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麻生悌三のブラジル不思議発見60≪ギアナ高地とワニ≫
麻生さんのブラジル不思議発見60元旦号で暫くお休みになるとの事で12月10日に麻生さんから原稿を送って頂いていたのですが、リオでの年末、年始の家族集団生活とバーチャル座談会ですっかり忘れてしまっていました。麻生さんごめんなさい。
≪ギアナ高地とワニ≫は、連載の最後を飾るに相応しい元旦号ですね。一度は見に行って見たいエンジエルフォールの滝があるギアナ高地は、太古のロマンと出会いそうな気がするとの麻生さんのコメント通り魅力を感じますね。ワニは、リオのレクレイオの海浜に沿って広がる湖、運河にうようよいて毎日見ていたのに麻生さんの原稿を思い出しませんでした。写真は、橋の上から撮ったワニを使いました。


ブラジル不思議発見 − 60 ギアナ高地とワニ
ギアナ高地は20億年-−14億年前の地層で、6億年前にゴンドワナ大陸が分裂、移動した時の回転軸に当たり、その当時より殆ど移動していない、最古の地層である。
南米の北部、コロンビア、ベネズエラ、ガイアナ、スリナム、ギアナ、ブラジルの6各国の地域に跨る。高地帯で、一般的にはオリノコ河とエセキボ河に囲まれた地域に点在するテーブルマウンテンを指して云われる。垂直に切り立った、テーブルマウンテンは100以上存在し、標高の高い台状山はエセキボ河の西側にあり、ネブリナ(3014m)、ロライマ(2810m)等がある。東側は比較的低く、1000m以下が大多数である。アウヤンテブイには有名なエンジェルフォールがあり、滝の落差 979m。余りの高さで滝が途中で霧になり、消えてしまい、滝壷がない。滝の下は、瓦礫だけだ。この滝は1937年にアメリカ人エンジェルによって発見された。テーブルマウンテン ササリーニャには、確認されているだけで、8つの大穴が地面に開いており、穴の最大のものは直径、深さとも350mある。穴の内部と外部は隔絶しており、独自の生態系を築いている。
気候
ギアナは水の国の意味で、年間4000mmを超える雨量がある。年間を通じカリブ海から貿易風が吹き、これが高地にぶつかり、大量の降雨をもたらす。乾季は12−4月。雨季は5-11月。
その他
ロライマ山は失われた世界の部隊にもなった山で世界遺産にも登録されている。近年、観光客の増加に伴い、他所の種の持込や、排泄物汚染等の環境破壊が進んでいる。
生態系
切り立った台地の上は、外界と隔絶されており、独自の生態系の動植物がある。その75%は固有の動植物である。(ガラパゴスでの固有性は50%)コイシガエル等の固有種は後ろ足が手のように進化し、木登りに便利であり、オタマジャクシを経てカエルになる種と卵から、いきなりカエルになる種もある。水かきの無いカエルや新種のトカゲも見つかっている。植物は土壌の養分が少ないせいか、食虫植物が多いい。
ヘリコプターで日帰り歩きが出来るようになったが、高地の大部分は、まだ、人跡未踏の地であり、太古の時代の動植物が残っていよう。矮小化した恐竜だって。いるかも知れない。ギアナ高地と聞くだけで、太古のロマンと出会いそうな気がする。

ワニ(Jacare)
ワニは恐竜時代の遺物であり、恐竜が絶滅した6500万年前から、生存している爬虫類で、恐竜の兄弟分である。兄貴分の恐竜が絶滅したのに、ワニ類は生き延びており、その理由は謎である。ワニの分類はクロコダイル(口を閉じると下顎の歯が見えない)と、アリゲーター(口を閉じると下顎の歯が見える)と、口がイルカのように尖って、魚類の捕獲に便利な口のガビル類と3種に分かれる。大きさは、入り江ワニ(東南アジアに生息)のように体長7m、体重1トンになる大型から、コビトワニのように成長しても、体長1m程度のワニもいる。 ブラジルに棲息するワニは、アリげーター属であるが、体格も
概して小型(2−3m)で性格もおとなしい。 その多くはカイマンと呼ばれ、ブラジルカイマンは体長170cmである。 アフリカの体長5m、体重1トンのナイルワニのように、群れの移動の途中の渡河で、牛や縞馬が次々と襲われるイメージが定着しているせいか、ワニの獰猛な攻撃性を先入して、見てしまうが、知る限りに、於いて、ブラジルでは、そういう、事実は聞いた事がない。自然界では、ワニよりピラニアの方が、遥かに危険である。、だからと言って、ワニが人畜無害ではない。川辺で洗濯中、襲われた話や、水浴中、行方不明になた話は、枚挙の暇が無い。体長2mの小型ワニでも、人間の殺傷力は充分あり、水中に引きずり込まれたら、一巻の終わりである。原住民インジオは、ワニをJavare Tinga(背中が白っぽいワニ)とJacare Acu(背中が黒っぽいワニ)の2種に大別している。ブラジル人の中には、チンガは小型で、アスーは大型だ等ヨタを並べる、向きもあるが、色で大別しており、大きさでは区別していない。
生態
爬虫類は一般的に共同生活をしないが、ワニは群れで行動する。産卵期には巣も作るし、メスは巣を必死で守る。孵化した仔ワニをメスは口の中に収容し、水辺まで運搬する。
卵を狙う、トカゲ、猿、小動物に、巣の辺で、飲まず、食わず、守り通すメスワニを見ると、これが冷血動物の爬虫類かと反省する。亀も同じだが、孵化温度により、性別が決定される。一定の温度より低ければオス、高ければメス等、温度が性別を決める。地球温暖化のように、温度が一定化すれば、性別も、オス、メスに偏って、産出され、その後の種の保存に影響は出る。氷河時代などどうやって種を保存したか興味あるところ。
ワニの効用
ワニの脂肪分には不思議な効用があり、、抗菌作用はペニシリンを上回る。肉も鶏肉に似ており、オーストラリア人はワニ肉が好みだ。ワニ肉のレストランまであるらしい。今後、
ワニの脂肪の抗菌作用の研究が進めば、癌細胞の破壊を一撃で止める、抗菌力がワニから発見されるかも知れない。ブラジル不思議発見―34で一部重複。
麻生(2019年元旦)



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