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ポルト・アレグレ総領事館の閉鎖反対問題=「外務省に納得いかない」=存続訴え2度の署名活動 ニッケイ新聞8月5日付け記事より。
ポルトアレグレ総領事館閉鎖反対のキャンペンを打ち出して2年近い歳月が過ぎ、愈々外務省内での来年度予算編成段階で既成の事実として閉鎖方向で検討されているとの間接情報が聞こえて来る程度で初期の段階から求めている情報の公開、開示、結論への到達段階での地元民への説明、説得の努力は見られず国家の機密を自分達で検討、決定すると云った密室作業が進んでいるようです。完全閉鎖でなく最低の窓口業務をポルトアレグレで継続できる法的措置としてパラグアイのエンカルナシオン、ボリビアのサンタクルスと同様のクリチーバ総領事館の出先としての業務継続、在留邦人の保護程度は是非とも残して欲しいものです。7月27日,28日の2日を掛け現地取材に来られたニッケイ新聞の大角記者をアテンドさせて頂きましたが、同記者が下記の記事を8月5日付けで掲載して呉れております。ポルトアレグレ総領事舘閉鎖反対キャンペンの一つとして役人立って呉れればと願っていますが… 写真は、大角記者が南日伯援護協会での取材中に撮らせて頂いたものです。


8月5日(木)
  【ポルト・アレグレ発=大角総丙記者】ポルト・アレグレ総領事館が〇五年までに閉鎖されると日本で報道されてから二年がたった――。遅くとも来年一月ぐらいには最終決断が下るとみられており、地元日系団体は二度の署名運動を展開するなど、存続に向けた地道な取組みを続けている。
 閉鎖反対運動をまとめている南日伯援護協会(麻生陽会長)の栗原隆之事務局長は「管轄のリオ・グランデ・ド・スル州(以下、RS州)とサンタカタリーナ州をあわせた面積は日本の国土面積と同じ大きさで、高齢の移住者が多く、今後邦人保護の問題もどんどん出て来ます。そしてメルコスール市場の中心地に位置しているポルト・アレグレ市の重要性を理解していない。そしてなぜ同総領事館の閉鎖のための現地調査をしていない外務省には納得いかない」と必要性と不満を述べた。
 〇二年に不祥事が相次いだ外務省。川口順子外相は省改革の一環として「行動計画」を発表した。その中に大使館・総領事館の新設・統廃合三カ年計画が明記されており、同総領事館(長島浩平総領事)の〇五年閉鎖が検討されていると日本で報道された。
 これにたいして地元の南日伯援護協会は、早々に廃止計画反対運動をおこした。一千九百人の在留邦人と約五千人の日系人が在住する、同総領事館管轄のRS州とサンタカタリーナ州で、日系団体や一般のブラジル人から九千人の署名を集めた。〇二年十一月、陳情書に添付して外務省や日本の各界に提出したが、未だ回答は得られてない。
 今年五月にも在留邦人や日系人を中心に二千五百四十人の署名を集めて、同総領事館を通して外務省に陳情書を送ったが、回答は届いていない。
 日本の国益や邦人保護などの観点から、経済成長の目覚ましい中国やアジアの国々に新公館設立が集中している。
 「新設予定の地域よりもポルト・アレグレ総領事館管轄の在留邦人と日系人の数のほうが多い」と南日伯援護協会役員は熱弁を奮い、次の点で再検討が必要だと主張する。▽将来性あるメルコスール市場における地理的な利点、▽六千人の在留邦人と日系人の存在、▽大統領や有力な政治家を多数輩出している人的資質、▽全国平均より高い生活水準、▽多くの優秀な教育機関の存在などが考慮されてないし現地調査もされてない、とする。
 この問題に取り組んでいる和田好司さわやか商会社長は「とにかく二年間、反対署名運動など、我々ができることはやってきましたが、地元だけでは限界もあり、今後どのように進めて行くのか検討しています」と述べた。
 やはりこの問題を危惧している森口幸雄カトリック大学老年医学研究所長は「RS州は教育・文化や芸術分野でサンパウロ州やリオ州に匹敵するほど、重要であり、日本援助による『第三国医学研修プロジェクト』や六大学で行われている日本語講座や日本文化研究でもサンパウロに追従しており、もし閉館にでもなれば両国にとって取り返しのつかない損害が生じる」と説明した。
 また、長島浩平ポルト・アレグレ総領事は「今後の日伯関係の発展のためにも存続されるべきであり、管轄内の州政府の要人やRSカトリック大学総長などの知識人も閉鎖反対を支持している。また多くの大統領や政界のリーダーを輩出している土地であり、両国の政治・経済に大きな損失になりかねない」と語った。



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