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新連載 桜井悌司さんの『ブラジルを理解するために』(その19−その22)
毎週火曜日に桜井悌司さんの『ブラジルを理解するために』を50年‼のBLOGに掲載させて頂いていますが、今回は、その19からその22までを纏めて40年‼ホームページの寄稿集に掲載し残して置くことにしました。
今回は、「今は何が幸運か分からない時代」から始まり、「サンパウロ見本市事情」、「サンパウロ・ゲイ・パレードーブラジルの多様性・寛容性を理解する」と云ったちょっと変わった話題から最後は、お得意の「観光振興とブラジル」で終わっています。字数の関係で今回は4回分しか掲載できませんでした。
写真は、最後の「観光振興とブラジル」に掲載されていたイグアスの滝、サルバドールの街、パンタナールの3枚の写真の内、どれにするか迷ったのですが、敢えてパンタナールの鰐の遊ぶ写真を選びました。


連載エッセイ19
今は何が幸運か分からない時代
執筆者:桜井悌司(日本ブラジル中央協会常務理事)
ブラジルは今、経済的に苦境にある。政府の経済・産業政策が必ずしも的確でなかったこともあるが、何よりも鉄鉱石、石油等資源に恵まれていることがその主要因である。資源の恵まれない我々日本からみると誠に羨ましいことである。ブラジルもアルゼンチンもベネズエラもロシアも大資源国であるが、みんな苦しんでいる。中国からの需要が著しく減少し、価格が急降下したのである。1バーレル当たり100ドルを超えていたのが今や30ドルを割るケースもある。鉄鉱石も同様である。日本は資源が無くて、人材だけで存続している国であるが、このような時期にはかえって幸運と言えるかもしれない。
日本はあらゆる点で恵まれた生活大国である。食べ物はおいしいし、清潔で衛生的かつ治安も抜群に良い。あらゆることが時間通りに動く。しかし、これらの好条件は、日本で生活をする分には大変結構なことではあるが、一度でも、外国に出ると、これらの良さがすべて裏目に出ることになる。グローバリゼーションにも逆行することになる。日本食は、フランス料理、メキシコ料理、トルコ料理、地中海料理とともに世界遺産に登録されたことでも理解できるように、おいしくて、ヘルシーで価格もピンキリではあるが総じてリーゾナブルである。イタリア料理もおいしさには定評がある。サンパウロ駐在時代にイタリア貿易振興会(ICE)の所長と時々話をする機会があった。料理のおいしい日本人とイタリア人は外に出るとまずいものを食べなければならないので大きなハンデイを背負っているという点で意見が一致した。治安については以前の原稿でふれたので多くは説明しないが、一歩でも外に出れば、常に治安に留意しなければならないことになる。日本人は、「自分の身は自分で守る」ということを十分に理解していない世界でも数少ない不思議な国民である。清潔で衛生的なこともハンディに繋がる。アジアや発展途上国などのレストランや食物は、必ずしも衛生的だとは言い難い。日本の家庭やホテル、レストランでは常備されているトイレのウオッシュレットなどもハンディの塊である。ウオッシュレットは残念ながらまだまだ世界には普及していない。私が駐在していたブラジルのサンパウロ時代(2003年11月〜2006年3月)にウオッシュレットに出会ったのは1か所だけで、それも日本人が良く通っているPLゴルフ・クラブであった。今はもう少し普及していると思われるが、十分な普及までにはまだまだ時間がかかる。
 海外で働く場合、日本の恵まれた点は世界でも例外だと認識し、「おいしくない国」、「治安の良くない国」、「衛生観念の薄い国」という世界の普通の国で働くのだということを自分に言い聞かせることが必要である。
 日本では、すべてが正確な時間によって管理されている。例えば、JR、私鉄などは正確そのものである。数分遅れれば、乗客が騒ぎ出すほどである。駐在したミラノ駅などで鉄道に乗ろうものなら、時刻に遅れるのは当たり前、ミラノ駅からベネチア駅のような主要幹線でも、どのホームから出発するのかもわからない。直前になって、掲示板に告知される。乗客はあわてて出発ホームまで走り出すといった感じである。時間の遅れは、スペインでもラテンの国々でもよく見られる。一度、予定よりかなり早く着いたケースもあった。1992年のセビリャ万博開催直前に、スペインの高速鉄道(AVE)が開通した。ほとんど試運転もなく開通した。来訪者の万博駅到着時間に合わせて、余裕を持って出迎えに行ったのだが、向こうから当人が歩いてくるのに遭遇した。予定よりかなり早く着いたからだと言う。航空機は風向きの関係で予定より早く着くことはあるが、日本では鉄道が予定より早く到着することなど聞いたことが無い。(日本でも新幹線が開通した時には張り切り過ぎて、スピードを出し過ぎて、途中の駅で時間調整したことあったというエピソードもあるが)スペインのAVEの運転手は、正確に到着するのが鉄道の使命だということを忘れ、誇り高くスピードを出したのであろう。サンパウロの公共交通機関は十分ではない。企業の幹部の多くは自動車でオフィスに通うのだが、まず予想した時間には到着せず、「道路が混雑して」という言い訳が日常茶飯事である。
また、事故が起こった場合、日本の至れりつくせりの途中経過報告もすべて裏目に出る。例えば、何か交通事故に遭遇したり、鉄道や飛行機の発着が遅れた時は、鉄道・航空会社のスタッフが懇切丁寧にその理由、正常化に要する時間等を説明してくれる。欧米先進国を含めた外国、とりわけブラジルのような新興国や発展途上国では、しっかりした説明もなく、延々と待たされる。理由等を聞きに行っても、「わからない」の一言である。担当者にすれば、情報もなく自分に直接に関わりのないことを聞かれても答えようがないということになる。海外で良く見られるケースは、日本から出張で来た重役とお付きのカバン持ちの間のやりとりである。飛行機が遅れると重役はイライラし、カバン持ちにその理由をせっかちに尋ねる。カバン持ちは、理由を尋ねるためにインフォメーションに行くが、当然ながら満足すべき回答が得られない。その旨重役に報告すると重役は怒りだすと言うケースである。顧客に対し親切に対応するという日本では当然のケースが、外国では当然でなく、その結果、日本人にとってフラストレーションになるのである。日本の過剰なくらいの「おもてなし」も日本人が海外行くとハンディになる。日本式「おもてなし」などどこを探しても存在しないからである。また「おもてなし」を追及すると、当事者全員が不幸になることもどこか頭の片隅に入れておいた方がよい。 
2016年6月上旬
写真1 サンパウロの地下鉄
写真2 サンパウロのバス


連載エッセイ20
サンパウロ見本市事情
執筆者:桜井悌司(日本ブラジル中央協会常務理事)
大阪府の枚方市にある関西外国語大学で7年間教鞭をとった後、昨年の7月から、日本展示会協会に勤務している。それ以前に勤務していた日本貿易振興機構(ジェトロ)では、10年間ばかり、見本市・博覧会の業務に従事していた。その間、海外での展示会・博覧会の組織・参加や国内での外国製品展示会の組織等の仕事を行ってきた。駐在した欧州の見本市大国であるイタリアのミラノでは、年間40本ほどの見本市を見学した。サンパウロ駐在直後に、ブラジルで最大の見本市主催会社であるアウカンタラ・マシャード社の社長のグアルアルディ氏を訪ねた。同氏は、ジェトロが1973年に組織した「サンパウロ日本産業見本市」のことをよく覚えており、当時の写真を見せてくれた。幸運にも、その際、同社が運営するアニェンビー展示場(7万平米)にいつでも入場でき、駐車場も確保できる特別のパスをもらった。その後、サンパウロの第2の展示会場であるセンター・ノルチ展示会場からも同様のパスを入手した。お陰で駐在期間中は、年間約50件の展示会を見ることができた。
 せっかくの機会だったので、サンパウロやブラジルの見本市について、2003年末に集中的に取材することにした。取材して驚いたことは次の5点であった。@人口1,200万のサンパウロに3万平米以上の大型展示会場が5つもあったこと。A各展示会の規模が大きいこと、B見本市の性格が欧米同様の商談型であること、C装飾やデイスプレイにお金をかけていること、Dブラジル見本市プロモーター連合(UBRAFE)という民間の見本市主催者だけの団体が存在し、活発に活動していることであった。日本の展示会産業よりかなり上を行っているという印象であった。その理由を考えてみると、ブラジルが外国移民から成り立っている国であること、とりわけ、イタリア、ドイツ、フランスのように世界的に有数の見本市・メッセ大国からの移住者が多かったことである。サンパウロ州、パラナ州、リオ・グランデ・ド・スル州、サンタ・カタリーナ州には欧州移民が多数移住しており、工業力にも恵まれていることも見本市の盛んな理由である。
 ここで、今のブラジルにおける展示会・見本市産業の動向を見てみよう。前述のUBRAFEのホームページによると、ブラジルには、合計2,200の展示会があり、出展者総数は32,000社で、内外国の出展者は6,000社、ビジター数は750万人と達すると発表している。
ブラジルでは、展示会を開催する場合、開発商工省に報告することになっており、開発商工省商業・サービス総局と外務省貿易・投資促進局が「ブラジル展示会・見本市カレンダー」という資料を1969年以降毎年発行している。2016年版をみると、全体で255の比較的規模の大きな展示会が収録されている。年間10件以上開催される主要な展示会の業種をみると、他業種にまたがっている展示会、39件、アグロビジネス関連、29件、店舗・小売り・フランチャイズ関連、22件、繊維・縫製・アパレル関連、17件、民芸品・アート・コレクション関連、16件、食品・飲料関連、13件、建築・エンジニアリング関連、10件となっている。その他、年間全国で8件開催される業種として、観光関連、ビューテイ・エステチック関連の2業種、7件が木製品・家具、6件が、宝石・宝飾・貴石・貴金属関連、5件が、グラフィックアート・紙製品・書籍・包装関連、情報・IT・通信関連、健康関連、治安・セキュリティ関連、自動車・自動車部品関連の5業種となっている。ブラジルで比較的競争力のある業種はどれかが判断できる。
 州別に見ると、255件の内、サンパウロ州が103件(全体の40%)、パラナ州が23件(9%)、リオ・グランデ・ド・スル州及びサンタ・カタリーナ州が21件(8%)、ミナスジェライス州が20件(8%)とこの5州で全体の73%を占める。あとは、ブラジリア連邦地区が11件(4%)、リオ・デ・ジャネイロ州が10件(4%)で残りの州はごく少ない。月別の開催状況をみると、月間30件以上開催される月は、4月(38件)、5月(36件)、8月(34件)、6月(33件)で、夏場の12月から2月までは、クリスマス休暇やカーニバル等で激減する。
 次にサンパウロにある展示会場をみると、駐在時代と比較して、さらに規模が拡張されている。以下主要4展示場を紹介する。
展示会場名 屋内展示場面積
Anhembi展示会場 77,447平米
Expo Center Norte展示会場 76,447平米
Sao Paulo Expo展示会場 (旧Imigrante展示会場)フランスのGL Events社が3億レアルを投資し、完成させた新展示会場 100,000平米
Transamerica 40,000平米
 東京近辺の主要展示場としては、東京ビッグサイト(80,660平米)、千葉の幕張メッセ(72,000平米)、神奈川のパシフィコ横浜(20,000平米)の3つしかないことを考えると、サンパウロは偉大な見本市都市だと理解できよう。またサンパウロの見本市は、日本のようにどちらかというとPR型の見本市ではなく、商談重視の見本市であることも知っておく必要がある。
 従来、ブラジルでの見本市が日本でそれほど注目されていないが、ブラジルに売り込みを計画している企業は、もっと見本市に着目すべきであろう。
2016年6月下旬
写真1  FRANCAL(靴・履物の見本市)
写真2  ANHEMBI展示会場


連載エッセイ21
サンパウロ・ゲイ・パレード
―ブラジル人の多様性・寛容性を理解する   
執筆者:桜井悌司(日本ブラジル中央協会常務理事)
ブラジル人が持つ多様性や寛容性を理解する上で、参考の一助となると思われるのは、サンパウロ・ゲイ・パレードである。毎年6月ともなれば、恒例の「サンパウロ・ゲイ・パレード」が開催される。サンパウロのビジネスの中心である全長2800メートルのパウリスタ通りの大部分を使い繰り広げられる世界最大の「ゲイ・パレード」である。主催者は、APOGLBT「ゲイ・レスビアン・性転換者のプライド・パレード協会」と呼ばれる組織で、1997年第1回パレードが組織された。主催者の発表によると、第1回の参加者は、2、000名と少なかったが、第2回、7、000名、第3回、3万5、000名、と年々増加し、ついに2003年の第7回には100万人を突破、2004年には、180万人、2005年には、250万人を突破した。2006年には、有名な米国サンフランシスコのゲイ・パレードをも凌駕し、世界最大のゲイ・パレードとしてギネス・レコードに登録され、ずっと首位をキープしている。その後、2011年には、410万人に達したが、このところ300万人台で推移している。
このイベントは、文化展示会や一連のデイベートなども組織されるが、何といっても最大の呼び物は、パレードである。各ゲイのグループが、全長20メートルに及ぶトラック上に巨大な山車をこしらえ、その上で所狭しと踊りまくる。山車の数は、当時、数えたところ合計24台あり、パウリスタ通りからサンパウロの中心部に数十メートル置きに並ぶ、京都の祇園祭の鉾をイメージすれば大体が想像できるが、祇園祭のようなエレガントな囃子ではなく、ロック調、サンバ調の音楽をガンガンやり、多数の一般市民もサンバの乗りで一緒に踊るのだ。通りには、女装したゲイが多数闊歩しており、一緒に写真を撮らせて欲しいと頼むと愛想良く引き受けてくれ、しっかりポーズもとってくれる。女装のゲイと言っても、日本風に可憐な女装の男性と思ったら大間違いで、180センチ以上の大男がほとんどなのだ。
 山車の上で踊っているゲイの多くは、一昔前日本で人気のあった「キンニクマン」や人気アニメ「ドラゴンボール」に出てくる登場人物のように筋肉隆々の大男たちで、皆なかなかのハンサムボーイである。(写真参照のこと)見学にきた一般市民、とりわけ若い女性グループからは、「どうしてあんないい男がゲイなの、もったいない」といったつぶやきが聞こえる。パウリスタ通りは、一般市民、ゲイ、レスビアン等が入り乱れて、まるで東京地下鉄の朝ラッシュアワー時の様相を呈する。(写真参照のこと)もちろんスリの類も出没するので、観光客や駐在員も要注意である。
 サンパウロ市の観光イベントの目玉として、サンパウロ市当局も財政支援しているということであった。東京都や大阪市がゲイ・パレードに財政支援するかと考えると思わず笑ってしまう。このように紹介すると、ブラジルやサンパウロでも初めからゲイ、レスビアン、性転換者等に寛大であったかというと、カトリック教の国でもあり、大変な差別や迫害があり、現在まで続いている。
 ブラジルには、ABGLT(ブラジル・ゲイ・レスビアン・性転換者協会)というNGP組織があり、31の創立グループで1995年に設立された。現在では、全国にまたがる257の組織が加盟しており、ラテンアメリカ最大の組織である。「ゲイ、レスビアン、バイセクシュアル、性転換者の市民権と人権を保障するための行動を促進し、ひいては、いかなる人も、性的方向性やジェンダーのアイデンテイテイゆえに、どのような形であれ差別、抑圧、暴力にさらされないようにする」ことをそのミッションとしている。
 毎年、パレードには、テーマが設けられるが、そのテーマをみただけで、これら団体が、差別・迫害に対して一生懸命に闘っていることが理解できよう。そのいくつかを紹介しよう。
第1回(1997年)「我々はたくさんいる、我々はあらゆる職業についている」
第2回(1998年)「ゲイ・レスビアン・性転換者の権利は、人類の権利」
第5回(2001年)「多様性を包み込め」
第9回(2005年)「市民とのパートナーシップ、すでに同等の権利、それ以上でもなくそれ以下でもない」
第11回(2007年)「マチスモ、人種差別、ホモ嫌いの無い世界に向けて」
第15回(2011年)「お互いに愛せよ、ホモ嫌いはもうたくさんだ」
第18回(2014年)「ホモ・レスビアン・性転換者嫌いのいない国が勝利者の国だ、ジェンダー・アイデンテイテイ法の承認のために闘おう」
まだまだブラジル国民もゲイやレスビアン等には寛大とは言えないが、イベントを通じて、オープンに包み隠さず、差別反対運動を展開しているのは注目に値する。また市民もこの問題についてどれほどの寛容性を持っているかわからないが、このイベントの参加者の顔つきを見ている限り、大いに楽しんでいるようだ。
2016年7月上旬
写真:
サンパウロ・ゲイパレードの山車
パウリスタ通りの混雑ぶり


連載エッセイ22
観光振興とブラジル
執筆者:桜井悌司(日本ブラジル中央協会常務理事)
 日本は、小泉政権になってから本格的に観光振興に力を入れるようになった。Visit JAPANキャンペーンで当初、2020年までに、訪日外国人数を、2,000万人にする目標が2015年には達成寸前まで行った。今年中には、2,000万人を優に突破する。さらに目標も、2020年までに4、000万人と極めて意欲的である。一方ブラジル訪問外国人観光客数は、2014年には、643万人であった。サッカーのワールドカップの影響で対前年比、10.6%の伸びを示した。ブラジルを訪れる外国人のランキングは、1位がアルゼンチン人、174万人、2位が米国人、66万人、3位がチリ人、34万人となっている。中南米の外国人観光客受け入れ国のベスト5は、メキシコが29.1百万人、2位がブラジル、6.4百万人、3位がアルゼンチン、5.9百万人、4位がドミニカ共和国で、5.1百万人、5位がチリで3.6百万人となっている。
 外資誘致の提言レポートから1年後の2005年4月に、「ブラジルに外国人観光客を誘致するには」という22ページのレポートを執筆した。これもポルトガル語に翻訳し、関係者に送付した。結構反応があった。サンパウロ新聞には、連載ですべてを紹介していただいた。執筆の動機は、ブラジルは、イグアスの滝、アマゾン、レンソイス、パンタナル、リオ・デ・ジャネイロ、サルヴァドール等世界でも有数の観光スポットを持っているにも
関わらず、外国人観光客数が余りに少なすぎるのではないかという問題意識であった。
ユネスコの世界遺産数をみても、2015年現在、19か所で日本と並び堂々世界で11位である。しかし、外国人観光客数というと、当時の2002年には、わずか400万人で世界39位だった。2002年の400万から2014年643万人と12年間でわずか61%増にすぎない。ブラジル政府の観光振興の主幹官庁は、観光省で国家観光計画を立案する。それを実施に移すのがエンブラトゥール(ブラジル観光院)である。私には、ブラジル政府による観光振興政策が不十分と思えた。そこで、おせっかい癖が飛び出した。
 提言の内容は下記の通りである。
1) 執筆の動機
2) 観光誘致に成功している国の分析
3) 何故人々は外国に出かけるのか
4) 観光振興計画を立案するにあたって考慮すべきこと
@ 自国の観光資源の強みと弱みの分析
A 外国人観光客の特性の分析
B ターゲットとする国の分析
5) ブラジルへの観光誘致に関する11の提言
提言1  ブラジルの観光資源・産業の分析
提言2  外国人観光客の国別・地域別中長期誘致戦略の検討
     欧米、ラテンアメリカ、日本
提言3  長期的視野に立った計画の策定(インフラ整備、投資誘致)
提言4  外国に学ぶ(シンガポール、ドウバイ、エコツーリスム)
提言5  国レベル・地域レベルの観光統計の整備
提言6  観光は重要な産業であり、外国人観光客を大いに歓迎するという姿勢を国
レベル、地域レベルでコンセンサスを形成すること。地域レベルの住民の参加意識を向上させること
提言7  リピーター客をいかに増やすか
提言8  地域のお祭り、フェステイヴァルを盛んにする
提言9  地域間協力の強化
提言10 不安、不便、不自由の除去、良好な治安への配慮
  治安の改善は、きわめて重要である。何故なら、ブラジルに行く意欲を失わせる
からである。
提言11 観光振興に関わるいろいろな考え・提案
@ ブラジル観光の魅力発信ハブ拠点の設置
A ブラジル旅行ガイドブックの充実を
B 日本に学ぶ「観光大使任命制度」
C 在日出稼ぎの活用
D スーベニアにもっと工夫を
E 州や市の観光局とホテル、レストラン、テアトロ、博物館の連携を
F 地方の民俗舞踊、民族音楽をもっと盛んに
G 観劇やスポーツ観戦チケットの購入をもっと容易に
H サンパウロを世界のファッション情報の発信地に
I オリンピックと万国博覧会
これらの見出しをみれば、ブラジルがいかに観光振興に努力を払っていないかがわかろう。上記のことを実行に移してもらえれば、ブラジルは、間違いなく南米の観光大国になり得ること間違いないのであるが。
2016年7月上旬
写真 イグアス
   サルヴァドール
   パンタナール



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