J2の2010年5月9日 栃木 SC −横浜FC 松川範正さんの観戦記
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訪日中の4月29日に日本での仕事を総て終えてゴールデンウイークに突入の日本での久し振りの休暇の最初の日に出掛けたのが宇都宮でした。昨年からJ2に昇格した栃木SCの松田監督の陣中見舞いで一昨年の5月にヴィッセル神戸の監督をしていた松田監督の応援に恵子と一緒に出掛けて以来2年振りでした。試合結果は松川さんの観戦記に詳細が記録されていますが、俄か栃木サポーターになられたサッカー通の松川範正(街のサッカー評論家?)が横浜FCのホームグランド三ツ沢競技場に応援に行って呉れてその観戦記を送って呉れています。素人でもサッカー通の一言居士でも臨場感溢れる松川解説には納得行く観戦記です。
坂東33ヶ所の観音巡りを実施中の松川さんですので週末の近くの試合で有れば観音参りの巡礼と組み合わせて又栃木SCの観戦記を送って貰えるかも知れませんね。
又宇都宮まで出かける機会があれば松田監督が喜ぶと思いますので応援に行って遣って下さい。特別席を用意して呉れるでしょう。
写真も松川さんが送って呉れたものです。
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松川です。
本日も良い天気でした。三ツ沢球技場で栃木SC−横浜FC戦を観戦してきました。
結果は速報どおり、2−0で敵地横浜に乗り込んだ栃木が勝ちました。
これで通算成績は11試合で4勝5引き分け2敗、勝ち点14で19チーム中の第7位に順位を上げました。
実は2敗目を喫したのが第3節でした。つまり栃木はもう8試合連続で負けていないのです。
ディフェンスがよく頑張っています。本日の試合を含め3試合連続無失点。
J2でここまで(11試合で)8失点。これはリーグ第3位の好記録です。
(1試合あたり1点取られない計算ですから、その堅守ぶりが分かります)
J2は第3位までに入るとJ1に自動昇格します。本日時点で第3位の甲府まで勝ち点差6のところに栃木はいます。
さて試合ですが、4/29のジェフ千葉戦から数えて今日でもう4試合目、GWは過密日程です。そのため、キックオフからしばらくは何となく選手の動きが重そうで、疲れがたまっているように感じられました。
和田さんと観戦したジェフ千葉戦は攻守の切り替えの速いゲームでしたが、今日の栃木と横浜はテンポの遅いゲームでした。お互い我慢の続く展開でした。
ホームの横浜FCは今季まだ本拠地での勝ちがなく、栃木戦に初勝利をかけていました。中心選手は元日本代表でイタリアのセリエA、トリノでのプレー経験を持つ大黒将志選手です。
(彼と途中出場のこれも元日本代表の三浦淳宏選手は本当にうまかったですね)
横浜は開始から勢いよく栃木陣内に入ってきました。ボールの扱いという意味での個人技は横浜の選手のほうが栃木の選手より上だと思いました。パスもよくつないでいました。
しかしこれだけで勝負が決まるわけではないのがサッカーの面白いところで、栃木の選手は体を張って相手を止めていました。ガッツあふれるプレーながらもクリーンに徹していました。
ゴール前に迫る攻撃回数は横浜のほうがやや多かったですが、得点チャンスともなると双方ともそれほどありませんでした。特に前半はそうでした。
栃木は変にあせってカウンターを狙うのではなく、ボールを取るとスローダウンしてでも確実につなぐことに徹しているようにみえました。
個人的にはもう少し前がかりで行っても良いのではないかと思いましたが、アウェー戦ですし、まずは失点しないことに重点を置いたのかも知れません。
前半は0−0で折り返しました。
後半は、栃木の中盤がやや間延びしてしまい前と後ろが縦に長くなってしまった時間帯があり危ないとみていましたが、前半同様ディフェンスはよく体を張り得点を許しませんでした。
その時間帯の前後、栃木はFW2人を交代させていました。
先発は崔選手(千葉戦で2得点)とレオナルド選手でした(ロボ選手は出場停止)。
崔選手はあまり目立ちませんでした。レオナルド選手はラストプレーの精度を欠いていました。2人とも力を出し切れませんでした。
レオナルド選手に替えて廣瀬選手を投入したことが試合の流れを変えました。
後半24分、廣瀬選手の左からのクロスを崔選手に替って入っていた林選手がヘディング、こぼれたところを杉本選手が詰めて栃木が先制、1−0!
廣瀬選手は後半36分にも左サイドからのカウンターで自らドリブルで持ち込んで2点目を叩き出しています。
得点したときには松田監督始めコーチングスタッフもベンチから飛び出し大喜びでした。栃木の応援団も大騒ぎ、逆にホームの横浜の応援席は沈黙しました。
横浜FCは0−1の時点で三浦淳宏選手を投入するなど打開策を見出そうとしますが(何度か栃木ゴールを脅かしましたが)、栃木の堅守に最後まで得点できずそのまま敗れています。
(試合後の挨拶では横浜応援席はものすごいブーイングでした)
ところで今日の栃木SCにとって”敵”は横浜FCだけではありませんでした。
主審も線審もジャッジが横浜寄り、と言うよりジャッジの根拠がよく分からないものが続出しました。例えば、
FKの際には守備側はボールから一定の距離下がらねばなりませんが、明らかに下がらない横浜側をとがめるどころか栃木側に早くプレーを再開するよう促したり、背後にマークを背負った選手がそのまま下がって当たってきたのに、当たられた栃木の選手がファウルを取られるなど、ルールブックと違うジャッジを私は見まし た。
(松田監督も菊池GKコーチもアピールしていましたが、気持ちはよく分かります)
しかしこうしたことを乗り越え、敵地でのゲームをものにしたのは栃木SCには大きいと思います。
ミスも決して少ないわけではありませんが、逆に言うとまだまだレベルアップを見込めるということですので、これからも期待できるでしょう。
試合の写真はこちらからどうぞ。
http://album.yahoo.co.jp/albums/my/list/7834167/?n=220
松川
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