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日加歌声交歓会 「トロント歌声喫茶の会」丸木 英朗さんの報告。
7年越しの夢を実現させ歌声による日本とカナダの交流を実行されたトロントの丸木さんから新宿の歌声喫茶「ともしび」の皆さんを迎えるに当たっての苦労話、学生時代からの50年に渡る歌声を通しての丸木さんの人生を纏めて報告して頂きました。私も早稲田に通学の頃良く出向いた懐かしい場所で2003年にシニアライフネットのOFF会の2次会に山本さんの案内で出かけ、今年も4月の『私たちの40年!!』OFF会の後に皆さんと出かけ楽しい一時を過ごす機会がありました。寺谷さんは、次はブラジルのサンパウロにある「なつメロ合唱の集い」との交流を計る事を計画しておられるとのことで実現させて欲しいですね。実現すれば是非参加してサンパウロで皆さんと青春の歌を唱いたいと思います。
写真は、新宿「ともしび」のホームページからお借りしたナイヤガラの滝見学船の写真です。春浅い今年の4月29日にナイヤガラの滝を訪問しましたが、まだ流氷に閉ざされ観光船は、出ておらず観光船からの滝壺見学が出来なかったのが残念でした。


日加歌声交歓会
トロントの日系文化会館ヘリテージラウンジには、熱烈歓迎♪ともしび♪と行くカナダ「トロント歌声喫茶の会」との交流の旅ご一行様と書かれた巨大なバナーが貼り出された。
2007年10月13日(土曜)の昼下がり、同会会員が心ずくしの料理を持ち寄り、はるばる日本から訪れた一行を迎えた。

顧みれば7年前、トロント歌声喫茶の会発足直後、僕は日本出張の際に立ち寄った新宿にある歌声喫茶「ともしび」で当時の店長・寺谷さんにトロントに歌いにいらっしゃいとお誘いしたのが昨日の事ように思い出される。寺谷さんと僕の7年越しの夢が実現した。

僕が大学に入学した昭和29年に、歌声運動が野火のごとく日本全土に広がりました。日本政府の右傾化に敢然と立ち上がった平和勢力が歌声運動を展開し、東京では歌声喫茶「灯火」が開店しました。時を同じく大阪でも歌声喫茶「炎」や「こだま」が相次いで開店し、僕たちは授業そっちのけで歌声喫茶に通いました。
当時、政府与党の幹事長は巣鴨プリズンから釈放されたばかりのA級戦犯・岸信介氏でした。ちなみに、先月に政権を投げ出した安部晋三氏は岸氏の孫です。

当時、学内にも日本共産党のオルグが潜入し、学生の洗脳に歌声運動を利用してました。かなりの数の同窓が左傾化していきましたが、僕たち運動部員は歌声運動よりも本業?の運動部でスポーツに専念し、赤呼ばわりされることもなく検挙を免れました。
僕は水泳部主将でしたから教室よりはプールに通学してたようなもので、古希を越えた現在もマスターズ水泳大会に出場し金メダルを獲得しております。

岸氏が首相として日米安保条約を締結した後、アイゼンハウアー大統領訪日を阻止した安保反対運動で国会前をデモ行進中、警視庁機動隊の催涙ガス攻撃で東大生の樺美智子さんが圧死した日に歌声運動は頂点を迎え、岸内閣は瓦解したのでした。
経済企画庁の後藤誉之助氏が「もはや戦後ではない」と宣言し、「所得倍総論」をとなえ登場した池田勇人氏が宰相の地位につき、にっぽんが高度経済成長の端緒についた頃から歌声喫茶は次第に消滅し、僅かに新宿の「ともしび」のみが細々と歌声の灯をともしていたのです。

「ともしび」の50周年記念千人大合唱が上野公園不忍池にある水上音楽堂で開催された一昨年には、ポルトアレグレの和田さん、サンパウロの「なつメロ合唱の集い」の田辺さんと五十嵐さん等と共にトロント歌声喫茶の会の有志からも「ともしび」宛にお祝いのメッセージをメールしました。

50年ぶりで最近の日本では、歌声喫茶が復活し、特に大阪では雨後の筍よろしく歌声喫茶が続々新規開店しており、昼の歌声まで現れたとか。コンドラチェフの波では、経済は50年周期で繰り返すと申しますが、世は歌に連れ歌は世に連れ歌声運動が50年ぶりに甦ったようです。

僕は今でも、日本に行けば真っ先に東京の歌声喫茶「ともしび」や大阪の歌声パブ「ピープルズ」に行って、蛮声を張り上げ青春?を謳歌してます。学生時代に歌声喫茶の定番曲である「若者よ」や「我等の仲間」を歌い、こぶしをあげて頑張ろ〜とシュプレヒコールした日々は懐かしいものです。
「ともしび」の寺谷店長は非番の日でも僕が行くと顔出してくれ、お互いの健康に乾杯し大ジョッキを傾け「乾杯の歌」を肩組んで歌います。
「ピープルズ」のオーナーの大北整子さんは、その昔「どん底」で可愛いお下げのピアニストでした。失礼!今も可愛いですよ。僕が現れると「カナダ旅行」を弾いて歓迎してくれます。同窓の悪友どもは、今も歌声喫茶に通う僕を進歩のない男と申しますが、これだけは進歩したくありません。
カラオケと違い、みんなで一緒に楽しく歌う歌声喫茶の連帯感は僕にとって人生の清涼剤です。

2005年初頭にはブラジルのサンパウロにある「なつメロ合唱の集い」に顔を出し、「空の神兵」等の懐かしのメロディーを懐かしい移民仲間と一緒に歌ってきました。まさに同期の桜の心境でした。
僕はブラジル移民の成れの果て、現在はカナダのトロントに住んでます。
6年目を迎えるトロント歌声喫茶の会には、大阪から「ピープルズ」の常連の正木夫妻が歌を唄うだけの目的でカナダ旅行し、春の集いに参加されました。この事は和田さんのML(私たちの40年)寄稿集725に「歌声は7004マイルを超えて♪空翔る13時間35分」と題し掲載されております。友あり遠方より来る、又楽しからずや・・・。

いよいよ、「ともしび」がカナダ旅行を決定したので、僕たち受け入れ側でも世話人5人衆で協議し、三浦さんをチーフとして準備会を発足させました。
世話人に加えピアニストの中村さん、ギターリストの岩井さん、ウクレレの川辺さん、ツアーガイドの志鶴さん、毎年「ともしび」に行く五味さん、それに今年3回「ともしび」に行かれた斉藤さんが精力的に動き、お膳立ては凡そ出来できました。
ところが、ともしび側では二日目にワイナリーでの歌声交流も企画されパンフレットにも印刷、参加者を募集されてました。
志鶴さんが調べた結果、経費と距離の都合でトロント側からの出席者数が危惧され、オンタリオ湖での船上歌声も寒いし、会員の晴子さんの農場では雨天の場合の不安もあり、老人ホームもみじセンターやトロント大学ハートホールでは前日と代わり映えせず、準備会ではお手上げとなりました。

いつもトロント猛虎会に会場を提供してくれるジェームス松本氏に僕が話したところ、「うちでやりましょう」と云ってくれました。猛虎会のマックス松本会長も、親友の世界的なピアニストを連れてくると申し出られ、僕はほっとしました。フランク・シナトラやドリス・デイ等の有名歌手のヒット曲を作曲されたジーン・ディノヴィの演奏が聴けるとは思いもしなかったアトラクションとなり、今回の目玉になりました。北米に一台しかないヤマハ創立百周年記念に百台限定製造された特製ピアノの鍵盤をたたく世界の巨匠♪
まさに夢のひととき!
日本国総領事公邸の改装中には、邸宅を総領事公邸として日本政府に貸していた屋敷内には大きな池に鯉がたくさん泳いでおり、紅葉の美しいプールサイドの庭園でのランチョンパーティーも、参会者全員の心を和ませ和気アイアイで盛り上がりました。

この二人の松本氏から暖かい手が差し伸べられなかったら二日目がどうなっていたか思っただけでも冷や汗が出ます。持つべきは良き友人達とあらためて痛感しました。これも、阪神タイガースの取り持つ縁でしょうか、有難いことです。帰国されたグループからは「ともしび」のホームページや掲示板に、ほんとうに夢のようなツアーだったと書き込まれてますwww.tomoshibi.co.jp">Bhttp://www.tomoshibi.co.jp

トロント歌声喫茶の会のホームページにも近日アップデートの手筈。
www.geocities.com/yukacosmic/Utagoe/utagoe.htm">http://www.geocities.com/yukacosmic/Utagoe/utagoe.htm

最後になりましたが、和田さんが東京から持ってきてくれた
♪ともしび♪と行くカナダ「トロント歌声喫茶の会」との交流の旅パンフレットから:

カナダ・トロントよりメッセージ
日本のうたごえを愛する皆さん 
海外で最初に生まれた「トロント歌声喫茶の会」は、皆さんがこの秋にトロントを訪れるのを心待ちにしています。すでに新しい日系文化会館のラウンジも確保し、秋の夜長を皆さんと一緒に歌い、交流することが楽しみです。滞在中は、カナダ最大の都市トロントの美しい町並みを見てください。ナイヤガラのワインを味わってください。さらに、小さいながらも独自の歴史と文化を継承している日系社会にも触れてほしいと思っています。
うたごえを通して共通の心を持つ皆さん、どうかトロントで一緒に歌いましょう。
ノビー三浦 トロント歌声喫茶の会(新移住者協会)

トロントにもうたごえ喫茶の灯が!
カナダ第一の都市トロントの名は。先住民族ヒューロン族の言葉「人の集まるところ(トランティン)に由来します。その名の通り現在では140以上の言語の集まる世界的な多民族都市であり、また明治以降の長い歴史を持つ日系人社会の中心地でもあります。
そこで7年前に産声をあげたのが「トロント歌声喫茶の会」です。
日本の言葉を話し、文化を継承しよう。
年4回休むことなく続けられており、広い国土から集まった皆さんが入り口に置かれた黒板に思い思いのリクエストを書き、和気あいあいと一夜を歌い交わいます。まさにうたごえ喫茶の原点。
日系以外の方も参加し始めており、「うたごえ喫茶文化」の明日も予感します。「あの熱気とふれあいをこのトロントの地で」その思いを伺っていると、遠く離れてはいても昔からの知り合いのように思えてきます。
10月に向けすでに特別歓迎の夕べの準備が始まっています。遠き地にともった「うたごえの灯」にあなたも参加しませんか。
ナイヤガラをはじめとする北米の大自然も今回の旅の主人公です。実り多き秋の日差しの中、郊外のワイナリーでのうたごえ交流も計画中です。又、日本語の一つの極みを作った「幻の童謡詩人 金子みすず」の歌を彼の地で楽しんでいただくのも旅の魅力です。お待ちしております! ともしび 寺谷 宏

同行者:
田口順子 ともしび社長夫人
ピアノ、アコーデオン伴奏

清水正美 東京学芸大学数学科卒
ソプラノ歌手 北京人民大会堂で一万人の大合唱指揮

寺谷宏 大分県豊後高田市出身 法律家志望
ともしびに魅了され歌唱指導者に転向



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