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特集 青年男女の集い開かる!! 参加者数約100名!【船内新聞特集号より転載】
62年4月の船内新聞の特集号(日にちが特定出来ない)に18歳-25歳の青年男女約100名が集ったとの記録がありこの会合に参加した青年男女は、現在五八歳-六五歳になっている筈で、あるぜんちな丸第12次航の中でも15-20%を占めていた年齢層。現在も現役で活躍しておられる層だと思います。40年前に何を考え発言していたのかタイムスリップして読み返して見ましょう。あの発言は俺だ、私だと言う意見、感想が聞かれると嬉しいのですが。写真は、青年男女の集いを司会された移住助監督の長沢さんの船内のスナップ。


昨夜7時半より三等サロンに於いて若き青年男女の会合が持たれました。参加者は、18歳より25歳までの若き青年男女およそ100名、約二時間にわたり楽しく歓談、なごやかな雰囲気につつまれ産業開発青年隊、コチヤ青年、豊和工業、南伯雇用その他の呼寄せ家族同伴の青年それに華やかな色をそえた16名の花嫁さんと、それぞれ行く場所、方法は違っているが若い者の共通の悩み、今後の生活設計、抱負と膝を交えて語り合いました。司会は青年隊隊長の長沢さんでその若い者の気持を良く理解している点
では、最適任者と若い人達からは大変好評。
当日の模様を少し紹介しておきましょう。まず最初に船長さん、監督さんから挨拶があり懇談に移った。「あるぜんちな丸には百五十名に上る若い青年男女の方が乗っておられる。これは前乗客の五分の一をしめることになります。どうぞ皆様若い方が中心になって楽しい船内生活を送れる様に協力して下さい」と若い者に呼びかけられた。また伊藤監督さんからは「皆様がこのあるぜんちな丸に乗り合わせたことは今後の南米の活躍の場に入る一つの履歴書とも言えるもので終生はなれないものです。どうぞ皆さん仲よく助け合って強く生きて下さい」と相互団結を強調した激励の言葉を述べられた。それからブロック別に簡単な紹介があった後、座談会風に切り替え結婚問題、今後の抱負、希望を中心に船中放談に花を咲かせた。
先ず若い単身の者にとって興味ある問題はなんと云っても結婚問題。日本から花嫁を迎えるのだ、いや現地でグラマーを見つけるのだと喧々諤々中には適当な人はいませんかと女性の呼びかけるやら売り込むやら。。。。。。結局相手は人種でなく人を中心にするべきだと国際的な感覚と愛情の面が強調されてけり。今後の生活設計抱負となると千差万別、原始林に取組むことに情熱を燃やす者、都市近郊農業に精を出す者、対人関係の難しい都市生活に又工業、商業方面に進出を企てる者等々、果ては大地に取組むのも狭すぎる大空に取組みたいと宇宙時代にふさわしい青年が飛び出すやら。。。。原始林はそのままにしておいてほしい。蝶を取りとかげを食べるといった自然のままの原始生活を送りたいというロマンチストが表われ皆爆笑?!空気を食べて生活するつもりではないだろうからその麗しい心根には、賛同するものも多かったのじゃないか?!大自然開拓もよいがまず自分自身を開発することから始めてはと精神的な面の充実を強調する者も表われ一瞬皆しんとする一場面もあった。
面白いのは十年、二十年後の自分の店の宣伝広告を船中でしていた人達、数年後にサンパウロ市内でバーを開店していますから皆さんの御来店を御待ちしております。リオの別荘地にホテルを作るから御泊りの際は是非どうぞ!皆さんのお越しをお待ちしております。。。。。さて十年後、二十年後はこれらの希望を語って居た人達の生活や如何に?
何はともあれこうして元気で希望に燃えている人達ばかり。船長はじめ監督官の人達も微苦笑と云ったところか?“少年老いやすく学成り難し”大いに今後の活躍を期待されていることでしょう。今の気持を忘れずに頑張って下さい。
最後に司会の長沢さんより十六名の花嫁さん達を無事目的地まで送りとどけるよう御協力願いたいというアッピール。これに皆が拍手でもって答えなごやかなままに閉会。楽しい一時であった。

(注)尚、今後もこうした若い者の話合いの場を設けて行くことは大変有意義なことであるから続けたいと長沢さんは語っておられた。

(平成14年4月6日タイプアップ/和田 好司)



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