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≪パンダとキリンの話≫ 桜井 悌司
桜井さんは、JETROに長く勤務しておられ現在はラテンアメリカ協会の常務理事として機関誌の編纂に力を入れておられご自分でも記事を書いておられ今回10数編を写真を付けて送って頂いておりお借りして40年!!ホームページにも順次掲載させて頂くことにしました。以前にも連載を掲載させて頂いていますが、今回は、新規連載開始の第3話になります。JETROの駐在地のメキシコとチリーの家族で行かれた動物園でのパンダとキリンのお話です。出張時には、仕事の合間にパンダがいる動物園があると聞くと挨拶?に出かけたとの事でパンダ始め家族サービス特に息子さん達の喜びそうなパンダとキリンに就いてのお話を綴って呉れています。写真は4枚あるのですが、動物園での象さんと桜井さんのご家族を使わせて貰いました。残りはBLOGに掲載して置きます。


これは、メキシコとチリの動物園にまつわる昔の話です。

「メキシコ・シテイのチヤプルテペック動物園とパンダ」
メキシコ・シテイのチヤプルテペック公園内に、「チヤプルテペック動物園(Parque Zoologico de Chapultepec)があります。チヤプルテペックとはナワトル語で「バッタの丘」という意味です。国立人類学博物館の近くにあり、都心から非常に便利なところにある人気スポットとなっています。この動物園は、メキシコ人の生物学者であるAlfonso Herrera氏が、1923年に創設したもので、1924年にオープンしました。総面積は17ヘクタールです。ホームページによりますと、222種、1,236点の動物がいます。

この動物園が世界的に有名なのは、パンダの赤ちゃんの誕生のおかげです。時の大統領のルイス・エチェベリア氏は、中国と緊密な関係にあったこともあり、1975年に、中国から、ペアのジャイアント・パンダの寄贈を受けました。注目すべきことは、現在までにパンダの赤ちゃんが8頭も生まれたことです。最初の赤ちゃんは中国以外の国で初めて生まれたパンダということです。上野でも4頭生まれましたが、その倍の出生で、ダントツの実績です。2003年には、1987年メキシコ生まれの「シュアン・シュアン」が日本にやって来たことでも知られています。

東京の上野動物園に、パンダが中国政府から寄贈(今はレンタル)されたのは、1972年で、メキシコより3年早く、日中国交回復を記念したものです。当時のパンダ・ブームは、異常なくらいで、見学するにあたって、長蛇の列をつくり、ようやく順番が回って来ても、あっという間に、ところてん式に追い出されるといった記事が、頻繁かつ大々的に報道されていました。参考までに上野動物園の面積は14ヘクタールで、350種、2,500点の動物がいます。

メキシコ・シテイには、1974年3月から1977年6月まで駐在しました。日本でのパンダ・ブームに煽られ、当時、長男がメキシコで生まれたこともあり、しっかり見ておこうと、何度も通いました。不思議なことに、パンダの人気はそれほどでもなく、人だかりは信じられないくらい少ないものでした。おかげで時間をかけてゆっくりと見ることができました。興味あることに、隣のチンパンジーのコーナーは人気絶頂で、いつも人だかりでした。あまりの差に、「何故日本人とメキシコ人のパンダに対する反応がこれほどまでに異なるのか」と不思議に思ったことを思い出します。

写真:上野ではパンダ様の郵便ポストまであります。

帰国後、上野にパンダを見に行きましたが、これまた長蛇の列で、見学できたのはわずか、1分程度でした。上野でパンダを十分に見られなかったこともあり、パンダがいるという動物園があると聞くと、出張の合間に時間を見つけ、せっせと見学に出かけました。中国の北京と上海の動物園もわざわざ訪問しましたし、ドイツのベルリンでは、会議の合間の2時間を利用して、パンダを見に行きました。不思議なことにいずれの動物園でも、ほとんど混んでいなくて、ゆっくり、十分に時間をかけて見ることができました。変な話ですが、パンダを4か所(メキシコ、北京、上海、ベルリン)でゆっくり時間をかけて見た日本人は、比較的少ないのではないかと思います。私の勝手な判断ですが、日本人のパンダ好きは、クレージーなほどで世界的水準からは突出している感じです。当時、私の友人でコスタリカのラ・ナシオン紙の特派員のロベルト・マドリガルさんは、この現象を「パンダモニア」と呼んで、記事を本国に送っていたことを思い出します。

2020年6月23日には、コロナウイルス感染の影響で、一時閉鎖され、2月末から、約4か月ぶりに上野動物園が再開されましたが、当日の日本経済新聞の夕刊に、「シャンシャンに歓喜」という見出しがありました。上野に初めてパンダが来て以来、48年経っていますが、不思議なことにパンダ大好きムードは全く変わっていません。

メキシコ市から少し離れていますが、プエブラにも動物園、サファリがあり、下記のように小象と一緒に写真が撮れました。今でも良い思い出です。

「サンテイアゴ国立動物園とキリン」
チリのサンテイアゴには、1984年12月から1999年6月まで、4年半にわたり駐在しました。子供3人を引き連れての駐在でしたので、家族孝行に力を入れました。ペルー、アルゼンチン、ウルグアイ、ブラジル等への外国旅行、砂漠から氷河まで、北のアリカから南のコジャイケまでの国内旅行、サンテイアゴ郊外の温泉めぐり、ショッピング、サッカー見学等々、今から思うと相当頑張りました。またサンテイアゴのキンタ・ノルマル公園、サン・クリストバルの丘にもかなり頻繁に通いました。

サン・クリストバルの丘を囲んで、サンテイアゴ・メトロポリタン公園・国立動物園(Parque Metropolitano de Santiago Zoologico Nacional)という名称の動物園があります。イメージとしては、下記の図の通りです。サンテイアゴにやってきた日本人を必ずと言っていいほど案内する名所に、サン・クリストバルの丘があります。ケーブルカーに乗って頂上まで行くと、マリア様の大きな像があります。動物園はその下の当たりで、丘にへばりついた感じですので、上り下りが大変です。

比較的コンパクトな動物園で、ビックリするようなことや珍しい動物も特にありませんが、私たちが一番気に入ったのは「キリン園」です。キリンと言えば、草食動物で背が高く、5〜6メートルにも及び、木の葉っぱを食べているイメージです。そのため、どこの動物園に行こうが、遠くから見上げて見物するというのが通常です。しかし、この動物園では、写真のように、キリンと同じ目線のところで見られるように設計されており、まさにキリンと対面できるし、餌も与えることができるほどの至近距離です。最初に見た時、この角度からキリンを観察できることに大いに感激したことを今でも鮮明に覚えています。キリンの顔を近くからじっくり見たい人にはお勧めのスポットです。

サンテイアゴの動物園では、このようにキリン様と対面できます。

世界各地の動物園を訪問しますと、それぞれの特徴があり、楽しいものです。昨年上野公園で、時間が出来ましたので久しぶりに見学しました。シロクマを身近に見たり、モノレールに乗ったりして結構エンジョイしました。動物園はいつ行っても面白いものです。



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