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【オバマ夫妻、10の舞踏会で踊る!】 富田 眞三さんのアメリカ便りより
アメリカのテキサス州サナントニオにお住まいの富田 眞三さんから定期的にアメリカ便りを送って頂いていますが、今回は1月20日に就任したオバマ大統領の歴史的な意義と就任式後の10の祝賀舞踏会にはしごして総てに顔を出して踊ったオバマ夫婦の様子等を纏めて知らせて呉れました。75ドルから1000ドルまでの招待状の価格で経済危機を反映して質素な舞踏会で料理は野菜が目立ち飲み物は別枠でプラスチックのコップに6ドルのビールを買うと云ったものだったそうです。
それでもオバマ大統領の気配りは抜群で10のワシントンで開催された祝賀舞踏会総べに顔を出しご夫妻でダンスを踊ったそうでホワイトハウスに戻って来たのは午前3時を過ぎていたそうです。
写真も富田さんが送って呉れた米軍最高指揮官(大統領を指す)主催舞踏会でオバマ大統領と踊るテキサス州サンアントニオ市出身のメキシコ系で一躍、「時の人」となった陸軍軍曹マーガレット・エレーラさん(24才です。


和田さん、お元気な様子、御同慶の至りです。また先日はお父様のお元気な写真を拝見しました。これまた御同慶の至りです。
 さて、オバマ大統領について二つのことを書いてみました。
一. 彼の勝利は歴史的な出来事と言われるが、どの程度歴史的なのか?
二. 祝賀舞踏会について。
オバマ氏の勝利、政策については日本でもブラジルでも十分報道されたようなので、小生は違う観点からオバマ氏を観察してみました。
アメリカ北部は猛烈な寒さですが、南Texasは朝夕は寒くても、日中は半そでで過ごせるので快適です。
では、お元気で。
富田眞三
富田 さん
アメリカ便り添付有難う御座います。時宜を得た話題、皆さんにも読んで頂けるように下記の通り全文を披露して置きます。
写真もありますので寄稿集にも収録して置きます。

アメリカ便り
オバマ夫妻、10の舞踏会で踊る!
オバマ選出はどの程度歴史的か?
先日、息子が会長を務める「サンアントニオ、メキシコ経営者協会」が主催した「オバマ政権の課題とメキシコ」と題する講演会は興味深かった。講演の中で、オバマの大統領選出は世界中で「歴史的出来事」と言われているが、一体どの程度の「歴史的出来事」と比較出来るのか、が話題となった。元NAFTAメキシコ代表、現在米国の大学院で国際政治経済を講じるラウル・ロドリゲス教授によると、オバマ氏の勝利は下記の四つの歴史的出来事に比肩する、と言う。
1.1648年のウエストフェリア条約の締結
2.1919年のヴェルサイユ条約の締結
3.1945年のヤルタ会談
4.1989年のベルリンの壁撤去
凄いですね。2008年のオバマ大統領選出は、これ等の超弩級の出来事と肩を並べる「歴史的な出来事」である、と米国内で評価されているのだ。
大統領、女性軍曹と踊る
さて、オバマ大統領とミッシェル夫人は米国大統領就任式の歴史的な一日を、この日を祝う10の祝賀舞踏会を駆け足で廻ることで締め括った。夫妻がホワイト・ハウスに帰宅したのは午前3時を過ぎていた。
大統領は黒い背広に白のネクタイを結び、ファースト・レディーは白のロングドレスで「内輪の舞踏会」を最初に訪れた。夫人のドレスはニューヨークの26才のデザイナー、ジェイソン・ウーの作品だった。
この舞踏会では、エタ・ジェイムスの名歌At Last(やっとのことで)がヴィヨンセによって囁くように歌われた。大統領はセレブな人々、オバマ氏の支持者たちで埋まった会場に着くと、開口一番、「私の家内は美人でしょう?」と一同に質問して、会場を沸かせた。長かった今日の公式行事が無事終了したことを祝う舞踏会で、大統領はミッシェル夫人とツーステップを緩やかに踊った。踊りながら、二人をホワイトハウスに導いた、二年に及んだ厳しかった選挙運動にも思いを馳せたことだろう。
その後オバマは裃を脱いだと言う感じで、シャキーラ、メアリー・ブリージ、フェイス・ヒル、マライア・キャレイと共に、スティーヴィー・ワンダーが歌う彼の歌「サインして、封をして、配達した」に合わせて踊ったのだった。この歌はオバマ氏のテーマソングのように、彼の選挙運動中、歌われたものだった。
この後訪れた舞踏会では、会衆の間を一曲だけ踊りながら支持者たちに直接挨拶して廻った。その間中、二人は微笑みながら、笑いながら、くつろいだひと時を楽しんでいた、と言う。
10の舞踏会を訪れる企画を考えたロン・ハワードはメディアとのインタービューで「大統領夫妻に過密なスケジュールを押し付けてしまい、申し訳なく思っている。長い一日の後、これからまだ7つの舞踏会に行かなければならない。これも大統領家の厳しい任務なのです」と語った。
この夜最初に訪れた「内輪の舞踏会」とともに最も長く夫妻が滞在したのが、米軍最高指揮官主催の舞踏会だった。最高指揮官とは大統領自身のことである。ここで大統領とバイデン副大統領は衛星放送を通じて、国内外の全軍の将兵に就任の挨拶を送った。この席でバイデンは「踊るのはどうも苦手で」と言ったが、このセリフはその夜彼によって何度も繰り返えされたので、すっかり有名になってしまった。バイデンは「私がぞっとするのは、あの踊り場に立って、直ぐ踊り出さなきゃいけない、と言うことなんですよ」と言って笑った後、急いで十字を切ったものだ。ダンスが苦手な私には、この気持ちは良く分かるね。
一方オバマ夫妻はずっとやる気満々だった。軍の舞踏会で、二人はダンスのパートナーを換えて兵士たちと踊った。ミシェル夫人は海兵隊の軍曹、カリフォルニア州出身のエリディオ・ギジェンと踊った。彼は踊りのパートナーのミシェルより背が低かった。大統領はテキサス州サン・アントニオ出身の陸軍軍曹、マーガレット・エレーラ嬢と踊った。彼女は感激の余り、オバマ氏と踊りながら泣いていたと新聞は報じていたが、軍曹殿は「兵士である私はプレッシャーを克服する術を知っています。リラックスして踊りました」と言って、泣いたことを否定した。こうして、マーガレットさんは一躍全米の「時の人」になった。
経済危機、舞踏会にも影響
盛装の参会者とセレブな出演者によるショーはあったものの、この日の殆どの舞踏会は全く豪華さはなく質素なものだった。会場に入る人たちの行列は長く、食事は野菜ばかり目立つ料理だった。
多分不景気の影響なのだろう、招待客はピンは1,000ドル以上からキリは75ドルの代金を払ったにも関わらず、プラスティックのコップ入りの飲み物は別料金だった。ビールは6ドル、カクテルは9ドル、シャンパンは12ドル取られた。
「東部諸州の舞踏会」が開催されたユニオン・ステーション駅に入る招待客は、一時間半の行列をしなければならなかった。やっと会場に入っても、会場の椅子が足りなかったため、正装用ドレスや豪華なドレスで装った婦人たちは疲れて、床に座り込む始末だった。ラスヴェガスから来た38歳のローソンはこれも経済危機のお陰なのか、椅子は無い、グラスの代わりにプラスティックのコップとは、と御冠だった。
オバマの故郷、「ハワイ州主催の舞踏会」は主賓たちの到着が遅いので、舞台前でオバマ夫妻を待つ立ちん坊の大人たちを尻目に二人の小さな女の子がフロアで踊りまくっていた。
「中部大西洋諸州の舞踏会」では、ヒップホップ音楽のスター、ワイクレフ・ジーンの呼びかけに応じて、会場の男性客はタキシードの上着を手に持ってぐるぐる回して、オバマ支持を表わして見せた。
この他にも一晩に「若者たちの舞踏会」、「中西部諸州の舞踏会」ともう一つの軍関係の「赤、白、青(星条旗の意)英雄の舞踏会」等計十の会場を新任大統領は廻ったのみならず、皆と同じフロアで踊ったのだった。
絶妙な気配り
よく考えれば、大統領夫妻のダンスのパートナーに選ばれた二人の軍曹がそろってヒスパニック系、しかもメキシコ系だったのは偶然の一致ではなく、国内最大の「マイノリティー・グループ」に対する気配りだった、と思う。民主党予備選挙の際、ヒスパニック系は全国的に熱烈なヒラリー派だったことと、大統領選挙では共和党が強いテキサス、しかも特にメキシコ系が多いサンアントニオ出身のマーガレット嬢をダンスのパートナーに選んだことは、競争相手とのしこりを取り除こう、と言うオバマの「絶妙な気配り」なのだ。
ところで、この日首都ワシントンは勿論、他の市でも各種のオバマ大統領祝賀舞踏会が開かれていた。
オバマの父親の生国、ケニヤもアフリカの存在感を示そうと、ワシントンで舞踏会を開催した程である。 
米軍最高指揮官主催の舞踏会で、オバマ大統領は軍関係者にこう言って、スピーチを締め括った。「我々は皆さん方に毎日のように思いを馳せ、ご無事を祈っているものです。今夜はお祝いですが、明日から仕事が始まります。皆さんと共に、次なるアメリカの歴史の偉大なる章を書いて行きたいと思っています」
オバマの就任直前の支持率は84%と驚異的高率を記録したが、オバマ・ブームに浮かれた国民ばかりではないことも段々分かって来た。投票結果の詳細な分析によると、57%の白人、55%のプロテスタント、55%の農村地帯及び小さな町村の住民はオバマ氏に投票しなかった、ことも判明して来た。
オバマの歴史的改革の第一歩はエタ・ジェイムスが歌ったように、At last「やっとのことで」始まるが、世界中が彼の発言と一挙手一投足を見守っている。
米軍最高指揮官(大統領を指す)主催舞踏会でオバマ大統領と踊る、陸軍軍曹マーガレット・エレーラさん(24才)。テキサス州サンアントニオ市出身のメキシコ系である彼女は一躍、「時の人」となった。
(2009年2月1日)



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