|
小原美香（旧姓東美香）さんにお話を伺いました。
|
 |
同船者のお一人小原美香（旧姓東美香）さんとは『私たちの４０年!!』ホーム・ページ開設以前から４０周年の集いを計画する段階で何度もサンパウロでお会いしている。吉田和子さん、龍川いく子さん、園田昭憲さん等とほぼ同年輩で船内同級生として仲良くしておりますが、吉田栄一さんが何時も「美香は、船内ではまだおしめをしていた」とからかっていますが現在ではあるぜんちな丸で着伯した時の家族では唯一人ブラジルに残っている頑張りやでもあります。
今回のあるぜんちな丸第１２次航の忘年会CUNHA１泊旅行の往路バスの中で彼女の話を伺いました。
写真は、同船者の仲良し船内同窓生の女性軍の真ん中で存在感を示す美香さんです。
|
|
岡山県出身でグアタパラ移住地の計画移民としてお父上の勝さんを家長としてお祖父さんの東 則夫さんを含めた５人で移住して来られました。同船者名簿には下記記録があります。
109 東 勝 13/4/1924 岡山 グアタパラ移住地 帰国
110 東 美喜子 7/6/1925 岡山 グアタパラ移住地 1993年 死亡
111 東 美枝 27/11/1949岡山 グアタパラ移住地 帰国 浜松在住
112 東 美香 25/3/1953 岡山 グアタパラ移住地 サンパウロ在住
113 東 則夫 8/8/1903 岡山 グアタパラ移住地 1966年 死亡
移住を計画、率先して家族を説得移住して来たお祖父ちゃんは、着伯後グアタパラ移住地で水田米の栽培等を家族と共に遣っていましたが６０歳に近い移住と気候、食事の違い等も手伝い２年程で他界してしまい早々に農業に見切りを付けてお父さんが日本の師範学校卒でも有った関係からサンミグエル・パウリスタの町に出て日本語学校の先生の職に就いたそうです。その後も日本語教師としての生活を続け出稼ぎブームの始まる前の1989年にお父さんが一人で日本に働きに行き、1993年にお母さんの美喜子さんが亡くなられてからはブラジルに戻らず現在も日本の静岡県で生活しておられるとのことです。お姉さんの美枝さんは、美香さんより勉強家でブラジルの学校も出てブラジル人の方と結婚しその後離婚、日本に戻り再婚し現在は、浜松に住んでおられるそうです。お父さん、お姉さんとも２年以上ブラジルに戻っていない事から既にブラジルの永住権を喪失しブラジルに戻って来る気持ちはなさそうとの事で美香さんが時折訪日、会っているそうです。
美香さんは、自分でも云っているように日本に居た時もブラジルに来てからも勉強が嫌いで日本でもブラジルでも正規の教育を受けておらずどっち付かずに成ってしまったと笑っていますが、日本語はしっかりしています。
学校に行かないので有れば働けとお父さんに云われ着伯後３年で１２歳の時に町の小さなスーパー・マケットのレジで働き始め金を数えるのでは人に負けないとの自身があり未成年者ながら労働手帳にも記帳して貰い働き始めたとのこと。
1973年、２０歳の時に知り合ったBANESPA銀行勤務のモジダスクルゼス生まれの３世、小原 雄二さんと結婚し翌年の1974年に長男のEDUWALDO 良明さんを出生。良明さんは、2000年に医科大学を卒業、現在医者として活躍している。
美香さんは、日本にこれまで４回帰国しているが、最後の2005年には、ご主人の雄二さんが長年勤務していたBANESPA銀行を退職したのを機に二人で訪日お父さん、お姉さんにも会って来たとのことです。
あるぜんちな丸での途伯時は小学校３年生の９歳だったので自分の意志による移住ではなかったが現在もブラジルにこうして住んでいると云うことは、少なくとも私にはブラジルへの移住と云う選択が良かったと感謝していると言い放っていましたが、亡くなられたお母さん、お祖父ちゃん、日本に戻ってしまったお父さん、お姉さんにはどうだっただろうかと自信がなさそうでした。４６年が過ぎ５人家族がお二人が亡くなりお二人が帰国、ブラジルに一人残っている美香さんが東家の唯一のブラジル生活者。これからも持ち前のエネルギッシュな存在感を発揮、私たち同船者の人気者として頑張って行って欲しいと願っております。
人生の一つの選択としての移住、自分の意志で選択した者、美香さんのようにお祖父ちゃん、お父さんの選択に基づき遣って来た者、それぞれのその後の人生、一人一人にその後の定着の過程を聞いて廻りたいと願っていますが、そのチャンスも年々減って来ており難しく成って来ております。今後もチャンスを見付け続けたいと思います。
美香さん有り難う御座いました。今後ともお元気で集まった時には皆を笑わせて下さい。
|
|
|
 |
|
