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「Go to 山歩き」川越 しゅくこ
今流行りのGo to に合わせて「山歩き」をしゅくこさんが綴って呉れました。何時もながら写真を沢山付けて神戸周辺の低山歩き、感受性の強いしゅくこさんらしい飾らぬ山歩きは、一緒に歩いているような気分にさせて呉れます。甲山、有馬富士、神戸市立森林植物園と神戸っ子の私の良く知っている山ですが、自分の足で登ったことは、ありません。次回チャンスがあればしゅくこさんに案内してもらいゆっくり歩いて見たいコースです。秋の日本の山を親しいお友達と散策、色付く秋を楽しまれ、将に「Go to 山歩き」そのものですね。40年!!ホームページに残して置きます。写真が沢山あるので2回に分け、BLOG、爺の会の花談義にも写真を掲載して置くことにしました。ホームページには、1枚だけですので秋深まる紅葉の中でのしゅくこさんの1枚を使わせて貰いました。


和田さん、旅行の写真、なんども愉しませていただきました。
お孫さんたちの、馬に乗っている写真、羊を抱っこしている写真、木登りの写真、太陽と滝と自然の中でコロナ禍を忘れてのびのびできてよかったですね。
わたしの方も元気にしています。出石美知子さんたちと小グループで毎月一回参加させていただいてる逢山峡での自然観察を入れると11月は7回 兵庫県内の低山を歩いてきました。
山火口 やまぼくち(写真)

まさに「 Go to 山歩き」ですね。
山男の杉井さんがご覧になったら嗤われるような、標高300〜450mの丘のような低山です。
一緒に行ってくれたのはいずれも経験豊富な山女の友人たち。
では、初心者の「Go to 山歩き」その中のいくつかの備忘録、よろしかったらお付き合いください。

1)ここはどこ? あれはなに?
西宮に住んでいる旧友が近くの山に連れて行ってくれました。
たしか甲山と言ってた気がするがついていくだけ。
見晴らしのいい頂上まできて、目前にこんもりした存在感のある山がドーンと迫っていたので「ね、あれ、なんていう山なの?」
「あれは,甲山 309m」
「えっ!! 、ここが 甲山じゃなかった?」
「これはね。甲山自然公園。初心者のあなたにはまずここからがいいと思って」
いつも、人の後ろを何も考えないでふらふらついていく典型的な初心者のわたし。
さすがに自分でもあきれました。
でも、まずここは、毎日のウォーキングで鍛えた? 体力で何とかクリアー。
近所の幼稚園児たちが遠足でらくらく登ってきて賑わっている。
どんぐりや落ち葉を採集して観察する子供たちの弾ける声がわたしの心までほがらかにしてくれる。

2) This is at my limit.(これがわたしの限界です) 県立有馬富士公園 374m
三田に移って32年、有馬富士は毎日のように視界に入っていたのに(車で15-20分)、その裾の池のまわりをぐるっと歩く公園の散歩程度でした。この日は思い切ってスポーツクラブの仲良しと2人で登ってみることに。

素人の浅はかさで、山は高いほど難易度が高いと思っていたのが、そんな単純なものではなかった。
はじめは広いゆったりした上りだったが、いよいよ登山入口の最後のところで急に根っこの地面から這うぼこぼこの階段が狭く険しくなり、あと10mくらいでとつぜん大きな岩がごろごろ狭い道をふさぎ、もし足をふみはずせば、両側に手すりもなにもないので下の谷に転がり落ちるかも。
危険を感じて、友人には悪いけど、ここで一休みするから一人で行ってきて、とお願いしました。
彼女の長い脚で岩場をのぼっていく後ろ姿をみて、ここを登れないのはわたしの脚の短さが多いに関係あると思う。一つの岩からつぎの岩にまたぐ足がおいつかないのです。

しばらくして戻ってきた彼女がいうには、頂上からの見晴らしは思ったほどではなかった、と。
ほっとして引き返すわたしに、最後の岩場は写真を撮るどころではなかった。
後に、このことを別の友人に話すと、「あの岩場は登るのではなくて、這い上がるところなのよ」という。
彼女は着物姿の似合う着付けのお仕事をしている美人さんで、おしとやかで言葉も静か。
いつも微笑んでいる方だから、まさか山女のようなそんな言葉がでてくるとは思わなかった。
「エ? あのロッククライミングみたいなところよ。上ったことあるの? 」
「そうね、何回もあるよ」と彼女はにっこり、わたしはがっくり。人とは分からないものだ。
とかく山のことになると標高〇〇mが登山の難易度と思っていたのだが、そうではなくて、低山でもなんでも難易度は地形によることが大きい。だれでもわかる当たり前のことが今頃分かる。恥ずかしいけれど嬉しい。

3) 愉しめたのはリーダーのおかげ  神戸市立森林植物園 440m
その着物の着付けの師匠と有馬富士に行った友人2人は若いころから登山をこなしている。
もう1人は80才を越えたベテラン。今回のリーダー役を頼み4人で神戸市立森林植物園へ。
彼女は背が高く、見るからにリュックを背負う姿は、体幹が確かですがすがしい。
秋晴れのもと、神戸電鉄のフラワータウン駅で集合。谷上駅で降りて、そこから森林植物園の頂上まで3.7km の山田道ハイキングコースを登ると聞いていた。
ただ、広い平坦な道だろうと勝手に想像していたところ、駅を降りてまもなく山の裾らしき茂みに入っていき、緩い上り坂。せせらぎあり、岩道あり、階段あり、すべて木陰の中。標識によると頂上まで1時間とあったが、おしゃべりと自然観察しながらなので約2時間、ゆっくり緩い坂を上に上に。
途中、川辺の湿地帯にすっくと立っていた約1mくらいのマムシグサを発見。みんな珍しがって写真をパチリ。

この道は鬱蒼として一人でくるには迷いそうでちょつと恐い。やはり数人でないと寂しすぎる。
もし、わたしが次にだれかを誘ってくるとしたら、今日登ってきたなんどかの曲がり道に自信がないだろうと思う。
「山道で右か左か方向に迷ったらどうするの」とわたし。
「下を見ながら歩くのよ」
「下を?」
「そう。どちらの道が人の歩いた道か見ながら歩くのよ。そうすると、踏み歩いた形跡とか土のしまり具合で方向が分かるでしょ?」
下を見て歩くとはそんな意味があったのか!
わたしはいつも下を向いて歩いている。ただそれは、戦後の苦しかった時代に身についた後遺症で、無意識に何か落ちていないか探している習性が身についてしまったからであろうとおもわれる。
足元を見て歩くのにはそういう立派な別の理由があったんだ。
初めて聞くその説明にわたしはまじまじと彼女の顔をみて、「ほー、なるほど」を連発していた。
それにしても、途中 (あー、しんどい、もう嫌だ)と思った瞬間もあり、態度には出さなかったのに、いちはやく察してくれたリーダーが一休みの時間をとってくれた。

そのうちに頂上までくると、そこは神戸市立森林植物園。展示館、池、姉妹都市の森、などなど。
142ha(よくわからないがかなり広い)どこもかも燃えるような金、赤、黄色、それにまざって緑の秋一色。
さすがにここまでくると、バスや自家用車でのぼってきた観光客の姿が混雑しない程度に賑わっている。
平日なので三密も心配ない。65才以上は無料なのでわたしたち全員がフリーパスで入園。
観光客もほとんどシニア―なので、神戸市はこれで儲ける気はないらしい。
この植物園は1940年に開園されたとあったので、わたしが生まれる前からの樹々がこうして80年も
人を愉しませてくれていると思うと感慨深い。特にこのコロナの時代にはそれを感じる。
紅葉が身に染まる。そんな自然の中を4人はゆっくりペースで散策。

ちょうどお昼が過ぎていたので、メタセコイアの並木を下に見下ろせる木のテーブルで食事をした。
かつお節と梅干を海苔で巻いただけの超簡素な手作り一口ランチが最高においしい!。
リーダーがもってきてくれた冷やしパイナップルにもみんなの歓声。

帰りは3時を過ぎてたのでおやつの時間になった。
リーダーがホットコーヒーとグリコのビスケットをリュックからだし、テーブルには各自持参のいろんなお菓子が並び、わたし持参のチョコレートも喜んでもらえた。自然の中での、まるで童心に返ってのピクニック。
このおやつの時間は今回のウォーキングのたのしい節目の役割を果たしてくれた。

帰りに展示館の売店で鳥の笛を買った。これをねじって回すと鳥の鳴き声がして、森林にいる鳥たちが 反応するという。残念ながらすぐに鳥たちが寄ってくる、ということは起きなかったが、先日、甲山自然公園に連れて行ってくれた友人はガールスカウトのリーダーをしてるので、見事にそれを披露してくれた。わたしにも少し場数を踏む必要がありそうだ。

山の日暮れは早いので、帰りの下りは歩くのはやめて、森林植物園発の無料送迎バスに乗って神鉄の北鈴蘭台まで下り、そこからフラワータウン駅に。駅前のジムのお風呂に入り、 怪我もなくgive upもなくみんな無事帰宅。
それは連れて行ってくれたリーダーが、あらゆる想定を考えながら、怪我のないように、それでいて愉しい一日であるように責任をもって計画してくれた結果だった。
後で彼女に訊くとこれまでの引率の経験では、途中足を痛めた人がでたこともあり、やむなく中断して帰ったこともなんどかあったという。
日頃、ウォーキングはしているというわたしの話しも考慮に入れての今回の内容だった。
思ってた以上のたのしい一日で、足だけでなく、心臓も肺も筋肉も機嫌がいい。
あらためて自分の体の中で働いてくれているいろんな内臓さんたちをもっと意識して、大切にしたいな、と思った。

春が来てコロナ禍が遠ざかって、桜を愛で、萌える新緑の中で、思い切り笑い、しゃべり、食べ、恒例の乗馬旅行がしたい。みんなの顔に笑顔が戻ってほしい。
そんなことを思いつつ、・・また長くなってしまいました。
どうぞみなさま体と心に気をつけてコロナを乗り切ってくださいませ。
「Go to 山歩き」🎶



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