同船者、井出 大さんよりのお便り。
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クリスマス、新年のご挨拶を数多く戴いておりますがそのうちの1通、達筆で書かれた同船者井出 大(イデ ハジメ)さんのお手紙を披露して置きます。
井出さんご一家は岡山県出身で第1回移民の笠戸丸移民が入植した移民発祥の地グァタパラの戦後再開発されたグァタパラ移住地に入られました。今年7月に行われたグァタパラ移住地入植40周年記念祭に参加され久しぶりに故郷に戻った安らぎを感じるとお会いした時に語っておられたのが印象に残っています。写真集に掲載されている説明文を下記して置きます。
井出勝一さん長野県出身1920年2月29日生まれを家長としてグアタパラ移住地に入植されその後各地で苦労されたとの事ですが7月6日のグアタパラ移住地40年祭にお孫さんに付き添われてご家族皆さんで久しぶりの里帰りをしておられました。長男の井出大さん1948年11月30日生まれ、3女の井出敏子さん1953年2月23日生まれの同船者とその配偶者、お孫さん等賑やかな雰囲気で楽しくお話させて頂きました。長女の妙子さん1950年2月16日生まれは現在日本にお住まいとの事ですがなんと10人近いお子さんを育てておられるとの事で近々ケースワークとして井出さんご一家の家族構成等詳細を知らせて頂く事になっております。
写真は重複しない様に井出家の三代の皆さんと一緒に撮らせて貰ったものです。
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和田好司 さま
謹啓
暑い太陽の照りつける毎日、和田様いかがお過ごしですか。南ポルトアレグレにてご壮健でおられる事を推察お喜び申し上げます。
本年はわたし達四十年の編集並び同船者会の集いを企画実行され幾久しい懐かしい対面と大きな感動を寄びおこされました事おくればせ乍らお祝いの言葉を申し上げます。
私事行事には参加出来ませんでしたが邦字新聞にも掲載され称賛されるに及んで歴史の一歩一歩の尊さとこれからも休む事なく時が刻まれて行く世の中に自分も生かされている実感をわきおこされ大きな励みとさせていただきました。又、グァタパラの移住地40年祭にて奥様とともにお合い出来る機会をいただき一瞬の出合いと別れ一期一会の有難さをかみしめた次第です。
父も妹達家族も揃って不思議な人と人の縁を心にきざむ事が出来改めて御礼申し上げます。
父は近日中に足の手術をする予定です。十二年前の機械事故後、最近は痛みが増し切断も致し方無しと思っていましたが幸い健常者に近い歩行可能と痛みから開放されると診断を受け、諸検査準備中です。
母は床について半年以上ですが、目のかすみ以外、頭は明晰で弱弱しい声ながら家族の日常健康など自分の事はさり置き心配を口にしています。次の機会に家族一統の近況など便りします。
先般は、同航者の佐藤揚明氏のご不幸など耳にする毎に健康に勝る幸せは無いと我一人感謝の日々です。
和田様もどうぞお元気に益々御活躍下さいます様お祈り申し上げております。よき新年をお迎え下さい。
敬具
2002年12月18日
井出 大
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