幻の船内新聞10数部ほぼ完全な形で見つかる!!
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あるぜんちな丸第12次航の船内新聞、さくらがリオ郊外のフンシャル移住地に入植し40年間住み着いている岩本洲さんのお宅で見つかり今回サンパウロ出張時に受け取りました。4月8日の創刊号、第6号、第9号、第10号、第12号、第13号、第15号、第16号、第18号、第20号、第21号、第22号、第27号、第28号、第30号、5月7日発行の第31号まで合計16号の船内ニュースさくらが黄色くなっているとはいえほぼ完全な形で保存されていました。新聞発行者としては、不肖の息子に何年か振りにであった恥ずかしさと懐かしさが入り混じった形容のし難い気持ちを味わっております。その内容をこれから皆さんに紹介して行きながら当時の船内生活にスポットを当てて見ましょう。写真は、船内新聞編集室で撮った編集員の一人佐藤昭子さん(現三宅昭子)の40年前の物です。 |
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1962年4月8日の創刊号には、次のような文が掲載されています。
『皆さん今日は!今日8日より毎日昼食時に船内ニュースを配布することに成りました。これでは船内における新聞とも云うべきもので、故国日本の国内ニュースを中心に船内での出来事、ちょっとしたニュース、お知らせ等をまとめて皆さんに読んで頂く事になりました。この種の新聞にありがちな無味乾燥さをなくしお年寄りから子供さん迄、楽しく読んで頂けるよう努めたいと思います。その為にも読者の皆さんからのご投稿をお待ちしております。御意見、御希望、身近に起こった日々のちょっとした出来事、感想等なんでも結構ですからニュース係迄お寄せ下さい。暫時取り上げて記事にさせて頂きます。我々ニュース係三名は、これ迄新聞作り等の経験なく不備な点、不満な点にお気付きになるでしょが暫時立派なものとするよう努力しますからごかんべん下さい。ニュースの少ない日は希望訪問として船長さんその他できるだけ多くの方にインタビュウーし面白いお話をお聞かせします。又船内での将棋大会、囲碁大会をニュース班主催で催す計画も持っています。退屈な船内での生活に少しでも楽しみと潤いをもたらすことを第一の使命としまし手、皆様の新聞として全航海を通じて発行して行きたいと思います。皆さんの御協力を切に御願いします。つたない編集ですが、“論より証拠”皆さんのお手元に第1号をお届けします。』
その他スポーツニュースとして春の高校選抜野球大会で『作新学院優勝』、大相撲夏場所の新番組が4月28日の朝発表、プロ野球公式戦開幕!
社会面のニュースではパリ発6日としてドゴール佛大統領は6日全国向けテレビ放送で演説、アルジェリア停戦協定について八日行われる国民投票に政府指示表を投じるようフランス全国民に要請するとともに国民投票の価値を力説した。
ポルトガル語教室の開設通知講師山川 純子氏、岡田 都美慧氏、初級英会話教室(発音中心)講師 Mr. RONDY
日活映画、タフガイ裕次郎、北原 三枝出演の痛快サラリーマン映画“天下を取る”の豪華番組案内、船内図書室利用のお知らせとして一人1冊3日間以内との規定。早くも節水の御願い!! 世話人会名簿として総務班、教育係、図書係、スペイン語講座、ポルトガル語講座、ニュース係、娯楽用品貸し出し係等に分け懐かしい同船者の人たちの名前が30名近く書き込まれている。
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