『ブラジルのコーヒー』 麻生 悌三さんの寄稿です。
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麻生さんにはブラジルの農産物のほぼ殆どを取り上げて統計数字と共に紹介して頂いていますが、あまりにも有名なブラジルのコーヒーを取り上げて興味深い解説をして呉れています。誰もが良く知っていてそれでいて生半可、即答できない事が多いのがコーヒーです。世界で一番コーヒーを飲む国民は?何とフィンランドで年間一人当たり12.04kgを消費しているそうです。因みにブラジルは、5.14kgで9位だそうです。ヴェトナムがブラジルに次いで世界2番目のコーヒー栽培国で中国人は、コーヒーの味を知らない?もし15億の中国人がコーヒーの味を覚えるとどうなる?コーヒーの審査方法、格付け方法にも触れておられ面白い。丸紅勤務当時、仕事でRS州の焙煎業者にコーヒー豆を販売していたので懐かしいレポートです。
写真は、ブラジルのコーヒー生産量の45%を占め35億本のコーヒーが植わっているといわれるミナス州のコーヒー生産地帯のヴィソーザ(有名な農科大学がある)に住んでいる末娘のシチオ(小農場=それでも35ヘクタールある)の道路を隔てたコーヒー園で撮った写真が見つかったので使用しました。
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ブラジルは世界生産の25−30%を占めるコーヒーの大生産国である。栽培面積は
2,3百万Haに約63億本のコーヒー樹が広範囲の地域に植えられている。
そもそも、コーヒーの原産地は、エチオピア当たりらしいが、ブラジルには1727年
仏領ギアナよりパラー州に導入され、その後、リオデジャネイロ州に移入された。
(ブラジルのパイナップル、ココア等もギアナから導入されている)本格的コーヒーの栽培はリオ州より始まった。サンパウロ州コーヒー栽培が始まるのは、1780年代だが、
1800年代に入ると、蒸気船の発達で海上輸送能力が飛躍し、北米、欧州のコーヒー消費が拡大した。コーヒー農園の労働力は黒人奴隷によって支えられきたが、イギリスの奴隷解放令(1833年)以来奴隷の使用が制限されるようになり、ブラジルも1888年に奴隷解放令を出し、300年あまり続いた奴隷制を廃止した。コーヒー栽培は極めて労働集約的産業であり、奴隷に代替される労働力を必要とした。ブラジル政府は欧州からの
移民を促進し、1900年までに約860万人の欧州移民を受け入れた。移民の内、最も
数が多いいのはイタリー人、次がスペイン人、ポルトガル人と続きます。1908年には
日本より第1回移民781名が笠戸丸(日露戦争1904−1905年、ロシアから分捕った病院船)で到着し、サンパウロ州奥地のコーヒー農園ガタパラ耕地に入植した。今日の人種の坩堝、ブラジルがコーヒー栽培により形成されて行きました。
―コーヒー栽培
コーヒー栽培に適した気温は、日中平均気温23度C、夜間平均気温17度Cであり、年間雨量は1200mm以上,土壌は有機質に富む火山質土壌である。南北回帰線に挟まれた
地域に好条件の土地が多く、世界のコーヒーベルトと言われている。ブラジルの栽培地も殆ど南緯18度線に在る。この条件に見合う土地は標高の高い所に多く、コーヒーの本流のアラビカ種が栽培され、ロブスタ種は標高の低い所に栽培されている。
ブラジルのコーヒー栽培州 (2007年度)(袋―60kg)
州名 栽培面積 シェアー 栽培本数 収穫量
Minas Gerais 1120千Ha 45% 35,31億本 14789 袋
Espirito Santo 483 29 10,46 9540
Sao Paulo 226 8 4,91 2299
Parana 104 5 3,60 1740
Bahia 100 6 2,59 1827
Rondonia 165 4 1,83 1346
其の他 82 3 1,83 1084
Brasil 2283 100 61,66 32525
(注)
―1975年の大霜害によりパラナ州のコーヒーが壊滅的損害を受け、コーヒーの栽培前線は無霜地帯を求めて北上し。ミナス州に栽培が広がった。
―Ha当たりの植え付け本数は古い農園でHa当たり2000−2500本であるが,蜜植栽培を取り入れた栽培ではHa当たり5000本植えつけている。
―ブラジルに於ける未成木(未生産)と成木(植え付けから4年以上の生産木)の栽培。
栽培面積 栽培本数
未成木 198206Ha 689392千本
成木 2129777 5672000
合計 2327983 6361392
ブラジルの平均植え付け本数はHaあたり2700本程度。
―ブラジルに於けるアラビカ種とロブスタ種(ブラジルではコニロンと呼ぶ)との栽培比率はアラビカ69%、ロブスタ31%であるが、世界的には63%と37%。
―ブラジルはアラビカとロブスタの両方を栽培している稀有の生産国であり、普通に言う
コーヒーとはアラビカお指す。ロブスタハカフェイン含有量は多いいが、味も香りも無く
増量剤、インスタントコーヒーの原料に使用されている。従い、アラビカのような味の格付けは一切なく、生豆の欠点数による等級しかない。
―世界的なアラビカの栽培地域は、南アメリカ、中米、東アフリカ、ロブスタは西アフリカ、東南アジア、である。ブラジルに於けるロブスタの栽培地域はEspirito Santo,Bahia,
RondoniaでE.Santoでは低地はロブスタ、高地はアラビカが栽培される。
―コーヒー樹
コーヒーはアカネ科の常緑の潅木で、播種(苗作り)してから3−4年で結実を見る。収穫は20年間ぐらいある。ロブスタはアラビカに比べ、栽培の手間も掛からず、病害特にサビ病に抵抗力がある。収穫量はアラビカに及ばないが、コスト面ではより得であると言う意見も多いい。アラビカの主要栽培品種は次の通り。
1) ムンドノーボ=ブラジルを代表する品種。生産性は高いが、樹高が高く作業効率は低いのが難点
2) カトウアイ=ムンドノーボの欠点を補うべくカトウーラ種との交配種。樹高も低く生産性も高い。
3) カトウーラ=サビ病に強く生産性にも優れているが隔年結実が難点。
4) ブルボン=早生種であるが、実の大きさも小さく生産性も劣るが、味の良さは抜群。
コーヒーは一般的に9月―12月が開花期で一つの花の寿命は短く数時間しかないが、枝に群生する蕾が順次開花する。花の色はオレンジに似た白色、香りはジャスミンに似た芳香。開花後6−8ヶ月経過して結実。緑色の実は深紅色に熟しサクランボに似ておりチェリー(セレージャ)と呼ばれる。品種により黄色く熟する実もある。熟した実の直径は
1, 0−1,9cmの楕円形で果肉と粘液質の内皮に覆われた種子がありこれがコーヒー豆です。種子は2個向かい合っています。枝の先につく,実が一つの小さい
実はピーベリーと呼ばれる豆です。(栄養分が行き届かなかった矮小豆)
―コーヒーの収穫,乾燥、脱穀,精選
1) 収穫
5月頃から開始され8月頃まで続く。収穫作業は人手による方法が一般的で、枝に結実した実を手でしごき落とし、(完熟豆も未完熟豆も混じって落とす)、地面に落ちたチェリーを円形のざるで葉、土、枝等を取り除き、(チェリーと葉、枝等の混じったものをザルで空中に放り投げ拠雑物を除去)チェリーのみを集める。普通、120kgの乾燥したチェリーから、60kgの精選コーヒーが生産される。
最近は人件費の高騰から収穫機(コーヒー樹の上を跨いでとおす大型の機械でチェリーを
刷毛を回転させてふるい落とす)を利用する農園もあるが平坦な地形のみで活用可能であり、利用が限られる。ブラジルの80%の収穫作業は手作業であり、人件費の50%近くが収穫費に相当する。Haあたり生鮮生豆40袋生産する農園の栽培経費の20%は収穫費
と云われている。(栽培経費R$5800,00の内R$1160,00/Haの収穫費)。
2) 乾燥、脱穀
チェリーは天日乾燥され、脱穀すると、青い豆(coffee bean)が出てきます。最近では
100%天日乾燥させずに、ある程度、水分が除去された時点で、乾燥機で乾燥させる方法が採られています。この方法を非水洗式処理(unwashed coffee)と呼んでいます。
ブラジルでは殆どのコーヒーが非水洗です.一方、チェリーを水洗して乾燥する方法があり水洗機でチェリーを洗い、拠雑物を除去し、完熟、未完熟のチェリーを別け、乾燥する。(豆の均一性が保たれる)。又、水洗後、完熟チェリーだけを、皮剥き機で皮を剥き、外皮と果肉を除去し,内皮のついた実だけを乾燥する方法をsemi washed coffeeと呼ぶ。又
内皮のついた実を発酵タンクに入れ発酵させて乾燥する方法がありこの方法をwashed coffeeと呼び、コロンビア、中米は殆どwashed coffeeである。(味が安定しよりマイルド)
コロンビアの場合農園規模が小さく1戸当たり農家の栽培面積は1,3Ha(ブラジルは6,4Ha−1戸当たり)であり収穫量も少なく、家族労働でより細かい作業が可能であり、1本の木に数回、収穫作業を行い完熟チェリーだけをより分けて収穫する(ブラジルは1本の木に1回だけの収穫作業であり,チェリーは全てしごき落とす)。然しながら、ブラジルは他の生産国よりも遥かに複雑かつきめの細かい、品質の審査基準をきめ、品質検査を行いマスプロダクションの品質に対処している。審査した結果の等級の格付けをCOB
(classificao oficial brasileira=ブラジル公式格付け)と呼び、その統一ルールは国際的に権威がある。
3) 精選
脱穀された実はそのサイズ、形状等により分類される。拠雑物や欠陥豆は除去される。
この精選作業は、電子選別機、スクリーン(サイズ)選別機等機械を使用して行なはられ、
COB基準にしたがって精選する。
コーヒーの審査
1) サンプル
先ず、1ロット(一山)のコーヒーにつき、300グラムの見本を取ることから始まる。
サンプルは刺し棒で各袋をランダムに刺し見本を収集する。それに基き各付けを行う。
2) クラッシフィカドール
COBの審査基準をマスターした専門の職人をクラッシフィカドール(鑑定士)と呼び、見本の鑑定(サイズ、味、欠点豆の除去,等)を行い、等級に分類するほか、異なるロット
の豆をブレンドして希望する一定のロットを作るなど,あらゆる面に関与する。鑑定士の能力の優劣が輸出業者の評価に繋がり、鑑定士の経験、味に対する官能、人望、評価が輸出業者の優劣のバロメーターでもある。
3)審査項目
―生豆の等級
A)欠陥数(300グラムの見本に混入している欠陥豆の数)
混入物 個数 欠点数
石、木片、土 (大) 1 5点
(中) 1 2
(小) 1 1
黒豆 1 1
外皮 1 1
コーヒーの皮 (大) 1 1
(小) 2−3 1
乾果 1 1‘
発酵豆 2 1
虫食い豆 2−5 1
未熟豆 5 1
貝殻豆 3 1
割れ豆,欠け豆 5 1
ふやけ豆、発育不良豆 5 1
上記の欠点数は合計でいくつあるかでタイプ2から8まで、13段階に分類する。欠点豆は味覚に対する影響力が強く、50グラム中に1個の欠点豆があっても、味覚が変わるといわれている。
タイプ COB各付け NYC各付け(NY定期市場基準
2 (欠点数) 4 6
2/3 8 9
3 12 13
3/4 19 21
4 26 30
4/5 36 45
5 46 50
5/6 64 90
6 86 120
6/7 123 180
7 160 240
7/8 220
8 360
アラビカ種の場合、輸出はタイプ6以上、ロブスタ種は7/8以上しか許可されない。
B)スクリーン(サイズ)
生豆のサイズを8から20mまで13段階に別け、あくまで、サイズは外観の問題であり
味覚とは何ら関係がない。但し、その希少性から、サイズの大きい豆、の価格は高く、小さい豆ほど安い傾向がある。一般的にはスクリーン14−18である。スクリーン18とは豆の短径が64分の18インチの大きさの篩の目を通り抜けない大きさである。以下
17は64分の17インチになる。これをmmに換算する。
スクリーン 生豆半径mm スクリーン 生豆半径mm
8 3,2 14 5,6
9 3,6 15 6,0
10 4,0 16 6,3
11 4,4 17 6.7
12 4,8 18 7,1
13 5,2 19 7,5
20 7,9
ピーベリーに就いては、別途特殊の穴型の篩を使用し、8−12に分類する。
C)色
収穫後の処理具合、乾燥状態、保管期間により、色は変化する。一般に濃い緑色の豆が収穫直後から、余り長期に保管していない色であり、貯蔵期間が長くなると、水分が蒸発し
徐々に脱色してくる。数年経過した豆は黄色くなる。色は均一なロットが良く、異なる色の豆の混じったロットは品質も悪い。
D)味
コーヒーを焙煎し、熱湯を注ぎ、実際にスプーンですくい、口に含んで、噴霧上に喉に吹きかけて、嗅覚、味覚の官能を総動員して、味の各付けを行う。これをカップテストと呼び、 味の分類は次の6段階に別ける。
―Stricktly Soft(Extremamente Mole)=マイルドでより甘みがある。
―Soft(Mole)=甘みがある。
--Hard(Duro)=渋みがあるRio/Softとの中間の味。
-Riado=やや軽いヨードホルム臭がある。
-Rio=やや強いヨードホルム臭がる。
-Rio Zona=強烈なヨードホルム臭がある。
(注)
―ブラジルのコーヒーは同一ロット内でも、味のばらつきがあり、例えば、10回カップテストを行って、2カップは各々SoftとRio、6カップはHardと云う結果が出て、トータルで味の判定を行う。Soft以上の良質コーヒーは、甘み、酸味、苦味をバランス良く
備え、口当たりはマイルドで、成熟した果実芳香を持つ。Riado以下のコーヒーは、日本、欧州等では,嗜好が合わないが、中近東、南ア、東欧では、選択される品種である。トルコではRioを特に好む。
―ブラジルは長年、良品質のコーヒーは輸出に向け、国内は低品質のコーヒーを消費して来た。従い、低品質のコーヒーの味に慣れてしまい、高品質のコーヒーの需要が無くなってしまう現象も起きている(経済学の諺.悪貨は良貨を駆逐する)。
E)最終的品質(味覚)の判断
1) キャラクターによるもの。
-Body(コクのある味)
-Neutral(中庸)
-Acid(酸味)
Bitter(苦味)
2) 煎り具合
―Burnt Taste(焦げ具合)
―RawTaste(浅い煎り具合)
3) 欠点豆の混入
―Unripe(未熟豆)
―Fermented(発酵豆)
―Dirty Cup(汚れ味と呼ばれる)
―Rain Damage(雨に打たれた味)
―Smoked(煙の味)
―Moulded(カビの味)
―Earthy(土くさい味)
―Foreigh Taste(異物の味)
A)Grass(草の青味)
B)Oil(油の味)
C)Eucalipto(ユーカリ樹の味)
4) 保管期間の具合によるもの
―New Crop Taste(新収穫期のコーヒーの味)
―Past Crop Taste(昨年の収穫期のコーヒーの味)
―Old Crop Taste(古い収穫期のコーヒーの味)
5) コーヒーの世界生産量(2007年、単位千袋―60kg袋)
地域 2004 2005 2006 2007
アフリカ 14349 12921 14863 14772
アジア、大洋州28733 29077 33311 33073
メキシコ、中米13324 17379 18893 18741
南米 56434 49373 61898 51339
合計 11840 108750 111761 117925
6) コーヒーの世界の消費量(1千袋)
生産国 2002 2003 2004 2005 2006
ブラジル 13710 11033 14763 15363 16100
インドネシア 1875 1958 2000 2000 2000
エチオピア 1833 1833 1833 1833 1833
メキシコ 1500 1500 1500 1556 1791
コロンビア 1400 1400 1400 1400 1400
インド 1083 1142 1133 1272 1337
合計 27314 28189 29238 38164 31398
(其の他諸国の数字が合計に含まれる)
消費国
欧州 38636 39763 41073 39374 40936
USA 19125 20193 20973 20998 20667
日本 6875 6720 7117 7138 7268
其の他 18322 13574 19423 20266 20353
合計 82958 80250 88586 87776 89224
総合計 110272117439117819 125940 120622
(注)
―ブラジルは世界一の生産国であると同時にUSAに次ぐ世界2位の消費国である。
―日本は輸入国別ではUSA、ドイツに次ぐ世界第3の輸入国(消費国)である。
―中国は現在年間50万袋程度の消費国だが、15億人とも言われている大国がコーヒーの味を覚え消費しだしたら、世界有数の消費国にならん。
7) コーヒーの国別生産量ランキング(2004年度―単位1000トン)
1)ブラジル 247万トン 6)インド 27万トン
2)ヴェトナム 83 7)エチオピア 26
3)インドネシア 70 8)ガテマラ 22
4)コロンビア 68 9)ウガンダ 18,6
5)メキシコ 31 10)ホンジュラス 18,5
―2)3)6)9)はロブスタ種。他はアラビカ。ブラジルは両方生産。
8) コーヒーの国別の一人当たり年間消費量ランキング(2006年―生豆換算 kg)
1)フィンランド 12,04kg 6)イタリー 5,65kg
2)ノルウエイ 9,65 7)フランス 5,42
3)ベルギー 9,36 8)カナダ 5,70
4)スイス 9,14 9)ブラジル 5,14
5)ドイツ 6,23 10)オーストリア 4,64
―一人当たり年間消費量では北欧が抜きん出て居り、USAは11位の4,19kg、日本は3,38kg。
9) ブラジルの2000−2007年の消費量と一人当たり消費量の推移
年度 消費量 一人当たり消費 総人口
2000 8,2百万袋 4,78kg 164百万人
2001 13,2 4,88
2002 13,6 4,83
2004 13,7 4,65
2005 15,5 5,01
2006 16,3 5,14
2007 17,1 5,53 183
10)ブラジルの2000−2007年の生産、輸出、国内消費、期末在庫量
年度 生産量 輸出量 国内消費量 期末在庫量
2000 34100千袋 18676千袋 13100千袋 10630千袋
2001 35100 21795 13700 7235
2002 53600 29396 13500 17939
2003 33200 21920 14400 11819
2004 43600 27,320 15500 11909
2005 10100 23548 15915 7541
2006 48700 29260 16720 8361
2007 37600 26870 17500 1401
2008 51100(予測) 28000 18280 6311
(注)
―上記はUSDA(US農務省)の発表データーであり、ブラジル政府発表のデーターと数字は一致しない。又、期首在庫は省略した。IBC(ブラジルコーヒー院)の廃止後はCONAB(農畜産省配給局)がデーターを発表している。因みに2007と2008年のCONABのデーターは下記の通り。
2007 33,4百万袋 28,1百万袋 17,1百万袋
2008 45,7 (予測) 28 7,18
―コーヒー協会(CECAFE)のリストによれば、ブラジルには98社のコーヒー輸出業者があるらしい.コーヒー生豆及び焙煎コーヒーを世界80カ国に輸出している。2007年の仕向国別輸出量は1)ドイツ(4,9百万袋)2)USA(4,4百万袋)3)イタリア(2,6百万袋)4)日本(18百万袋)の順位になっている。輸出業者の中には日本の総合商社の現地法人、三菱商事(MC Coffee)、三井物産(Mistui Alimentos),丸紅(marubeni colorado),と老舗業者上島珈琲(UCC do Brasil)の4社が中堅業者としてサントスを本拠に活躍しており、生産者からの原料豆購買、精選、輸出まで一貫した現地に密着した活動を行っている。ブラジルは1964年の軍事政権成立以来60年代後半から、70年代前半までにかけて急速な経済成長を遂げ,中進国の地位を固めた。1975年より工業製品の輸出はブラジル全体の輸出の50%を超えている。
然しながら,コーヒーは今尚、ブラジルにとって産業の根幹であり輸出産業(2007年輸出高 33億ドル)のメインである事には変わりはない。世界のコーヒー市場に冠たる地位を150年間も保持している。
本レポート作成に関してはMC Coffee社の宮川社長に多大な御指導を頂き深謝申し上げます。
麻生
2008年9月10日
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