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「国際的になるメキシコ空港にホームステイするノハラ君」  富田 眞三さんのインタビュウ記事。
テキサスのサンアントニオにお住みの富田 眞三さんは、すっかりお元気になられ生来の好奇心に駆られわざわざメキシコシテイーの国際空港まで今世界的な有名人になっているノハラヒロシさんにロイターの記者とカメラマンを侍らせて単独インタビュウを実現され彼の新聞記事にサインを求めたところノハラさんから『貴方も変わっていますね』と笑われたとのこと。どちらが変わっているのでしょうか?早稲田の学生時代に講演にお誘いした三笠の宮殿下と大学のトイレで談笑した若き頃の富田さんはまだまだ健在のようで嬉しく思います。
写真は、メキシコの国際空港でロイターの記者を携えてのインタビュウを息子さんがスペイン語に同時通訳して実施している写真を送って貰いました。



「メキシコ・シティー空港で暮らす日本人」
 という見出しのAP電がメキシコのYahoo・ニュースに載っていたので、お届けする。日本のホームレスの海外進出だ。

 ノハラ・ヒロシはニか月以上メキシコ空港で暮らしている。どうもここから直ぐに出て行こうと言う気はないらしい。空港で暮らす理由を彼は説明出来ないのだが、日本国籍の男性は9月2日からベニト・フワレス国際空港(メキシコ空港)第一ターミナルの待合室の椅子で眠り、空港のレストランが恵んで呉れる食事で生きながらえている。
 最初は旅行者を怖がらせていたので、空港側は日本大使館にこの臭い日本男性が何故空港から退去したがらないかを、調査するように依頼した。

 ところが今やノハラは一種の有名人になってしまい、メキシコTV局はほぼ毎日、彼の空港レストラン街での暮らしぶりを報じる騒ぎとなっている。観光客はノハラと記念写真を撮り、サインをもらう有様だ。
 この東京出身者は観光ビザと帰りの航空券を持っているが、一度も空港の外に出ていない。木曜(20日)、マクドナルドの前で行われたTVのインターヴューで、ノハラは空港で暮らす特別な動機は無く、いつまでここにいるか、分からない、と答えている。
TV局が雇った通訳を通じて、ノハラは「何故私がここにいるのか分からない。いる理由も無い」と語った。
 日本大使館は入国ヴィザが有効である限り、国外退去を強制することは出来ない、と語り、メキシコ官憲は来年3月のヴィザの期限切れを待つしかない、とサジを投げている。
 9月以降、ノハラの山羊のようなひげは伸び、赤く染めた頭
髪はふけとほこりまみれになり、クリーム色のジャンパーと同
じ色の毛布は見るからに汚れきっている。ノハラは数か月風呂に入っていないので、臭い。

 幾つかのレストランはノハラに食事と飲み物を与える上に、頻繁にTVカメラの前に立つので、ロゴ入りのキャップやコーヒー・カップまで提供している。旅客たちも彼にハンバーガーやケーキを与えている。

 通訳を通じて記者たちと長い時間、上機嫌でしゃべってくれたノハラはひげを撫ぜながら、トム・ハンクスがN.Y.空港に暮らすことになった東ヨーロッパ人を演じた映画「ターミナル2004年」を真似たわけではない、と言った。映画を見たというノハラは今の彼は映画と共通点はある、と認めた後、微笑みながらこう語った。「My lifeは『ターミナル』の続編ですよ」

コメント1)富田 さん
ノハラ ヒロシさんの話題提供有難うございます。写真も送って頂いたのでBLOGに掲載させて頂きました。
近々メキシコまで取材に行って下さるとのことですのでメキシコ国際空港の話題の人、人気者のノハラさん取材結果をお待ちしています。
揃ったところであや子さんのコメント等と共に寄稿集にも収録して置きたいと思いますので宜しくお願いします。
http://blogs.yahoo.co.jp/yoshijiwada/37278816.html

コメント2)わざわざメキシコまで日本の恥を振りまきに行ったこの人物ですがノー天気と言うか呆れてしまいます。
コメント3)そうですね。おっしゃる通りだと思います。色々な人がいるのが自由で平和な証拠でしょうがそれにしてもと思いますよね。富田さんの現地取材の報告を楽しみにしています。
コメント4)富田さん
私は日本のテレビはニュース以外は見てないので、知りませんでした。ハハハ
近日中にメキシコに行くとのこと。もしお目にかかりましたら、どうしてメキシコを選んだのか
聞いてくれますか?お願いします。
あや子
コメント5)Ayako Philippoさん、ご親切なメールを有難う。
ノハラ ヒロシは「クレヨンしんちゃんのシンノスケの父親の名なんですね。空港のノハラとは関係ないですが。
彼のニュースの続編は今のところないですが、近日中にメキシコに行きますので、「取材」して来ます。ノハラ氏の写真を添付しておきます。富田
コメント6)ayako さん
下記メールがサンパウロの小山さんから届いています。
有名なノハラさんの動画を見ることが出来ます。MSNの動画集のようです。

メキシコ空港に住み着いた日本人、ノハラさん-動画で下記サイトに載っています。
ではまた。小山

http://video.msn.com/?mkt=ja-jp&vid=6913c624-ee36-4b41-93d7-60b467892ca2&playlist=videoByTag:tag:jajpnews_jajpapnewsgeneral:ns:MSNVideo_Top_Cat:mk:ja-jp:sf:ActiveStartDate:vs:0&from=JAJP_ap&tab=m1201065085382&fg=jphpi
コメント7)サンパウロの小山さん
メールありがとうございます。見ました、ノハラさんの動画。
日本では自殺したり、人を傷つけたり、いやなニュースが多いので、ノハラさんもなにか心の痛みがあったのではと考えたりしました。
日本を出てこういう生活をし、再び戻った時には又違った自分なりの道を見つけられるのでは・・・・などと勝手な想像をして。
小山さん。おかげさまでドキュメンタリーや、ほかのビデオが見られるということがわかりまたまた世界が広がりました。ありがとうございます。
あや子


和田さん、メキシコに行って、空港に暮らすノハラヒロシ君にインタービュウして来ました。私も物好きな爺さんですね。アメリカ便りとして送ります。
宜しく、 富田

アメリカ便り
「国際的になるメキシコ空港にホームステイするノハラ君」
                                      2008年12月1日
先週水曜から5日間、息子と三人の孫とメキシコ市に行って来た。メキシコ市で行われたサンアントニオの友人の娘さんとヒューストンの青年の結婚式に参列するためだった。レトロで世界遺産級の建物である銀行倶楽部に付属する、これもレトロで豪華なチャペルで行われた式は、何とテキサス州大司教のホセ・ゴメス師によって司式された。
 結婚式の御ミサが終わり、新郎新婦がチャペルから退場する時は、ベートーベンの第九第4楽章の「歓喜の歌」が教会のコーラス団によって歌われた。そして新郎新婦は同じ建物内の3階吹き抜けの大宴会場での披露宴へ「ガラス張りのエレベーター」に乗って、スポットライトを浴びながら降りて来たのである。美男美女二人の振る舞いは凛として立派な上に、新婦の母君による式と宴の演出も上品な雰囲気を醸し出していて、それはそれは見事な結婚式だった。

 メキシコ市に行った序でに、空港に住む「ノハラヒロシ」にも会って来た。偶々着いた日のメキシコのREFORMA紙に「国際的になる日本人」と題する彼の記事が載っていたので、「噂は本物だと分かり」息子と一緒に空港に赴いたのである。国際的になると言う意味は、AP、CNN、BBCに次いでReuters(ロイター)までノハラを報道し始めたからである。
国際線専用の第一ターミナルの7番ゲート付近の二階にあるレストラン区域に行くと、遠くから「ノハラ」だなと、直ぐ分った。TVカメラと人だかりが遠くから見えたのである。我々がノハラのテーブルに近づくと、ロイター通信の記者に取材への協力を要請された。OKして私がノハラへの取材を始めると、その内容を息子が記者にスペイン語に同時通訳し、TVカメラはノハラを映し出した。
知り得た情報は下記の通りだ。
1. ノハラは東京生まれ。東京北区、飛鳥山公園近くに住む41歳のフリーター、独身。
2. AP通信記事とは違い、彼にフケ、異臭は無い。無精ひげが生え、清潔とは言えないが。
3. メキシコを知りたくて、6か月の観光ビザを取って来墨。日本人は90日以内の滞在はヴィザ不要だから、6ヵ月滞在するつもりだろう。
4. 金はあるが十分ではないので、様子を見るために空港で暮らすようになった。
5. ノハラへは取材の謝礼は払われていない。
 ノハラの印象は明るく、フリーターから受ける「世をすね、社会、周りの人々を憎悪する」反抗的態度は全くない。渡航目的の質問には明快に答えては呉れなかったが、人懐っこくて、意外にユーモア精神も持っている。空港のレストラン区域に住みつくと、空港の職員等は彼を邪魔者扱いせずに、「お客さん」として対応して呉れるのが、嬉しかったらしい。初めは払っていた食事、飲み物も店側が恵んでくれるようになって、経済的問題も解決したのでここに腰を据える気になった、と言う。彼としてはまるで空港にホームステイしているような気分だろうが、このあたりの感覚はまさにホームレス的、居候的である。
ノハラは正式の6ヵ月観光ヴィザを所持している上、乗降客に迷惑を掛ける訳でもないため、メキシコ官憲も彼を退去させられず、在墨日本大使館も体面にかかわるので、彼に帰国して欲しいようだが、強制も出来ない。彼が変っているのは、我々の取材中30分間、椅子から一度も立ち上がらなかった、ことだ。兎に角彼は寝るときとトィレに行く以外は四六時中座ったままでいるらしい。
空港に住みついて早や3カ月にならんとしているが、空港外に出たのは、サッカーのワールド・カップが二回(70,86年)も開催されたアステカ・スタディアムに連れて行ってもらったときだけだ。観光はしないのかと聞くと、「ここにいる方がメキシコの事情が良く分かる」と言う。
「いつまで此処に残るのか」と聞くと、12月になったら、メキシコの友人たちがピラミッド観光に連れて行ってくれることになっている、と言う。それを機に他の場所に移るかも知れない、とも言っていた。
 要するに、何事も人頼みなのである。こんなことが出来るのも、人情味あふれるメキシコ人たちのお陰なのだ。これはノハラも分かっていて、日本で同じことをしたら世間から白い眼で見られて、排斥さるだろう、と言っていた。
 
 AP通信が書いていたが、ノハラはトム・ハンクス主演の「エアポート2004」の続編を演じている気分なのだ。私が彼の記事が載っている新聞にサインを頼むと、「貴方の方が私よりよほど変り者ですね」と言いながらも、直ぐサインしてくれた。彼の態度は誰に対しても友好的で、メキシコの人に愛される「何か」を持っているのは確かである。近くにいた野次馬のメキシコ人が「ノハラはダライラマのような宗教的指導者ではないだろうか」と我々に訊ねたのには、笑ってしまった。兎に角、「日本人であるお陰と彼自身も意識しない或る種のカリスマと付き合いの良さのために、ノハラは二段、三段階上の人物に見られている、のは同胞として嬉しいことだ。
 先日の私のレポート「日本人ホームレスの海外進出」を読んだ後、日本テレビで彼を見た日本の或るご婦人は、「彼はハンサム」との感想を持ったそうだから、メキシコでもそう見られているのかも知れない。

 「ヴィザが切れる2月末まで、どうして過ごすか?」との私の質問に彼は「ここでの経験を書いて本を出したい」と言ったのが、ロイターのヴィデオにしっかり録画されたので、書き上げれば物になるかも知れない。何しろそのヴィデオは日本、メキシコに止まらず、世界中に放映されるそうだから、本のスポンサーが現れる可能性大である。
それにしても、ひょっとすると6ヶ月間、空港にホームステイすると言うことは、ギネス・ブックに登録出来る位の大記録ではなかろうか。残念ながらその意図の有無は彼に聞きそびれて仕舞ったが、ノハラが記録を狙っているとしたら、是非成功させてやりたいものだ。

私の第二の故郷メキシコでのHIROSHI NOHARA君の滞在が実り多いものであり、ホームレス、フリーター身分からの脱出が叶うことを切に望んでいる。少々怠け者だが、あんなナイスガイにフリーターをさせておくのは勿体ない、とつくづく思うものである。
(終わり)
写真説明
1. メキシコのレフォルマ紙に載ったノハラの記事と彼のサイン
2. ノハラを取材中のロイター・クルーと筆者
コメント1 あや子さん
テキサスのサナントニオを住んでいる富田先輩がメキシコに出かけ今や世界的な有名人のノハラさんをインタビュウして「アメリカ便り」として方向して呉れています。下記に全文を掲載して置きます。ノハラさんに『貴方こそ変わった人だ』と言われた富田さんのインタビュウ記事は面白いだけでなくフリターへの温かい目線が感じられる爽快なものになっています。ロイターに乗って富田さんも世界に紹介されるのでしょうね。
富田さん 有難う御座います。寄稿集にも収録させて頂きます。
コメント2 あや子 さん 皆さん
富田先輩から送って頂いた写真は、下記BLOGに貼り付けています。
http://blogs.yahoo.co.jp/yoshijiwada/folder/854227.html

コメント3 和田さん 富田さん ありがとうございます。
彼はフリーターですか。何か納得。
富田さんのインタビューで、彼の人間像が少し見えてきました。
これだけ有名になれば、フリーターにとって先行き悪くないだろうと思えます。
この年齢で、もらえる物はいただく。連れて行ってくれるなら、ついていく。何かが欠けているような気がします。
それにしても富田さんも好意を持ったノハラヒロシさん。穏やかな、幸せそうな顔をしているように見受けました。やはり超越した人間性を持っているのでしょうか。
あや子



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