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山下晃明のブラジルで損せぬ法(220)(221)(2006年3月号、4月号)
INSS未納大手500社という統計がる。(2005年11月INSS)このリストには11位石川島224百万レアル、24位コチア産組 132百万レアルと日本人として不名誉な名前もある。(本文の一部)
ゴールドマン・サックスの予想では2050年にブラジルのGDPは日本に次いで世界5位になると発表している。これを達成するには現在のGDPの8倍に成長させる必要がある。それを実現させ得るかどうかは、別にしてブラジルが2050にBRICsの一員として、世界5位の経済国になるとすれば、このとき日系人は何をしているだろうか。今から何をめざして努力すればよいだろうか。これはコロニアにとって大変微妙な話題であるが、ブラジルにおいて日系人はどの分野が向いているかの設問となる。示唆に富む設問への回答は?本文をお読み下さい。
写真は、山下さんとリオで食事をご一緒した時のものです。


山下晃明のブラジルで損せぬ法(220)
『実業のブラジル』誌に好評連載中(2006年3月号)
ブラジル経済の「ガン」
 ルーラの税制改革はどうなったか
 それは違うぞルーラさん
 2005年のブラジルの経済成長率2.3%が発表された。伸びなかった原因としてIBGEは金利高、ドル安による輸出の縮小と輸入増加、農産物の不振などを挙げているが、一番肝心な原因を忘れていると思う。GDPの38%にもなる過酷な税金である。
 税金は、公社などに投資される分もあるが、大半は極めて生産性の低い部門にあてられる。外債を決済しても国内成長率は上がらないから、平均成長率を下げる役割をしている。すなわち税金部門の経済成長をゼロと仮定すると、6割を占めるその他の部門がたとえ4%成長しても全体では2.4%になってしまう。

 ルーラ政権におおいに不満
 ハッキリ言わせてもらう。税制改革はどうなったのか。50いくつもある税金は減っておらず、PIS・Cofinsなど逆に税率が上がっている。労働法の改革はどうなったのか。労働者過保護法で、実際は保護になどなっていない1943の労働法を近代化するのは何時なのか。 
 万年赤字の年金システムは何時改革されるのか。世界はゼロ金利マイナス金利の時代に、価値修正時代のなごりのインデックスで金利に未来インフレを上乗せし、世界一高い金利を何時まで続けるのか。
肝心な改革は何一つ行わないで、国会は国政にエネルギーを集中せず、議員仲間の汚職調査、すなわちCPIに多くの議員が時間をついやしているのは大いに不満である。
 こんなことをしてもらうために議員に投票したのではない、多額の報酬を税金から払うのは反対という人がなぜ出ないのか。

 徴収以上に経費のかかる税金
 通行料を徴収する料金所で、通行料の収入で集金施設の家賃や人権費など維持費がカバーできずに国庫の補助が必要とする。まるでジョークだが、民間なら通行料を廃止して料金所を閉めるだろう。
ところが徴収とその税の監督費用が税収以上になるような税金は多々あるのである。税率が上がるのは税収が不足するからである。しかし払わない人がいるから払う人の率をあげるこんな不公平なことがあるか。
 一つの税金ができると、免除の恩典や例外などの政治的特令がいっぱいでき、さらに脱税や不正行為が発見される度に付け足される補足令で、各州のICMS令は電話帳のようになるのである。これら税法はもはや改正レベルでは手直しできない。一度全部廃止してすっきりした形でやり直すのが正解であろう。

 万年赤字の年金基金
 年金基金も万年赤字の税金である。ブラジルは下手な国の国家予算より徴収額は多いのだが、納税していない企業とその額も巨大である。
 この国の給与付帯費率が異常に高いのも過去に税収の不足がある度に税率を上げ、新基金を創設したりして、払わない人の分を払う人から徴収する安易な方法で税率を上げてきたからである。
こんな不公平なことが許されて良いだろうか。結果ますます払えぬところができる。INSS未納大手500社という統計がる。(2005年11月INSS)1位ENCOL 561百万レアル、2位トランスブラジル390百万レアル、3位カンピナス市 364百万レアル、4位VASP 361百万レアル 5位BANCESA 332百万レアルと巨額である。リストには11位石川島224百万レアル、24位コチア産組 132百万レアルと日本人として不名誉な名前もある。
 一方年金の受領者には、いくつもの高額年金を受け取るマラジャスが無数にいるし、死亡した人に払い続けているケースもあるようだ。これは強制的に支払い上限額を決めぬ限り解決しない。基本法を根本から改革しないと、現行法の手直しでは国に対する訴訟が増えるだけで、何も解決しない。そして業務を民営化すれば、徴収のシステム支払いのシステムを自動化して経費を大幅に下げることが可能であろう。

 国内金利も世界一高い
 公定金利(SELIC)が16.5%に下がったとはいえまだ価値修正時代のなごりのインデックスで金利に未来インフレを上乗せし、世界一高い金利である。銀行は記録的な利益を上げているが、高金利を許すのは、公立銀行の選挙献金がらみであるという人もいる。弊害としてレアル高になって、中小雑貨輸出業者が倒産している。
 国内金利は焦げ付きが多いので、スプレッドが高くなるとのことだが、それではきちんと払う人が損をしていることになる。貸付機関の審査能力の欠如ではないのか。どうして払う人が払わぬ人の損失をカバーする必要があるか。消費者月賦融資でも年に80%も取ったら高利貸しである。こんな不公平なことが許されるか。スプレッドが貸倒れ引き当てであるとしたら、その率は政府が規制するべきではないか。

 間接税で輸入品コストが跳ね上がる
 ブラジルの輸入品コストは先進国の2倍から3倍になる。関税もさることながら、IPIやICMS、PIS、Cofinsと余りにも売り上げに比例する間接税が多すぎる。CIFプラス関税にかかるので相乗効果で一層高くなる。これは所得税を徴収する能力がないから、間接税で補填する政策であるが、徴収能力の無さを輸入業者に負担させるのは間違っている。

 最低賃金は他へのスライドを断ち切るべき
 最低賃金が上がるたびに全給与がスライド賃上げになる。これではいつまでたっても貧富の差は縮まるわけはない。世銀の統計によると貧富の差をあらわすGINI指数2004年は0.56で世界ワースト10位である。
 老齢化などで生産性が落ちて賃上げに値いしない従業員は解雇されて失業者を増やす結果になる。政府は最低賃金のみを制定し後は民間の自由意志にするべきである。公務員で複数高給を受けている人があるから上限を制定する必要があるだろう。

 GDPの40%も税金を払う国は成長できない
 税収総額を対GDPで見ると、38%程度とのことだが、GDPというピザがあるとするとその約4割は税金で、どうやって経済成長をするのか。 
 これは全体の平均値だから、工業の場合はIPIがあるから少なくとも50%の税金を払うことになる。さらに平均90日程度のサイトで売れば少なくとも10%以上の金利を払う。すなわちピザの6割は自分の手には入らない。こんな過酷な条件でどうやって成長せよというのだろうか。世界経済をささえ現実に成長している米国、日本、中国などの税収水準はGDPの20〜25%、BRICsでも南米諸国でもブラジル以外はこの水準である。
 ブラジルの38%は高すぎる。州や市の地方自治体人件費負担の上限を定めるカマタ法というのがあるが、憲法で「国家の税収はGDPの25%を超えてはならない」と予めピザ分配の上限を設定するべきである。

 正直者に損をさせない国に
 以上の改革は、次期大統領への要望事項である。仮にルーラが再選しても、新政権は全閣僚に改革適任者を任命して、ぜひとも達成してもらいたいものである。 Price Water House Cooopers社が2050年にブラジルのGDPは日本の次の世界5位になると発表しているが、これとて年5.4%成長を続けることが条件である。これを達成するにはブラジル・コストを取り去らねばならない。
 スーパー収税局といわれる電子システムが稼動する話も聞いているが、現状の税制のままで実施すると、民間企業の首をしめてしまう結果になる。その前に減税を含めた税制改革を実施してもらいたいものである。政界につながりのある特定の人や企業が異常な恩典を受けたり大脱税者が得をしたりしないようにして、税率を下げつつもっと公平に厳格に徴収するようなシステムに改革すべきである。
 ブラジル人がこの猛烈な不公平重税制度になぜ誰も真剣に反対しないのか不思議である。

 中国が空母建造計画の報道
 今月の原稿はちょっと気張りすぎた。少し馬鹿話しをしよう。世界の難問は日本の若い世代がマンガチックに解決する方法があるかもしれない。日本は一発で空母の機能を停止させる超小型ロボットミサイルのような武器を開発するとよい。例えば小さな金網のようなものが飛び出してアンテナ群にかぶさり、レーダーなどすべて誤動作させれば艦載機の制御不能になる。スパイ衛星から隠せない大型船空母は新時代には「無用の長物」になることを明示するのである。

 北朝鮮のミサイル脅威
前にも書いたがこれもそうだ。ミサイルをボタン一つで発信地へ戻す技術を開発し、そのソフト送信基地を設ければよいのである。日本に向けて発射したら必ず損をするようにする。

山下晃明のブラジルで損せぬ法(221)
『実業のブラジル』誌に好評連載中(2006年4月号)
ブラジルが世界5位の経済国になるには

 ゴールドマン・サックスの予想では2050年にブラジルのGDPは日本に次いで世界5位になると発表している。ブラジルの2005年GDPはレアル高でドル換算はかなり高めになって8,020億ドルであるが、日本の2050年予想GDPの66,730億ドルに迫るには、8倍強にする必要があり年5%の継続成長が必要となる。
 もし10倍をめざすなら5.4%の成長を44年間継続することが条件だ。なお1/25付けのOESTADO紙に年3.6%成長の必要とあったが、これでは2050年に現在の4.7倍にしかならずロシアの方が上になり、世界5位にはなれない、おそらく記者の計算間違いであろう。
5%の成長を持続してGDPを今の8倍にするということは、44年の間に、一度でも政変があってマイナスやゼロ成長にするようなことが起きると達成できない。
 GDPを8倍にするのがブラジルにとって、いや人類にとって良いことかどうかの論議は別にして、現状ではBRICsの中ではブラジルが一番長期計画性に欠けるだろう。
ロシアや中国はもともと全体主義の長期計画国家、インドは年間大学卒業者596万人(1999)の教育国家、準公用語が英語で英語の理解できる技術者がどんどん増えている。
 一方のブラジルは大衆迎合民主主義で、そのときの政権が自由に変更する短期任意計画国家で、対応は常に泥縄である。
3月6日サンパウロで行われた世界経済フォーラムでもブラジルへのインフラ分野とテクノロジーへの投資不足から高成長率の持続を達成することが非常に困難の結論になったようである。条件を確認してみよう。
 専門職技術者などの人材が今の8倍必要になるが教育は大丈夫か。・・・現状ではとてもおぼつかない、まず先生を育て増員することから始めねばならないが教育の改革案もできていない。
当然エネルギーも8倍必要だが確保可能か。・・・現状では困難、隣国ボリビアのガス供給すら思うようにならぬ。発電所計画、資源外交も含め再検討をする必要がある。
 輸出も当然8倍以上に増やす必要があるが大丈夫か。・・・2005年統計によると対前年輸出の伸び率はロシア38%、中国30%、ブラジル23%、インド19%とのことであるが、レアルの異常高値の是正、関連税制、港湾施設など根本から改革改善せねばこれ以上は伸ばせない。
国内産業を8倍にできるか。・・・対GDP率37.82%(2005)の税金を20%台に下げ、これはさきほどベロ・オリゾンテで行われた米州開発銀行のフォーラムでも37%と中南米他の国の20%以下に比較し突出したブラジルのGDPに対する税収の高さが成長を阻止すると問題になっている。
 また世界一の利息からインフレ・インデクスをはずして下げないと本格的な成長は無理である。ブラジルの支払い金利の年間総額は2,670億レアル(2005)で、この金額はチリのGDP額に相当するからブラジル人は金利を払い過ぎである。また労働者過保護の労働法を改革し、同時に貧富の差を減らす手立てをしないと中間所得層の消費が伸びない。
 海外資金が今の8倍入るか。・・・これは前述条件が8倍達成可能になり、他のBRICsより好条件にならぬ限り不可能である。
以上結論として、直ちに教育改革、税制改革などを決行しその他考えられるすべての事項を大改革して、長期の緻密な計画がないと達成不可能な数字である。
 すなわち現在はブラジルが未来の大国になれるか、いつまでも次世紀の大国(怠国?)であるかの瀬戸際であるが、現状のままで何もしなければ達成不可能ということになる。
ブラジルで、計画性のない人のことをノン・テン・ネン・ピンギーニョ・デ・プラネジャメント(NとPの発音が二つ続くゴロ合わせに妙味がある)と言う表現をするが、今の政権ははっきり申し上げてそれに近い、歴史的に見てもブラジルが計画的に発展したのは、自動車工業の導入とブラジリアのクビチェック大統領と軍政時代のデルフィン・ネット蔵相の時代のみであろう。
 時代の大改革を討論し推進せねばならぬ国会議員が仲間議員の汚職追及に年間のほとんどの時間を費やしたり、計画に弱い人が大衆の人気だけで大統領や議員に当選して、ブラジリアで演説しているだけになるのはまことに残念なことである。

 ブラジルの将来における日系人の役割
 ブラジルが2050にBRICsの一員として、世界5位の経済国になると期待しよう。このとき日系人は何をしているだろうか。今から何をめざして努力すればよいだろうか。これはコロニアにとって大変微妙な話題であるが、ブラジルにおいて日系人はどの分野が向いているかの設問となる。

 商業:
 人種的に決め付けるのは良くないが、ブラジルのような友人社会、過当な税務国家では、政界に親族や友人も少なく、大声でクレームをする性格の無い日系人は収税局や労務監督にいじめられるであろうし、本来商業には向いていない。
 日本食料品店が韓国人中国人にとって変わられたサンパウロの日系人街の実態に見るごとくコロニアの成功例も少ないが、韓国人、中国人、インド人、アラブ人、イスラエル人、どの人種と比較しても、日系人のほうが商業に優れているとは言いがたい。
 ブラジル人も商業ではスーパーで年中無休24時間経営、従業員も日に14時間ぐらい平気で働く傾向があり、体力的にも太刀打ちできない。また日系人にグローバル経済の時代にカーフールやウオーマーなど外資系と競合する経営力があるとも思えない。

 工業:
 ものづくりは日系人のもっとも得意とするところだが、この市場では工業製品は日本市場ほど品質にこだわる必要がない、売り上げ比例税は世界一高く、利息も世界一だから、品質よりもむしろ価格的に少しでも安い品が売れるとなると日系人の良さが発揮できない。
また工員の賃金の付帯費が猛烈に高く、解雇すると労働訴訟されて裁判では勝てない問題があり、商業同様、数多くの税金の収税局員や労務監督に徹底的にいじめられるであろう。
 またブラジリアに親戚友人がいないことは、政策の大変化を事前に察するつてがなく、工業は長期投資であるために、損害をもろにかぶる恐れがある。
 人種別に見ると工業は日系人にとって最もやりにくい職業分野となる。また製造する製品が中国を始めとするアジアからの輸入品と競争できるか、欧米系の巨大メーカーに対抗ができるかどうかが存続できるかどうかの目安となる。

 農業:
 最近の報道によれば、農務省は農業部門を援護するため、146億レアルの支援パクトを発表したが、商工業に比較すると徴税もそれほど厳格でないし、税金の種類も少ない、ルーツが農業移民である日系人にはこの分野が一番向いているのではなかろうか。
 もう一度原点に戻って、官民一体で品種改良研究、貯蔵方法およびその施設、品質検査、梱包、港湾施設などを運営する巨大農業組合の設立を検討するべきである。
 また日系人の農務大臣など農業関連の政治家をブラジリアに送り込む必要もあるだろう。熱帯や亜熱帯の農業、果樹、水産物を研究する大学の誘致も行うとよいだろう。
 サービス業その他:先生、医師、研究所員、政府や大企業の企画要員、プログラマー、アナリスト、マンガ家、銀行員、建築設計などどちらかというと個人的な技術が売り物にできる職業が、一般的に真面目で数字に強い日系人には向いていると思われる。
ブラジル人にまねのできない特殊技術者も良い、たとえば針灸マッサージなど東洋の技術の提供などである。飲食店の場合は訪伯日本人客相手の店を除いて、ブラジル人の店の方が安価で客集めも上手であろうと思われる。

 向かない職業:
 カズのような例外もあるが、一般的日系人はスポーツ選手や運転手に向かないとされる。サンバのリズムに乗れないのでタイミングが合わない。サッカーの試合で日系人はお呼びでないし運転は危険とみられる。一般に演説も演技も踊りも下手だから政治家、役者、ダンサーには不向き、裏ネゴが出来ないからロビー活動者や、銀行家には不向きとされるのだ。
 
 マイアミ国際空港の航空会社看板
 空港のチェックイン・カウンターの後ろの壁には通常航空会社の看板がある。先日マイアミに行ったらマイアミ国際空港のこの看板が全部取っ払われて、大型液晶デイスプレイに変わっていた。
このような高額なものを、これほど大量に売り込んだメーカーも大したものだが、そのアイデアは革新的である。
これでカウンターの航空会社名を変更するのはボタン一つで出来る。すなわち全カウンターが共通の公共施設として、臨機応変に使用可能となる。
 この種の看板やは廃業に追い込まれるだろうなと思っていたら、日本ではブリヂストンと日立がペーパー・デイスプレイを開発中と聞いた。まだA4サイズで白黒しか出来ていないが将来フルカラーにするとのことだ。
 ポスター感覚で糊で貼れてパソコンから無線LANで書き換えができる。要するに動画でなく固定画像用の紙型デイスプレイだ。
ブラジルに見られるOUTDOORという野外大ポスター看板は16枚に分割した紙に印刷したものを持って看板へ梯子で登って、まず古いポスターを削り落とし、それから新しいのを糊で貼っているのだが、このような仕事も将来はなくなるだろうと看板やの将来を心配してあげている。



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