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第二次ルーラ政権の基本経済政策PAC(Plano de Aceleracao do Cresimento)を1月22日に発表。
ルーラ第二次政権発足後初めて具体的な基本経済政策としてPAC(Plano de Aceleracao do Crecimento=経済活性化プラン)を1月22日に発表した。任期中の2010年までに官民合同で5040億レアルの資金投入を行う予定でその50%は、エネルギー関連でペトロブラスとエレトロブラスが主体となる。資金調達方法、法令としての議会での審議等のプロセスが必要であるが一応、ルーラ大統領の今後任期中の経済指針として具体的な目標を明らかにした事になる。ニッケイ新聞に【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十二日】と【エスタード・デ・サンパウロ紙二十三日】の各社説の翻訳記事をWEB版に掲載しており格好の解説記事としてお借りして掲載して置きます。面白いのは、両紙のPACへの評価です。大きく期待する論調と懐疑的な論調何れも同じ硬貨の両面を見ているようでどちら側により傾くのか?今後の動きをフォロウして行きたい。
写真は、当地ZERO HORA紙の第1面に出ていたものをお借りしました。


2007年1月23日付け ニッケイ新聞WEB版より。
経済活性化法案を上程=5千億R$投入へ=国立銀株売却など資金捻出=小刻み成長にピリオド
 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十二日】ルーラ大統領は二十二日、第二次政権の公約「経済活性化」法案を財源のないまま上程したと発表した。政府は、ブラジル銀行や連邦貯蓄銀行の株式売却や社会保障院の恩典競売などで資金を捻出する意向を表明。国際金融市場で流動資金がダブつき気味なので、連邦政府は国立銀行の議決権を失わない範囲で株を手放す考えである。二十一日の閣議によれば、二〇一〇年までに官民合同で五〇四〇億レアルの資金投入を行う計画。その五〇%は、エネルギー関連でペトロブラスとエレトロブラスが主体となるようだ。
 経済活性化法案の上程は、パロッシ路線への終止符ともいえそうだ。主な内容は、小切手税〇・三八%とDRU(政府資金の二〇%に枠自由化)を二〇一六年まで期限延期。公務員給料に対する福利引当金の制限。公務員の年金特別手当と病気休暇の制限などである。
 投資促進のため次の方針を設ける。道路や港湾などのインフラは、予算公布で最優先扱いとなる。企業は、減税分を設備投資に充当。勤続年限保障基金(FGTS)の資金で経済活性化基金を設立。同基金への投資なら、労働者にFGTSの払い出しを許可。住宅建築融資の増額。PPI(パイロット投資計画)の増額。経済活性化への投資に対する税制恩典。
 経済活性化の立案委員会は、同時に資金捻出委員会でもある。大統領選では野党候補を民営化論者と位置付けたが、株式売却は国立銀行の一部民営化である。カルドーゾ(FHC)政権が行ったことを、労働者党(PT)政権も続行する。
 政府は国際金融の潮流に乗り、国際復興開発銀行(IBRD)や米州開発銀行(IDB)にも打診をする。火の車経済の穴ふさぎ金策ではなく、新規事業への投資相談である。インフラ投資はIDBにとっても食指の動く融資であり、前向きで乗り気らしい。
 景気活性化が始動すると、中央銀行は国内資金の吸い上げとインフレ防止のため基本金利の引き下げを中止するに違いない。国内の民間投資家や企業は、遊休資金で一斉に国債を購入するため、奔走することが予想される。中銀は金利引上げで活性化に水を差すか、低金利で活性化優先かの選択を迫られそうだ。
 ルーラ大統領は五〇四〇億レアルの資金調達で、州や市、個人などに超党派工作を展開する。約半分の二七六〇億レアルはエネルギー部門へ、五八〇億レアルが運輸部門。残り一七〇〇億レアルは、上下水道や住宅など社会インフラ整備へ充当される。社会インフラは、ポウパンサや地方自治体の出番である。
 同法案の主旨は、マンテガ・ロウセフ両相によるパロッシ終焉宣言ともいえそうだ。とはいえ、前財務相の遺産である為替変動制や目標インフレ政策は継続される。埋葬されたのは、小刻み成長の安定経済政策である。まず政府が大型投資を打ち上げ、民間投資がそれに続けという。
 ルーラ大統領は二〇〇三年の就任当時、金融市場は疑心暗鬼に満ち、債務はGDP(国内総生産)の五五・五%、為替は一ドルが三・五三レアルであった。このような状態では、財政黒字政策を採らざるを得なかったと述懐した。

2007年1月24日付け ニッケイ新聞WEB版より。
「PACの実施は可能」=大統領=公社の資金活用=民間部門の協力にも期待=投資家らは懐疑的
 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十三日】ルーラ大統領は二十二日、経済活性化の暫定令や計画案などを盛り込んだ経済活性化法案(PAC)が政府財源の投入で支えられ、実現可能なものだと強調した。PACの起爆剤となる財源は、ペトロブラスの二〇〇五年/一一年度予定の事業計画やエレトロブラスの〇六年/一五年度エネルギー計画などで立案され、投資計画も織り込み済みのものと説明。政府予算から新たに投入するのは、わずか一一五億レアルの見込みという。PACが計画通りに実施されれば、〇七年は四・五%、〇八年から五%の経済成長が見込まれると確信の程を見せた。
 経済活性化法案(PAC)が泰平の眠りからブラジル経済を覚醒させるのか、注目が集まっている。ルーラ第二次政権の目玉ともいうべき経済活性化法案は、三カ月にわたって討議された。しかし、同案が日の目を見るためには、州知事や国会、民間企業の支援が必要とされる。
 一連の法案で要は広範囲にわたるインフラ投資である。安定経済から成長経済への路線切り替えで陣頭指揮を採ったロウセフ官房長官によると、経済活性化の鍵を握るのは州知事だという。州知事は、同案の優先順位で事前の打診がなかったと不服の体だ。
 同案の投資総額五〇三九億レアルのうち二八七〇億レアルは、政府と公社が捻出。残り二一六九億レアルは、民間の協力に期待している。これで財政黒字の四・二五%は、三・七五%へ引き下げられる見込みだ。さらに民間投資促進のための減税も行われ、一二〇億レアル以下の税収減も見込まれている。
 全国民の期待を背負って始動したPACであるが、外紙は懐疑的見方をしている。ウオール・ストリート紙は、長期的に財政収支が悪化し、経済成長は望めないとみている。ゴールドマン・サックスは、経済政策の変更により財政の管理不備からブラジルは目的に逆行するという。
 英紙フィナンシアル・タイムズは、ブラジルの国家財政を破たんさせつつある社会保障院の累積赤字と、政府経費のガンである国家公務員の給料問題を差し置き「経済活性化だ。金を貸せ」といわれても無理な話と一蹴。
 PACに対し投資家は、こうみている。公共投資の意向を述べただけで、活性化はない。経済成長があっても、過去四年の成長に毛が生えた位。上程の減税では、活性化に遠く及ばない。資金調達は投資ファンドを使えば、容易に得られるから資金環境はよい。しかし、PACは大山鳴動してネズミ一匹だ。
 財界は税法と労働法の改正なく、PACの効果はないとみている。国民から絶大な支持を集めた第二次政権のスタートは、大事を決行する絶好のチャンスであったが、政府は無駄にした。ルーラ大統領は、優柔不断の保守主義者に過ぎないという。
 PACは、過去の政権が試みて失敗した程度の経済改革という批判が多い。産業界は重税という足かせを課せられ、労組というダニに蝕まれている。経済活性化は、政府のインフラ整備と産業界の活力による二重奏の産物だといわれる。



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