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量より質を目指す関係構築を 堀村前伯大使、日伯中央協会で講演会 サンパウロ新聞WEB版より転載。
堀村前大使は、僅か二年間のブラジル勤務でしたが小泉首相の来泊、ルーラ大統領の訪日と新しい日伯の首脳交流に尽くされました。特にルーラ大統領の訪日随員として同行した南大河州のリゴット知事の訪日には、大統領一行の帰国後トヨタ本社訪問、姉妹県の滋賀県訪問等を誘導、打ち合わせの為に2005年4月12日にポルトアレグレに来られました。州知事公邸(パラシオ・ピラチニ)での歓迎昼食会に大使夫人へのエスコート役にけい子が招待され同伴させて頂く機会がありました。ブラジルでも著名なピアニスト、演奏家であるミゲル・プロエンサ氏の兄上のFIERGS(州工業連盟)会長のヘナン・プロエンサさんが昼食後の余興にピアノを弾いて呉れました。
写真は、昼食時に挨拶されている堀村大使です。左隣は、ポンテス州開発国際問題担当長官です。


量より質を目指す関係構築を 堀村前伯大使、日伯中央協会で講演会
《新時代の日伯関係テーマに》
 【東京支社】二年間のブラジル大使の任期を終え先ごろ帰国した堀村隆 彦氏の講演会(日本ブラジル中央協会主催)が、十四日、東京・新橋で行われた。講演は「新時代の日伯関係」をテーマに行われ、同氏は今後の日伯関係の展望と問題点について語った。この中で同氏は、(一)両国を取り巻く環境が激変し、七〇年代のような関係とは違った、量よりも質を目指す関係の構築が必要(二)両国はそれぞれ外交の優先度をもっと上げる必要がある(三)両国で培われた相互信頼感をもっと強めていく必要がある――と強調した。

 《相互信頼感を強めよう デジタル日本式採用は大きな成果》
 また、六月に調印されたブラジルのデジタルテレビ放送の日本方式採用に当たっては、百年にわたる日本移民のブラジル社会への貢献がブラジル官民から高く評価され、日伯両国民の間には草の根的な信頼ができあがっており、これが日本に対する大きな信頼につながったと述べ、日系コロニアの存在が同方式採用の大きな力になったと語った。

 堀村氏はこれまでの日伯関係を、七〇年代までの日系移民の時代、七〇年代の日伯蜜月時代、八〇年から九〇年へかけての冷却時代と大きく三つに分けた。そして二〇〇〇年に入ってからは新しい日伯関係構築の 時代に入ったとする。七〇年代は日伯両国がちょうど経済の補完関係にあり、ビッグプロジェクトを実施するのに適した時代で、様々なプロジェクトが実施された。八〇年代にはいると、ブラジル経済に変調をきたし、九〇年代は日本経済がおかしくなった。このため日伯関係は急速に冷え込み、三百社近かった日本からの進出企業も百社近くが撤退した。しかし、二〇〇〇年に入って日伯両国の経済は立ち直り、同時に両 国を取り巻く環境も大きく変わった。ブラジルは一次産品の輸出から工業産品を輸出する国に変わり、日本も省エネルギー、省資源の時代を迎え、これまでのようにブラジルから大量の一次産品を輸入をすることも なくなった。さらにアジア諸国が大きく成長し、日本を取り巻く環境も変わり、日伯はこれまでのような関係を維持することが難しい状況にある、と指摘する。

 こうした環境の激変をにらみながら、両国の関係者は「こんな状態でいいわけがない」と関係改善を目指し、両国首脳の相互訪問を実現させ、エタノール問題や科学技術協力に活路を見いだそうと必死の努力をしている。エタノール問題では、両国でエネルギー革命を起こそうということさえ話し合われたという。こうした努力の中でデジタルテレビ日本方式の採用が決まった。堀村氏によると、これはアメリカ方式、欧州方式との厳しい競争の中で挙げた成果。この成果は、日系移民が百年かかって築き上げた日本人への信頼が大きく寄与しているだけに、「今後日本の官民は、このブラジル官民の日本に対する信頼を裏切らないよう進めて欲しい」と要望した。

 さらに同氏は、これからの日伯関係は、両国を取り巻く環境が変わっているだけに難しいものがあるが、「日本も、ブラジル側が日本に持っている信頼感と同じレベルまで高めることで、ブラジル官民、そして日本でも期待する移民百年を契機に、両国関係は大きく進展するのではな いか」と結んだ。




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