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チリの一般事情(8月7日付け現地新聞より抜粋)。
今回2度に渡り都合2週間近くチリに滞在する機会があった。一度目は、7月16日よりブエノスアイレス経由サンチアゴ、ロスアンデスを訪問後、南の町コンセプシオンに留まる8日間でありその間の記録は、備忘録は既に掲載している。2回目の今回は、8月2日から7日迄の6日間でコンセプシオンでの日本製鋼所の押出機の改造、8年目のオヴァアーフォールと再稼働開始迄の工事の一部をフォロウした。何時もは、営業が中心であり今回の現物の分解から再組立、試運転迄の一部をフォロウ出来た事により『門前の雀お経を覚える』の諺通り色々勉強になり今後の営業に役立つのではないかと思っている。
チリ第2の都市と言われているコンセプシオンからサンチアゴ経由、サンパウロ、ポルトアレグレ迄は、待ち時間を入れて16時間も掛かる長旅でその間に機内で目を通した新聞からのニュースの抜粋を纏めて置きたい。
写真は、サンチアゴの飛行場の滑走路より離陸寸前のアンデスの山並みの遠望を選びました。葉を落としたポプラが一本季節を浮オています。


8月7日(月)早朝に起き出しメールをCHK、幾つか返事を出し7時45分に迎えに来る工場行きのタクシーに乗られる残留組4人の技術者に挨拶、ブラジルでの再会を期して見送る。
8時には飛行場行きのタクシーが迎えに来て呉れ荷物を纏めCHK OUTして飛行場向かう。HOLYDAY INNの宿泊費は、52250ペメi423ドル)は、1泊105ドルとブラジルよりは少し高めの感じがする。インタネット使用料(24時間で10ドル)が含まれているので1泊90ドルとのこと。
CONCEPCIONの飛行場は、8年前に据え付け指導に来られた相川さんは、覚えていないとのことで運転手に聞いて見たら7年前に完成した新しい飛行場との事。アルゼンチン南部の飛行場と同じように木を沢山使った落ち着いた感じの飛行場です。ほぼ2時間毎にサンチアゴ行きが出ているようで今回は9時10分過ぎの第2便に乗る。

ランチリのCHK IN窓口で荷物はサンパウロまで直接送って呉れるとのことでトランク一つ(来るときはカレンダーとか簡単なプレゼント等が入っていたが帰路はこれと云ったお土産も買っておらずがら空き)預け、PC他の手荷物一つで助かる。座席はサンチアゴ迄はアンデス山脈が見える進行方向右側のLを取って貰い、サンチアゴーサンパウロもメンドンサの手前から進路を北東に取るとのことでアコンカグアの見えるやはり右側の席Lを確保して貰う。

サンチアゴまでの小一時間は、右側にアンデスの山並みを見ながら機内で貰った8月7日付けのチリの新聞、EL MERCURIO、LA TERCERA、コンセプシオン発行の地方紙、EL SURに目を通す。
まず地方紙の第一面には第8管区(XIII REGION)中心とした木材パルプ産業の現状を大きく取り上げておりチリの昨年度の木材、パルプ産業の輸出総額は、34億9100万ドルに達したとのことでその内の3分の1がパルプ(セルローズ)だったとのこと。同BIOBIO地区にあるセルローズ工場、LICANTEL、CONSTITUICION、NUEVA ALDEA、SANTA FE I、SANTA FE II、LAJA、 ARAUCO I、ARAUCO II、DEL PACIFICO、VALDIVIAの合計8社、10工場より生産されるパルプの総量は、現在建設中のNUEVA ALDEAとSANTA FE IIが来年中には生産を開始する事から年間500万トンに達しアメリカ、カナダに次いで現在の世界ランキング5位から3位に躍進するとの事。現在ブラジル南部でも100万トンクラスのセルローズ生産プラント3工場300万トン増の建設計画が具体化しておりブラジルを抜くのは難しいと思いますが、地元紙は、誇り高く書き立てています。

昨日8月6日(日)は、チリの子供の日を祝う日だそうで工場で突貫工事に携わっていた工員の人たちもチリでは、クリスマス、復活祭、子供の日と3大祝日で正月より大事な祝日に当たり何とか仕事を休ませて欲しいとの要請があり事実何人かは休んでいました。従い地方紙のEL SULでも子供の日関係の写真とニュースが『コンセプシオンでも全国でも子供の日を盛大に祝った』との見出しがありEL MERCURIO紙でも子供の日の催しに参加しているMICHELLE BACHELET大統領の写真入りで報道されています。

天気藍は、長い国土を北から南に分けて世界1細長い領土を持つ国を北からI REGIONからXIII REGION等迄分けており各地区の代蕪Iな都市、ARICA、IQUIQUE、ANTOFAGASTA、COPIAPO、LA SERENA、VALPARAISO、RANCAGUA、TALCA、CONCEPCION、TEMUCO、PUERTO MONTT、COYHAIQUE、PUNTA ARENAその他イースター島、JUAN FERNADES島、南極チリ領等の最低最高気温と天気マークが侮ヲされており8月7日は真冬に当たりサンチアゴが8度≠P5度と比較的凌ぎやすく各地の最高気温がアリカの19度から南極の零下11度迄の広がりがある。世界的に有名なスキー場のPORTILLO、EL COLORADO、VALLE NEVADO、LA PARVA、CHILLAN、MANANAの雪の状況を知らせている。

ブラジルとは国境を接していない事とポルトガル圏であることからか少なくとも8月7日の新聞には、ブラジル関係のこれと云ったニュースが見あたりませんでしたが、EL MERCURIO紙の第4面にFOLHA de SAO PAULO紙は、土曜日に流したブラジリアのルーラ大統領側近の情報としてカストロ首相は、悪性の腫瘍(癌)に罹っており難しい様態であるとのニュースをリーコンファームするKENNEDY ALENCAR論説委員の論説が発浮ウれているとのニュースが出ており、LA TERCERA紙ではキューバ政府の情報としてカストロ首相は、数週間で再度カムバックするとのニュースを写真入りで掲載し被癌説を全面的に否定している。

国境を接するアルゼンチンとは輸入している天然ガスの価格調整問題でぎくしゃくしており、ボリビアのEVO MORALES大統領とは3月21日以来ボリビアがチリ領土内にボリビアの領土の一部として自由の管理、利用出来る港を譲歩すべきであるとのボリビアの一方的な宣言により嫌悪になっていたが、昨日のボリビアの首都スクレーにおける新しいボリビアの憲法制定議会招集の発普iキューバのCARLOS LAGE副大統領、グアテマラのノーベル平和賞受賞者のRIGOBERTA MENCHU等とご機嫌の写真がEL MERCURIO紙の一面に出ている)と共に大統領の発言として『どうして近隣友好国との距離を隔てたり外交交渉を避けたりする必要があろうか。ボリビアは、外交手段を通じて平和裏に大西洋への拠点確保問題を検討して行く』と語ったとのこと。これに対しコロンビアとの2国間自由貿易協定の検討のためにボゴタを訪問しているMICHELLE BACKELET大統領は、大西洋の港確保を条件としない外交関係のボリビアとの話し合い開始は好ましい事であると歓迎している。

再選を果たしたコロンビアのALVARO URIBE大統領の就任式に出席の為にボゴタを訪問しているBACHELET大統領は、昨晩コロンビアのボゴタに到着し本日、コロンビアとの自由貿易協定締結の為の話し合いを10月から開始する事を共同声明として発浮キる。
今回初めてコロンビアを訪問するBACHELET大統領は、CALAMの空軍基地の飛行場に降り立ち空軍の閲兵式で迎えられ早速アジアー太平洋のインテグレチオンを実現させる為のチリとコロンビアの二国間協定を検討する事を発浮オている。
4年前のURIBE大統領の就任式の際には、連邦政府の建物に幾つも爆弾が投げ込まれ社会混乱を起こし20名が死亡、70名が負傷した経験があり今回の就任式には世界各国50各国からの代侮メが参賀に集まる嵐閧ナ治安維持の為に首都ボゴタで3万人の警察員と軍隊、コロンビア全国では23万人を動員する警備体制を引くとのこと。

チリのBACHELET大統領は、上記のURIBEコロンビア大統領の就任式に出席した後、エクアドールも訪問する嵐閧ニの事でエクアドールではチリ国営石油公社ENAP (EMPRESA NACIONAL del PETROLEO)のENRIQUE DAVILA重役が随行しPetro Equadorとエクアドールでの石油採掘事業に3千万ドルを注ぎ込み2003年以来既に8千万ドルを投入している事から合計1億1千万ドルのエクアドールへの石油事業への投資を発浮キるとのこと。チリの石油消費量は、1日22万バレルに達するとのことでその内の18%はENAPの海外投資先から持ち込んでいるとのことです。エクアドールでの石油生産事業を日産2万2千から2万5千バレルに増やす事をめざしている。このENAPと合弁でPETROQUIM社が2011年を目標にコンセプシオンにPetro Pacificoと言う新しいペトケミセンター建設計画を検討しており、実現すると年間エチレン40万トン、プロピレン30万トンが生産される事になりプラスチック樹脂生産のための押出機(造粒機)の需要が見込まれ楽しみである。

チリの輸出産品の最大の産物は、銅を中心にしたチリ硝石等の鉱山関係産品ですが、本日朝8時からチリ最大の銅鉱山であるESCONDIDAの全従業員2800人の内、82%の組合員2052人がストに突入するとの事。スト決行者は、近くのアントファガスタの町に繰り出しデモ行進を実施するとか。このESCONDIDAの銅山は、一日に3600トンの高精度の銅を生産しており1キロの高精度の銅1ポンド当たりUS$3.55で計算して日産2800万ドル、税前売り上げが2200万ドル、税金が700万ドル、一日の残高1500万ドルがストで生産が止まれば毎日損失として計上される事になる。
ESCONDIDA銅山の2004年の売り上げは、31億4980万ドルであったのが銅の国際価格の上昇で2005年には43億5980万ドルに増えている。この増加分を労働者に還元するべきであると言うのがスト決行者の言い分のようです。
この売り上額から従業員への年間支払い総額1億1000万ドル、輸出コスト10億ドルを引いても利益は、17億2600万ドル(2004年度)、25億7800万ドル(2005年度)を計上しており会社側の実質3%の昇級に対して最低13%を要求している。シンジケート(組合)側は既に40億ペモフ融資を受ける準備が出来ており少なくとも2ヶ月間は、スト継続の資金上の準備は整っていると強気でありブラジルに戻ってもその成り行きには興味が沸きます。このストの成り行き次第ではSALVADOR y POTRERILLOS、CODELCOの銅山それにALTO NORTE銅精錬所等への波及も心配される。

チリ経済の傾向を計るINDICE de PERCEPCION ECONOMICAの計数がBACHELET大統領就任後2006年5月の59.3%を最高に毎月急激に落ち込んでおり6月には48.2%まで落ち7月も僅か0.35UPの48.5%に留まっている。これはチリ国民は、期待していたBACHELET大統領就任による経済回復への期待が裏切られた事を意味するようです。

チリは国産の自動車がなく100%輸入に頼っていますが、8月は200万ペヶの割引、車の登録料全額負担、その他の販売キャンペンを繰り広げており通常月の35%の売上増が見込まれるとの事。ちなみに2006年度のチリの新車販売台数は20万台に達すると見られている。各種新聞、雑誌等に懐かしい丸紅ニッサンの広告が出ているのを見ると今は関係がないとは云え嬉しくなる。

経済欄も株式市況、為替、以外にインフレ率、(チリには昔ブラジルでも採用されていた価値修正方式が取られているようで毎日微調整のUF及びIVPと言った指数が発浮ウれているようです)。最低給料は、18歳以上の労動者が13万5千ペメi約250ドル)、18歳以下と65歳以上の労働者は、10万1千ペメi約190ドル)、個人家庭で働く労動者も10万1千ペモノ決められているようです。いわゆる年間金利に当たるTAXA de POLITICA MONETARIAは、現在5.25%にFIXされているようです。勤労者の所得税は、源泉徴収額は、毎月微調整されるようで7月末までの収入に対して43万ペメi811ドル)迄は免税で95万ペメi1803ドル)迄は、5%、159万ペ(3005ドル)迄は、10%、223万ペメi4207)迄は、15%、286万ペ(5409ドル)迄は、25%、382万ペ(7212ドル)迄は、32%、477万ペ(9015ドル)迄は、37%、それ以上の収入者には40%の源泉徴収が掛かるとの事で1ドル530ペレv算とは言え月給が500万ペモフ高額所得者には40%の税金200万ペモゥら基礎控除90万ペモ引いても110万ペメi実質22%)を源泉徴収されることになります。

チリの現地通貨は、ペモナすが、最高高額紙幣が1万ペモナすが(1ドル530ペリキ算で19ドル弱=2264円=50レアイス検討)ですが5千ペメA2千ペモェ有り最低の紙幣は1000ペモナす。面白いのは最新の1万ペモヘ、昔ブラジルで遣っていたように将来の1000分の1(ゼロが3落ちる)デノミに備えてか10が大きく侮ヲされゼロ3個が小さく付けたされており、1000ペヮ幣の方が価値があるような気がする。その内デノミが実施されると現在の最高額紙幣が10ペモノなるのでしょう。

チリのPIB(国民総生産)は、1150億ドルで2005年度の経済成長率は、6.3%を記録しておりアルゼンチンの1820億ドル(9.2%の成長率)、ヴェネズエラの1400億ドル(9.3%)、コロンビアの1240億ドル(5%)と共に高い成長率を誇っている。

LA TERCEIRA紙にチリの学生(コレジアイス=高校生迄)間の薬物(マリハナ、コカイン、ベースペイスト)使用量がアルゼンチン、ウルグアイに比べて多量を記録しているとの記録がグラフ付きで17面全ページに紹介されている。(下部3分の1は広告)。上記3薬物のみでなくタバコ、アルコールもチリがダントツの数字を示しておりアルコール類だけがウルグアイがチリを上回っている。
ブラジルが調査対象に入っていないがブラジルでも若い学生が学校での薬物使用、校門を出た所で薬物販売が行われているとのことですが、チリに比べてどうなんでしょうね。

どの新聞にもある広告板の不動産、自動車の大型販売広告以外にCLASIFICADOSと云われる小さな3行広告も実生活の臭いが嗅げそうで面白そうですがそこまでは見れませんでした。

チリの新聞のスポーツ欄は、EL MERCURIO紙は、タブロイド版28ページを特別に出しておりその内の半分はサッカーで占めていました。LA TERCEIRA紙も24ページの特別スポーツ版が付いておりサッカーを中心としたスポーツのニュースが重要な役割を占めているようです。サッカー以外ではハンガリーで行われたF-1レースで英国のレーサーBUTTONが初勝利を収めたニュース、テニス、バスケット、バレー、ゴルフ、競馬、体操、水泳、ラリー、チェス等々全面カラーの賑わいです。先週は、南米サッカー選手権(リベルタドレス杯)の準決勝が行われサンパウロがメキシコのチームを私の住んでいるポルトアレグレのインテルナシオナルがパラグアイのチームを倒し決勝に進出したとのニュースは地元紙でも報道されていました。明日から決勝戦に突入しますが、サンパウロは、昨年に続き連覇を狙い、我がINTERNACIONALは、1980年の決勝進出に次ぎ26年振りの快挙で12月の東京で行われるTOYOTAカップ進出権を狙い初めてのリベルタドール杯獲得を目指します。

最後に日本関係のニュースをCHKしてみたらEL MERCURIOの国際ニュース欄に原爆を投下された広島で終戦61年目の原爆犠牲者を偲んでの慰霊祭が6万5千人を集めて一分間の黙祷を捧げしめやかに行われたとのニュースが掲載されており小さな女の子が平和を祈願して灯されている紙灯籠の前で手を合わせている写真が出ていました。
又映画欄にKOJI YAKUSHOの写真と共に1997年製作のKIYOSHI KUROSAWAの作品CUREと言うのが紹介されていましたが余りに小さい字での解説でゆっくり読めませんでした。記憶をなくした犯罪者の役を上手くこなしているので推薦の映画との事です。

と言う事でチリ南部のコンセプシオンを朝の8時に出てサンチアゴで4時間、サンパウロで4時間の待ち時間に7時間近い飛行時間を入れ我が家に戻ったのは、夜中の12時を過ぎていましたので合計16時間以上掛かった事になりますが、VARIGのVIP ROOMが使用出来なくなってしまいましたが、チリではPACIFIC CLUBと言うDINERS CLUBのカードが使えるVIP ROOM、サンパウロでも今回使用したTANとDINERS共同のVIP ROOMが使用出来たので新聞を読みながら一日仕事でチリの現場を8月7日の新聞を通して纏める事が出来ました。これを叩いていた為、サンチアゴを発って直ぐに越えるアンデスの山並みアコンカグアの勇姿を拝めず仕舞いでした。それでも何枚かは写真も撮れました。




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