【南米自転車散歩】 深山 哲夫/順子さんの南米8000kmの自転車旅行。
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【ようこそ、深山哲夫・順子の南米自転車旅行のページへ。大自然、人、食 etc...ペダルを漕ぎながら肌で感じた南米の魅力の数々を、現地発旅行記と写真で紹介します。 ちょっと散歩に出かけてみませんか?】と言った書き出しで自転車で南米大陸8000kmをちょっと散歩気分?で踏破した深山哲夫さん、順子さんご夫妻の冒険記らしからぬ南米自転車散歩の旅、南米大陸の大自然とそこに住む人たちとの交流とそこにしかない物を食べ自転車のサドルの高さ目線で見た南米大陸を味わって見られませんか。深山夫妻のプロファイルの部分だけを本文に紹介しておきます。残りは、『私たちの40年!!』HPのリンク集にリンクさせて頂いていますのでそちらでゆっくりお楽しみ下さい。
写真は、出発前の2003年8月 島根県松江市の宍道湖畔にてとの説明があるお二人の自転車姿をお借りしました。
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はじめに 《この旅について・プロフィール》
ようこそ「南米自転車散歩。」へ。
このサイトでは、2003年9月〜2004年12月にかけての、私達の南米新婚自転車旅行の旅行記と、帰国後に整理した、南米自転車旅に役立つ情報をご紹介しています。
まずは私達の自己紹介です。
深山 哲夫 (みやま てつお)
1974年新潟生まれ。
写真と鉄道と時刻附Dきの少年時代を過ごす。
大阪芸術大学写真学科を卒業後、カメラの輸入代理店に7年間勤務。
会社ではカメラ修理部門に在籍していたが、実は機械関係はあまり得意ではなく、自転車のメンテナンスも最低限必要なだけ教わっての出発。
南米行きを決めてから始めたラジオ・スペイン語講座は途中、幾度となく挫折、最後は「気持ち」で通じると腹をくくっている。
日常生活では細かいことまで緻密に計画するが、たまに正反対の大きな間違いをしていたりもする。趣味は夕方の散歩。
深山 順子 (みやま じゅんこ)
1974年神戸生まれ。
明石高専建築学科を落ちこぼれながら卒業後、建材メーカー、住宅会社、土木設計事務所に勤務。
どこに居ても、人が暮らしている家を観るのが好き。
気持ち良くてカッコ良くて幸せになる音楽を、ジャンル問わず追いかけています。きっと南米にも素敵な音楽がたくさんあるはず。
年々膨らむビールっ腹がこの旅で回復することを願う。(たぶん無理・・・)
ビールっ腹をパン腹に代えて帰国後は、哲夫の仕事を一緒にしたり、
以前勤めていた設計事務所の助っ人に行ったり。
まったりとした毎日を過ごしております。
TETSUOの場合
■なぜ、仕事を辞めてまで、自転車で長旅に出るのか?
正直なところ、自分でもはっきりとは説明できない。ただ、やってみたかったということと、今行っておかないと後で絶対に後悔するだろうと思ったからだ。それが例え失敗に終ったとしても、である。
■自転車(哲夫の場合)
子供の頃、自転車は自分の世界を広げてくれる乗物だった。自転車で遠出することは、何よりもの冒険で、行動範囲が広がる度に、一歩大人に近付いたように思えた。
その頃、テレビや本で見た中央アジア・シルクロードや南米・アンデスの風景が頭から離れずにいた。いつか日本を離れ、そういう広い大陸へ行ってみたいと思っていた。
新潟で過ごした少年時代、海岸へ行き、日本海の向こうに広がる大陸のことを思ったりした。「どこか遠くへ行きたい」いつも、そんなことを考えていた。
大学進学で実家を離れ、就職して一日のほとんどをデスクワークに費やすようになり、何か身体を使うことをしたくなってマウンテンバイクに乗りはじめた。子供の頃、体育の時間が苦手で、それまでほとんどスポーツらしいことをしたことが無かったが、自分のペースで、好きなコースで楽しめるサイクリングは性にあっていた。週末ごとにサドルにまたがり、自転車関係の本を読み、自転車を分解し列車に持ち込むことも覚えた。キャンプ道具も揃え、休暇を利用し自転車担いで四国や伊勢志摩、佐渡ヶ島にも出かけた。
つらいこともあったが、自転車旅行にはそれ以上の充実感があった。きつい坂を越えて自分の脚で目的地に着くことができると、一つ自信がついた。自力でたどり着いた場所の光景は、忘れられないものになった。
この頃、自転車雑誌で世界一周自転車旅行に出ている人達のことを知った。読むと何年も旅を続けているという。しかし自分が自転車を持って海外に年単位の旅に出るなどとは、まだ考えていなかった。
■巡り会い
ある冬の朝、布団にもぐっていると、目覚し代わりにつけているFMラジオから「自転車世界一周」という言葉が聞こえてきた。
世界一周の旅行記と写真展の紹介だった。半分寝惚けながら場所を頭にたたき込み、会社の昼休みに訪ねた。
4年間の有給休暇をとって世界一周してきた坂本達氏の写真展だった。そのような休暇が取れた事自体が驚きだったが、氏自身が撮影した美しい写真の数々を見ていると、世界には自分がまだ知らない広大な大陸とそこに住む人々がいて、そこを自転車で訪れることが出来るということ、しかも会社勤めをしながら準備をすすめ、周囲の理解を得ながら実現したということに感銘を受けた。
さっそく旅行記を買い求めた。通勤カバンに入れて持ち歩き、何回も読んだ。慎重に準備をすすめ、地道に努力した結果の世界一周だった。
私はそれまで世界一周をする人というのは、ずば抜けた迫ヘを持った特別な人達で、自分には全く関係のないことだと思っていた。しかし、夢を心に描き、努力すれば必ず実現できることを坂本氏は示してくれた。自分にもできるかもしれない。少年時代の、南米やシルクロードの夢が蘇った。
■決断
旅と仕事のどちらかを選ばなければならなかった。夢か生活か?
5年間つきあっている順子のこともあった。二人とも当時27歳。これから家庭を持ち、二人で生活の基盤を築いていこうという時期である。簡単に答えを出せる事ではなかった。
だが、いくら考えてみても、大陸を自転車で旅したいという思いを消す事はできない。順子に打ち明けると、一緒に行きたいと言ってくれた。今の自分達なら一応健康でそれなりに体力もある。お互いの親兄弟も元気にしているし、二人で力を合わせれば資金のメドもつきそうだ。
今がチャンス、信じて踏み切るしかない。
■出発を前に
経験が無い事だけに、装備、現地情報、諸手続など、分からないことばかり。その都度、色々な方の貴重な助言をいただき、準備を通して素敵な人達との出会いもあった。職場の上司や同僚も心よく送り出してくれた。たくさんの人達に助けられ、無事出発の日を迎えようとしている。
皆さん、ありがとう。
そして何よりも、健康に育ててくれ、旅立ちを見守ってくれている両親に感謝したい。
この決断が正しいと信じつつも、そもそもこの計画を本当にやり遂げられるのか、そして将来のことなど、考えれば不安はいくらでもある。
しかし、何があったとしても自分達で決めた事だ。
行く手には峠道もあるだろうし、強い向かい風が吹くかもしれない。それでも私達は、自ら選んだ道を、急がず焦らず、ひと漕ぎずつ進んで行くのだ。
JUNKOの場合
■私は、放っておいたら年がら年中、好きな音楽聴いてコーヒー飲んで、プハーッと過ごしてしまいます。(順子)
一日中家に居ても全く苦ではありません。なので、一年も海外で旅しながら暮らすなんて、思いつくはずがありません。ましてや自転車で!
■始まり
深山哲夫がずっと、異国へ長い旅に出たいという願望を持っていることは知っていました。だから今回の事を言いだした時も、「あ、また言ってるわー」と最初はいつもの事かと思いました。
でも坂本達さんの著書を見せてもらううちに「こんな事、本当にできるんだったら、なんて素晴らしい!」と私の夢もみるみる膨らみ、一人ではなく二人で行きたいと言ってくれた事も嬉しいことでした。
もちろん坂本さんと全く同じ事はできませんが、自分達なりのスタイルで、本当にやろうと思えば「決して不可狽ナはないんだ」という事を知ってしまったのです。そこから二人で、あーでもない、こうでもないと考えた結果、この南米計画にたどりつきました。
周りの人が心配してくれている色々なこと(健康、安全、お金、生活・・・)も、もちろん不安です。でも遠く離れた国々がどんなところなのか、そこにどんな人達がどのように暮らしているのか、今、それをこの目で、この脚で見に行くチャンスがあるのなら、行かない理由なんてありません。
決して現実や生活を捨てるわけではありません。未知の地に出かけることも、落ち着いて生活することも、どちらも同じくらい好きだし、どちらも大切なことだと思っています。私にとって充実した時間を過ごすチャンスだと思うし、彼のこれからの人生にも必要だと思うから行くのです。
きっとこの旅は、私達にとって「人生の勉強」になるはずです。
■自転車
南米大陸。地図を眺めれば眺めるほどその大きさに溜息が出ます。想像よりも実際は、もっと壮大なのでしょう。
「一日100km走れ!」とか言われたら絶対「お断り!」するけれど、ゆっくりならば無理だという気はしないのです。
明らかに、私と彼では体力が違います。これまでの週末ツーリングで学んだ事。それは「彼について行かない事」です。
当初は、彼について行こうとがんばっていたので、周りを楽しむゆとりがありませんでした。それではしんどい思い出しか残らなくて、「自転車乗ろう」と誘われる度に憂鬱になったものです。
だからもう、ついて行くのはやめました。歌いながら私の好きな速度で景色を見たり、立ち止まったり。はぐれる事があっても「私、悪くありませーん」という態度で通します。速く進むと損だと思います!(言い訳)
そうしていくうちに「景色も風も時間も私のもの」になり、 自転車で出かける事は、他の交通手段にはない自由を味わえて、とっても楽しいものになりました。
南米の旅でも、これらの延長で「ゆったりと、じっくり味わう」が基本です。私は。
■出発
この旅を計画し始めた頃は「えぇ〜!そんな大それた事!」と全く非現実なものに思えましたが、出発が迫ってきた今は「さ、ちょっと贅沢な散歩に出よーか!」というくらいの気分になってきました。
これから南米の国々で、どんな散歩が待っているのでしょうか。
2003年8月 兵庫県西宮にて
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