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ブラジル日系移民の姿描く 一世の日常追い続け 映像作家岡村さん 【毎日新聞より転載】
40年目のビデオレター製作で『私たちの40年!!』に協力頂いている記録映像作家の岡村さんは、その第一部に当たるアマゾン編の編集作業を日本のラボで行うために3月27日から訪日されます。この機会にあるぜんちな丸縁の横浜港、神戸港、炭鉱離職者の故郷等を映像に収めて頂くと共にご健在のあるぜんちな丸移住監督官、助監督、2等航海士、2等機関士、調理員等寄稿頂いている関係者及び帰国された同船者にも取材して頂ける機会があればと願っております。岡村さんの活躍振りを伝えた昨年十一月一日付けの毎日新聞記事を転載して置きます。


南米の大地に生きる日系移民の姿を描いたドキュメンタリー映像作品「ブラジルの土に生きて」の上映会が2-3日、世田谷区松原の梅ヶ丘パークホールで開かれる。市民団体「優れたドキュメタリーを観る会」の主催。監督は南米中心に活動している記録映像作家の岡村淳さん(42)。 
岡村さんは「すばらしい世界旅行」(日本テレビ)、「新世界紀行」(TBS)など特別番組で名をはせたテレビディレクター。しかし、大アマゾン、ピラニア、裸族など「視聴率狙いの際物ではない南米の現実を伝えたい」とフリーになり、ブラジルに移住。91年から一人でビデオカメラを担ぎ、丹念に対象を追う取材を始めた。
「ブラジルの土に生きて」は、ミナスジェライス州で農園を営む故・石井延兼さんと妻・敏子さんの日常を撮影。石井さんは神奈川本陣の経営者一族の出身。軍国主義を嫌い17歳の時、ブラジル移民の草分け水野龍氏の招きで新天地に渡った。現地で経済的成功を収めるが、軍政批判で三女が当局に拘束された後、失踪。心労から病になり、農園で余生を送ることに。
同州が良質の粘土を産出することから、敏子さんは70歳で陶芸を始め、90歳の現在も同州を代表する陶芸家として活躍中。作中ではフランスに亡命していた三女と夫婦の劇的な再会も描かれる。
この作品は3部作の2作目。岡村さんは、「1908年の笠戸丸以来25万人が海を渡った。驚くほどのドラマを秘めた1世が次々と亡くなっている今こそ“無告の民”の生を記録にとどめたい」と言う。現在、無縁仏となった移民の供養のために僧になり奥地で消息を絶った日本の元議員秘書を描く3作目「アマゾンの読経」の製作を進めている。
上映は両日とも午後6時40分。前売り券1300円、当日券1500円。問い合わせは同会電話3426/7053
【大森泰貴】

(平成14年3月24日タイプアップ/和田 好司)



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