刀Eペーレス上議(PDT党首)PTから脱党してPSOLという過激的な左翼政党を結成したアラゴーアス州選出のエロイーザ・エレーナ上議も、出馬の機会を模索しているが、いずれも清廉潔癖、情熱を秘めたカズ少ない政治家でありながら、まだ泡沫候補の域を出ていない気がする。
セーラの出馬説が濃厚
T セーラ市長の場合、サンパウロというまあ中南米一の規模を誇る市の行政を担当し始めてからまだちょうど1年しかならない。しかも、就任に当たって「4年間の任期を是非完投したい」と抱負とも公約ともつかぬことを言い、公証役場にも登録してしまっている。又、大統領選に出馬するとなれば、10月1日の投票日の6ヵ月前に行政職である市長を辞め、デジンコンパチビリダーデという選挙規定通りに公職を離れて立候補資格を身に付け、後釜を全面的に信頼が寄せられるとは言えないPFL所属の副市長に委ねなければならない。それを本人もかなり気にしている模様だ。
A 毎夜、午前1時か2時にしか就寝せず、超夜性型の生活をしていて、口数も多くなく、どちらかと言えば、頭の中で深く叩くタイプのセーラ市長のこと、その辺の事情をとっくに考えて最終的には、<大統領の座>に傾くのではないのか。大統領の椅子に魅力のある胸の内を実際に口にしたこともある。彼の決断に当たっては、2002年の大統領選挙で、決選投票の段階まで進出して、PTのルーラ候補を相手に善戦した唯一の経験を持っていて全国的に知名度の高いこと、各世論調査で今までのところ<ルーラ再選>を阻める数少ない候補であること、とりわけ決選の段階で14ポイントもの大差で現役の大統領を抑えられる強味を秘めている点を海千山千のPSDB首脳陣とてまず無視できまい。
T <セーラ出馬>の有望性は、各世論調査でも既に裏付けられていたが、12月13,14の両日に実施された最も信頼性の寄せられているダッタフォーリャ社の調査で以って、初めて予選投票の段階でも36%対29%で現大統領の支持率を追い抜き、それが決選投票の段階に進出すると、50%対36%になり、14ポイントもの大きな差の付くことが判明した。因みに、予選でルーラ対アウキミンの顔合わせを仮定したら、30%対22%、同じ顔合わせで決選の段階に進むと、41%対40%でかなり拮抗してくるけれども、まだ現大統領の勝利を裏付けていたね。これでルーラ大統領を始め、PT首脳部は、冷や水を浴びせられた模様だ。
現知事の去就にも注目
A セーラ現市長は、周知の通り、PSDB内では、独立独歩型というか、独断に頼りがちで、冷たい感じの緻密な経済専門家だとも評され、すべからくシンパチコで、医学を学んだ後、すぐに地方政界入りして笑顔を常に絶やさないアウキミン現知事との個性の差は、かなり大きいが、中央の党首脳も、現大統領の再選を阻める自分たちの候補を擁立するという観点から、最終的な調整と決定を下すだろうから、先程の指摘通り<セーラ候補本命説>は、動きそうにない。党内で隠然たる影響力をまだ行使しているFHC前大統領の覚えが目出度いのも強味の一つだろう。全国的な知名度の点では、かなりセーラ市長に劣るアウキミン知事は、それを意識してまず地方遊説に力を入れ始めている。又、立候補資格を身に付けるために期限である4月1日以前に血辞職から辞任を果たし、任期一杯の4年完投する公約をしてしまっているセーラ市長との違いを際立たせ、同時にプレッシャーをかける作戦にも出る模様だ。
T セーラ大統領候補で本決まりになれば、去就が注目されるアウキミン現知事は、行政職以外に興味はないと公言しているものの、自分の大統領選出馬の限界を確認した段階で場合によっては上院議員選へ、又、アエシオ現ミナス州知事は、再選続投への道を選択する公算が大きい。セーラ大統領、アウキミン上院議員が誕生した暁には、後者を首相格の重要閣僚として起用する線も濃厚だろう。この辺のことは、既に水面下で話が大分進んでいるかも知れないよ。ただ、PSDBに唯一気掛かりなことは、大統領選と大いに連動するサンパウロ州知事選への候補の持ち駒が殆どいない。16年間も君臨してきた州政を明け渡すことになる。サンパウロ州とミナス州とリオ州は、昔からどの政党にとっても手放したくない政治の天王山だろう。
A 私は、案外、FHC前大統領を三顧の礼で落下傘みたいなものに乗せて天下りさせ、サンパウロ州知事選に出馬させる可能性が無きにしもあらずと見てている。やはり、世論調査の結果でも、州知事選で当選できる一番大きな可能性を秘めている。この場合、気になるのは、75歳という年齢と健康面のこと、特に最近になって演説中とか講演中にも眩暈などの症状を訴えたことがあるらしい。前大統領がどうしても頭をタテに振らなければ、2004年のサンパウロ市会議員選挙でPSDBから最高得点で当選したジョゼ・アニール元同党党首あたりしかいなくなる。しかし、その勝算といえば、限りなく未知数だ。
T サンパウロ州知事選では、今年67歳になるPMDB所属のクエルシア元知事が世論調査の面で突然不死鳥の如く甦って、注目のマルタ前市長やメルカダンテ上議などのPTコンビを抑えて断然首位を走っているが、元知事の実力が本物かどうか、単なる痩せ馬の朝駆けみたいなものなのかどうか、もう少し時間をかけて様子を見なければはっきりしないね。PSDBとPTの間の政権のアウテルナンシア(たらい回し)に飽きて、別の選択肢を見つけようとし、その結果、一種の政界用語とも言うべきカカレコス(ジノサウルス的な過去の遺物)らしきものが現れてきただけなら、世論調査の面でも、やがて息切れしてしまうぞ、と観測する向きも多いよ。
野党が蔵相に温かい手
A 政界でもプライドが高く、又、前大統領の肩書きを持つFHCのことだから迂闊には腰を上げないだろうが、今年の4月以降、大統領選運動が次第に本格化してPSDBのセーラ候補かアウキミン候補のどちらかの支持率も高水準を維持し、それに連動するように、サンパウロ州知事選を巡る世論調査でも、仮にクエルシア候補の出馬に息切れ現象が現れ、PT候補も不振ということになれば、一枚格下に見える知事職にも渋々ながら重い腰を上げるかも知れない。8年間の自分の政権に事あるたび毎に、非難の鉾先を向けてきたPT以下の今の与党陣営を見返してやりたいという想いも人一倍強い筈だ。
T PTと時の政権を巡る不正汚職のCPI(議会調査委員会)の報告書、結論は、今年に持ち越されたが、昨年中に事件の渦中にいた各関係者を証人喚問したり、参考人として自主的に出席を求めての事情の説明を聞いたり見たりしていて、際立って異なるある事に気が付いた。それは、野党陣営の中核を成すPSDBやPFLがPTに所属していて、言わば敵陣にいるはずのパロッシ蔵相を余り厳しく追及、追い詰めたりなどせずに、常に何らかの手加減をし、時には温存らしき配慮すらやっているということだった。それも、今年の大統領選挙と何らかの関係があるのかな、とふと考えたりもした。
A PSDBの大統領候補として本命視されているセーラ現市長本人も、以心伝心みたいにその意を汲んでいる党首脳も、ただでさえロウセフ官房長官という新ライバルの登場でその立場が脆弱化しているパロッシ蔵相を不正汚職事件の枝葉みたいなキューバからPTへの政治資金提供問題、ビンゴの営業の許認可などに絡んでいるという容疑でこれ以上追い詰め、薗ハりに辞任でもされると、政治面の他に経済面まで混乱させ、ガタガタにしてしまいかねないことを多分懸念しているのではないか。国会の長い廊下あたりでも、そのことが話題になったらしい。手堅いパロッシに運営させておけば、PSDBが政権を握った場合、そのまま安定した経済政策を引き継がせてくれると考えている形跡があちらこちらで伺える。
性質の悪い友軍の砲火
T パロッシ蔵相に手加減を加えるということは、セーラ候補もPSDB首脳も再選に挑むルーラ現大統領を相手として組み易し、今年の大統領選挙の勝利も視野の中に入り、自分たちの天下が再び実現しそうだと楽観視し始めているということかな。それは、余りにも性急な取らぬ狸の皮算用にならないかい。
A いや、私は、政界に付き物の深謀遠慮だと思う。野党勢が諸手を挙げて、喜び浮かれ過ぎるには、勿論まだ早過ぎる。それに、元々、パロッシ蔵相は、PSDBのFHC大統領時代にマラン蔵相(当時)らが推進してきた高金利を基軸に財政を引き締めて健全化させ、インフレを抑制しながら経済を安定させるというオーソドックスな政策の亜流信奉し、踏襲してきた大臣だ。パロッシ蔵相の高金利や基本財政黒字の目標達成という政策には、成長不足という理由で、これまでも、野党のPSDBよりは、与党で支持を与えるべき立場にあるPTから、むしろ、激しい非難攻撃が加えられてきた。大臣を閣外へいびり出したい時の手段であるフリトゥラ(魚かバタタの空揚げ)と並んで有名なフォーゴ・アミーゴ(友軍の砲火)という奴だ。友軍の砲火は、思いもしなかったすぐ近いところから飛んで来るだけに、敵軍の砲火よりもむしろ性質が悪い。又、まともに当たれば、深い傷を負うことにもなる。
T なるほど、政権発足以来、3年間もずっと高金利と基礎的財政黒字の目標達成に軸足を置いてきた経済政策の変更を求めて、パロッシ蔵相のところへ同じPT所属の国会議員から飛んでくる<友軍の砲火>は、凄まじいものがある。その背景には、PTが売り物にする社会政策、言葉を換えて言えば、貧困対策に効果的な新機軸を打ち出させないままでいるという苛立ちがあると思うよ。
A  同じ党員同士なので、きっとそこまで口に出しては言えない党内の仁義みたいなものがあるかもしれないが、一部PT党員の中にも、闇の政治取引資金として姿を変えさせた公金を何百万、何千万レアルも右から左へ湯水の如く使い、そのおこぼれや余得にあずかる形で一部の党幹部だけで良い思いもしているのに、貧しい国民を救い上げる資金がどうしてもっと捻出出来ないのか、それでは折角手に入れた政権の座を僅か4年間で明け和さざるを得ないという欲求不満や焦燥感がものすごく党内に渦巻いているらしい。さし当たってそれをどうするかも選挙前の重要課題だ。
T 昨年のこの紙上座談会を締めくくる最後の部分では、プラナルト宮にルーラ大統領を直接訪ね「この国の一般庶民の貧しい生活振りは、とてもひどいものですよ。大統領自身がもっと事実を直視するようにして欲しい。そのためには、是非直接街頭に立って貰いたい」と直訴したコスメ・デ・オリヴェイラ君という11歳の少年の切実に国を思う心が紹介されていたね。
A 話が逆戻りするけれども、真新しい大統領専用機に乗って外国と友好の絆を深めるのも大いに結高セが、国民の三食を用意するためのカマドに本当に煙(たつき)が上がるのかという気配りをもっと真剣に示して置けば、国民の心をすでに掴み、再選への揺るぎない切り札になっていたような気がしてならない。
T 11歳にしかならない昨年のコスメ君のこの国の貧困にまつわる必死の哀訴も大した効果がなかったらしく、つい最近、フォーリャ紙の第2面で有名な女性コラムニストであるエリアーネ・カンタネーデ記者が書いていた<痙攣による死>というタイトルのコラム記事にも大いに身がつまされた。リ・プレットし近郷で2004年の中頃から2005年の11月までに砂糖キビを刈り倒す55歳までの比較的若い季節労働者13人が相次いで死んだそうだ。死因は、彼らの間では、腕、足、全身を襲う<痙攣による死>と言われている。
A しかし、正しくは、90年代からサトウキビ収穫機が取り入れられて以来、季節労働者に課されるようになった1日12トンの最低収穫量(トン当たりの賃金2.20レアルから2.40レアル)を達成できるかどうか、いつも追い上げられ悩んだ末のストレス死らしい。ノルマである毎日12トンの砂糖キビを刈り倒さなければ、収穫機に切り替えられてしまい、唯一の収入の道を失ってしまいかねないという不安からくる突然死に近い。
T アルコールという代替燃料のブームの再燃で価格も急激に上昇して、生産業者が受けに入り、王侯貴族のような生活をしている業者が少なくない中で、何とか一日当たり12トンの収穫のノルマをこなし、命がけで妻子を養っていかなければならない季節労働者も多い。この国の深刻な問題は、限りなく貧困であるということの他に、貧困の格差、富の偏在が余りにも大き過ぎるという点にもあると言える。
 百年でも河清を待つ心
A 今回の不正汚職事件に関するある有名な経済社会評論家の率直な意見を海岸への車の運転中に偶々聞いたことがある。時間の経過と共に、大方の国民も、やや不感症になりつつあるが、事件そのものの中心をなすメンサロンが贈収賄という名の不正汚職とするなら、各政党が選挙のたび毎に党の会計に何も記録せずに素通りさせ、当然の如く湯水のように使ってきたカイシャ2なる資金も、立派に犯罪を告ャしていて、しかも、共にこの国の犯罪史上最大の規模に達している。既に何度も指摘されたように、それが庶民の代浮ナ、その苦しみや痛みを最も良く知っている筈の<労働者たちの政党>の手で引き起こされたものだけに、正直なところ、まだ茫然、唖然とせざるを得ない状況の中にいる。
T ジャーリストの上に詩人で、知名度の高いフェレイラ・ゴラール氏がいみじくも指摘していたように、この国の行政の責任者に自分の仕事上の失敗とか取りこぼしは、言わずもがな多い。今更それを追及しようたって、仕方がない。又、今、国民から問われているのは、それでもない。PTという政党にあるまじき不正汚職の発生をどうにかして避け、クリーンなイメージをどうして保つかに他ならない。その点では、最初に貴方の口から出た「PTよ、お前までもか」という言葉と何処かで機軸が一致しているようにも思う。
A この国の不正汚職の追放と政界の浄化は、百年河清を待つが如くで、どの政党が政権を盗(と)っても、一朝一夕にはなかなか改まりそうにない。これからも百年とは言わないまでも、きっと気の遠くなるような長い時間がかかるだろう。しかし、百年でも河清を待つ不撓不屈の気持ちを持ち続けたい。政界という泥の河を清く澄ませる秘訣とか特効薬なんて、有りはしない。ただ、一般国民が見るべきものをきちんと見続け、出来れば漢詩もすること0以外になさそうだ。そして、国民の意思に反して、自分たちだけ良い思いのできる悪いことをしたら、政権の座や国会議員の椅子からやがて石もて追わる如く、去らなければならないという実感を彼らの肌身を通じて痛く知らせる以外になさそうに思う。
T 確かにね。経済は、今生きている1億8000万人の国民の中の数千万人にも達する、とりわけ今日明日食べるのにも困る最貧困層の人々の日々の生活、なかんずく、明日は、今日より少しでも楽になって暮らし易く、人間らしい生活が出来るようになるのか、それとも、これ以上更に貧しくなって、人間以下の生活を尚余儀なくされるのか、ということ等とすぐに直結してくるので、ひとまず今年10月1日の大統領選挙の投票日には、日頃、政治というものに無関心を装っている一般有権者も、その観点から改めて見るべきものをちゃんと見て、これからの4年間、自分たちの運命を本当に任せるのにふさわしい指導者を選んで欲しい。そう願う今の気持ちには改めて切なるものがある。
(2005年12月30日記)



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