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日伯首脳会談共同声明=両国関係強化に強い決意 ニッケイ新聞9月18日、21日より転載。
ニッケイ新聞の9月18日(土)版及び9月21日(火)版の2回に分けて来伯した小泉首相とルーラ大統領のブラジリアでの首脳会談後に出された共同声明が掲載されています。今後の日伯間の重要な指針として日伯間の政治、経済、文化に付き基本的な考えを具体的に示した声明書として4年後に迎える2008年の日本移民100周年に向っての一つの道標と成る大事な書類であり今後、如何にこれらの内容を生かして行けるか期待と共に具体的な進展、運用を見守って行きたい。その大事な声明書を全文下記に記載して置きます。
ブラジル全体から見るとポルトアレグレ総領事館の閉鎖問題等は、些細な問題だとの見方もありますが、日本国の政策として送り出された戦後移住者が多く住んでいる地域のポルトアレグレ総領事館の閉鎖による外務省経費の節減と在留邦人の保護、日伯間の大きな繋がりを背負う日本国の威信と信頼を担う同総領事館存続の軽重を公平に判断して頂きたいと願うのは私一人ではないと思います。人情味溢れる熱血漢、浪花節的感涙に咽んだ小泉首相のブラジルに於ける言動は、多くの我々にも感動を呼び起こしましたがこの素直な気持を今後の日伯間の交流に生かして行って欲しいと切に願う次第です。
写真は、ブラジリアに於いて語り合う両首脳です。ブラジル日本商工会議所会報よりお借りしました。


 十六日にブラジリアの大統領府で行われた小泉首相とルーラ大統領による首脳会談後、今後の日伯関係強化や国連改革、経済交流など幅広い分野を包括した共同声明が出された。二回にわたり、その内容を掲載する。
 ◎両首脳は、百年を越える友好協力関係を回顧した上で、両国関係全般の強化に向けて強い決意を表明した。両首脳は、日伯関係の基盤をなす政治的、経済的及び人的繋がりについて話し合うと共に、それらを更に緊密化するために努力することで一致した。
 ◎両首脳は、両国間のハイレベルの往来の重要性につき考慮した。ブラジル連邦共和国大統領は、日本国総理大臣のブラジル訪問が非常に有意義であることを強調した。日本国総理大臣は、双方の都合のよい時期にブラジル連邦共和国大統領が訪日することを招請した。ブラジル連邦共和国大統領は、満足の意をもって右接待を受け入れた。
 ◎両首脳は、一九〇八年以来の日本人の移住者によるブラジルへの貢献を賞賛するとともに、二〇〇八年に迎える移住百年を「日本ブラジル交流年」として祝うこととする旨確認した。また、両首脳は二国間関係の更なる深化に向けての将来の機会について提言を行うため、「日伯二十一世紀協議会」を設立することとした。
 ◎日本国総理大臣はブラジルに渡った日本人移住者がこれまで受けた温かい歓迎に対し謝意を表明した。ブラジル連邦共和国大統領もまた、ここ数十年の間、在日ブラジル人コミュニティが日本の経済・社会の一層の発展に貢献する機会を友好に受けてきたことに謝意を表明した。この点に関して、両首脳は、人のつながりが両国間の友好と互相理解の一層の増進に重要な役割を果たしていることで一致した。両首脳は、就労、教育、福利及び輸送上のつながりが、二国間関係を共に高めていく上で重要な要素であることを認識した。
 ◎両首脳は、日伯間で政治関係が一層強化されるべきことを確認し、日伯二国間及び日メルコスール間で政治・経済事項に関する政府間協議が進められていることを歓迎した。両首脳は、その一層の増進、閣僚を含む高いレベルの相互訪問の推進、及び行政府間のみならず立法府間でも交流が活発に進められていくことが重要であることで一致した。
 ◎両首脳は、二国間の経済及び通商関係を再活性化する好機にあるとの共通の認識に達した。両首脳は、日伯間、日メルコスール間における経済関係の再活性化に向けて、種々の方策を模索すべく、官民双方で協力していくこととした。これに関連し、両首脳は、明年日本で開催される予定の日伯経済合同委員会の成果を期待した。
 ◎両首脳は、両国経済が共に力を高めあっていき、また補完的であるという側面は、両国関係に新たな活力を与える重要な機会を伴うものであるとの認識で一致した。これに関連して、両首脳は、エネルギー、原料資源、インフラ、環境及び食料安全保障の分野におけるブラジル側の戦略的な計画に対し、日本側協力による重要な貢献がなされていることを満足の意をもって認めた。両首脳はまた、両国により将来の協力プロジェクトのための重要な機会がもたらされていることに言及した。
 ◎両首脳は、二国間の技術協力プログラムの重要性を再確認するとともに、去る五月二十七日及び二十八日に東京において開催されて本件にかかわる第十六回会合の成果を喜んで是認した。両首脳は、二国間及び第三国に関係するプロジェクト及び計画の重要性を強調した。両首脳は、ラテンアメリカ及びアフリカ地域に対する現在の協力努力について満足の意を表した。
 ◎両首脳は、文化面及び人物面での交流が日伯両国民の間の相互理解を増進する上で果たす重要な役割を認識し、その一層の増進に努めることとした。その文脈で、両首脳は、二〇〇八年のブラジルにおける日本美術展をはじめとする記念諸行事のために協力していくことを表明した。また、日本国総理大臣は将来の二国間関係において若い世代が果たす重要な役割を考慮しつつ、ブラジルからさまざまな交流スキームの下で今後五年間で一千人を超えるブラジル人学生及び青年を招聘する旨表明し、ブラジル連邦共和国大統領はこれを歓迎した。
 ◎両首脳は、多国間機関、特に国連及び安保理の実効性・信頼性を、とりわけ安保理の常任・非常任双方の議席の拡大を通じて高めていくことが重要であると理解を共有した。日本とブラジルは、それぞれが正当な国連安保理常任理事国候補であるとの確固として共有された認識に基づき、国際システムの現状に鑑み、来る安保理改革においてお互いを支持し、かかる改革の実現に最大限の取組と、緊密な協力を行っていく。
 ◎両首脳は、八月一日に採択されたWTO一般理事会決定を歓迎した。また、多角的貿易体制の維持と強化が、途上国の開発及び世界経済の発展に不可欠であることを確認するとともに、交渉において柔軟性、建設的精神及び政治的意思を示すことが必要であることを想起しつつ、二〇〇五年十二月の香港における第六回閣僚会議への準備段階において生産的な交渉が行われるよう共に取り込んでいくこととし、また、全ての関連分野における多国間貿易体制への開発途上国の統合を大いに促進する、ドーハ・マンデートの完全な履行という形でのドーハ・ラウンドの成功裡の妥結に向けたコミットメントを再確認した。
 ◎両首脳は、地球環境に対する共通の関心、及び持続可能な開発の推進へのコミットメントにつき繰り返し述べた。気候変動は人類が直面する最大の挑戦の一つであることに言及しつつ、両首脳は京都議定書の発効の重要性を強調するとともに、京都議定書を批准していない全ての気候変動に関する国際連合枠組協約の締約国が、時宜を得た形で同議定書を批准するよう主張した。両首脳はまた、特に九月十五日及び十六日に東京において、日伯共同議長による二度目の開催となる非公式会合「気候変動に対する更なる行動」といったイニシアティブにより、環境問題に関する二国間協力が強化されていることに満足の意を表明した。
 ◎両首脳はまた、三つのR(REDUCE―廃棄物の発生抑制、REUSE―再使用、RECYCLE―再生利用)の重要性につき議論し、日本国総理大臣は二〇〇五年四月に我が国で開催される3Rイニシアティブ閣僚会合にブラジルを参加招聘し、ブラジル連邦共和国大臣はこの招待を考慮することとした。
 ◎両首脳は、地球温暖化防止対策の一環としてバイオ・エタノールを含む再生可能なエネルギーへの関心を共有した。
 ◎両首脳は、軍縮並びに大量破壊兵器及びその運搬手段の不拡散という目標へのコミットメントを再確認した。両首脳は、とりわけブラジルが議長を務める二〇〇五年のNPT運用検討会議において、条約の履行に貢献する成果を得るべく、この目的のために協力していく意向を確認した。
 ◎両首脳は、世界の貧困対策、テロ対策及びその他の重要な国際問題について、これらに民主的且つ公正に取り組んでいくために議論した。
 ◎両首脳は、両国の基盤にある民主主義、人権及び自由市場の理念について共有されたコミットメントを再確認し、首脳会談を終了した。



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